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何気ない日常の幸せ

夕食を食べながら音楽番組を観ていた。

各世代別の『春曲』の特集で、20世紀の曲を中心に聴く夫と、21世紀生まれでボカロ好きな娘、詳しくはないけれどまんべんなく聴く私でワイワイと騒ぐ。
だいたいこういう時は、娘と私が新しい情報にイマイチついていけていない夫をちょっとバカにするような流れで盛り上がり、そこから夫は新しい情報を仕入れるのだけれど、結局忘れてしまってまたバカにされる、というパターンが繰り返される。

こういうお決まりの流れで何となく家族が一緒に過ごし、笑って、ちょっと美味しいおやつを食べたり、起こった出来事を話したりする時間が、最近少し増えた。
それぞれが忙しかったり、何か思うところがあったり、なんとなく夕飯を食べ終わると、食べ終わった順に席を立って食器を片付けて、各自の部屋や仕事に戻る…という流れが長いこと続いていたのだけれど、誰が何かを言い出したわけでもなく、一緒に食後のひとときを過ごすようになった。

普通の家庭、という言い方をしたら、何が普通なのかということになるけれど、このようないわゆる家族団らんの時間というものは、当たり前のようにあるものなのだろうか。
私はこの時間が愛おしくてたまらない。そう感じる位、そういう時間が欠けていたのだなと思う。本当に何気ない日常、これといって特別なことをするわけでも、話すわけでもない。けれど、幸せだなと心から感じるのだ。


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