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九州に行くという願い④


今日も検証の続き。

九州に行けない理由その③
家族の理解は、さて。


 🏍          🏍          🏍


ある日、チケットが届いた。

そう。
フェリーを予約してみたのだ。


『何かチケット届いてるよ?』

「うん。フェリーのチケットだよ」

『・・・ほんとに行くの?いつまで?』

「◯月◯日まで」

『家事とかどうするの?
 そんなに走って、手大丈夫なの?』



え?今ごろ?
行ってもいいんじゃないの?


夫とのこのやり取りは
実は大倉山記念館の予約が取れた日の夜。

予約が取れてホッとして
「これでひと色展が関東で開けるなぁ」と
しみじみ嬉しさを噛み締めようとしていた
あの日。

そんな爆弾発言が落ちていた。


家事?いまさら?
え?長野から行けばって言ってたよね。
冗談だと思ってたの?


夫は家事ができる。
主夫だったこともある。

そして、わたしよりも上手い。笑
今リモートでずっと家にいる。

それなのになぜ?


後から聞いたら
そんなに長く行くと思わなかったとのこと。

帰ってくる日にちを聞いて
ビックリしたらしい。



どうしよう。
夫が反対したら行けない。
どうしたらいい?


ひと晩考える。


できないのは《家事》と言っていた。
わたしのやっている家事を挙げてみる。

ご飯作り 洗濯 洗い物

ふだん、これしかやっていない。


さて、どうするか?


そうだ!!

すてきなアイデアが閃いた💡


春休みのバイトにしよう♪


パソコンを開け、エクセルを開く。

縦に《夕飯、洗い物、洗濯干し》と書く。
横に《日にち》。

朝食と昼食は各自にしよう。
洗濯ものはそれぞれ畳むことにしよう。


一回あたりの金額を記入。
枠は空欄にする。

計算すると20,000円ちょっとだ。
これなら出せる。


よし。
バイトのシフト表完成!!


翌朝、まずは息子に交渉する。

「九州行くの反対されちゃった。
 家事はどうするの?って。

 でね。
 春休み、バイトしない?
 探してるでしょ。うちでやれば?

 これ!」

とシフト表を見せる。

『なるほどね。いいよ』と息子。

「でしょ!!」

というわけで、味方ひとりゲット!
周りを崩していくしかない。


昼頃起きてきた娘も勧誘。

「推しのグッズ買いたいって言ってたよね。
 春休み、バイトしない?」

『いいね。やろうかな』

よし!!味方ふたりめゲット!


もう一つ。
手の心配をしていたのは
ルートを教えていなかったからと気づき
ルート表を出力する。

翌朝、ご飯を食べながら夫に渡す。

「日数が長いのは休み休み行くから。
 実家にも2泊してくるし
 前に泊まったお友だちのところにも
 何泊か泊まるつもり。

 手が痛くならないように
 1日の走行距離は200km台におさえて
 少しずつ進むから帰るのに時間がかかるの」

夫は黙って話を聞いていた。

「家事は2人にバイトとして頼んだよ。
 2人ともやってくれるって。
 だから、今まで通りだから心配ない」

「それでもやめた方がいいと言うなら
 フェリーの予約キャンセルする」


黙って聞いていた夫が

『日にちを聞いてなかったから
 昨日はビックリしたけど
 こうやって見たら
 日数かかるのわかるから…

 いいよ。わかったよ。』

と言ってくれた。


許して…くれたんだろうか。
これで九州に行けるだろうか。


いや。
まだ難関が残っていた。

あの難関を突破しなければ。


検証は続く。





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