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2/1 千葉ツーリング その1

3日前に行った先は千葉。
冬でも暖かい。

レースをやっていた時は
冬はよく千葉のサーキットに
走りに行っていた。

だから千葉は暖かいイメージ。

冬でもバイクで走れる環境
これを享受しないでどうするか。

そう思い
冬も走ろうと思っていた。


去年は走る時に無理をしてしまい
後に2ヶ月ほど走れなくなる

ということを繰り返していたから
今年は毎月一回走れるといいなと。

で、一月は千葉。
そう決めていたけれど…

予定していた日は雨模様。
朝からどんより曇っていて
8時頃にはパラパラ降ってきた。

この日は行くのを諦め
次に1日空いている日を探す。

それが2/1(水)だった。


2/1朝の様子。

この時間が好き


快晴だ。
この藍色と橙が混ざる時間帯が好き。

本当は空がまだ
藍色を含まない暗いうちに出発して
藍色から灰色、そして白に近くなってから
青みを帯びて水色に変わっていく
その瞬間に走っていたいと思う。

ただ今回は
行った先に早く着きすぎてしまうと
路面が凍っている可能性があったので
あえてゆっくり家を出た。


出かける時の空はもう青い。

バイクのエンジンをかける前


バイクをちゃんと暖気して
(暖気: エンジンをかけて少し待つこと)
走れる準備ができてから出発する。


昔はチョークを引いた。

チョークとはエンジン内に吸い込む
ガソリン量を増やすこと

チョークを引いてエンジンをかけると
エンジン音は元気よく跳ね上がる。

エンジン回転数はいつもより高い。
(3,000回転くらいかな)
その状態で少し待つ。

待っているとエンジン音が下がってくる。
回転数が下がる。

回転数がアイドリング時に達した頃
(1,500回転くらい)
チョークを戻す。

これで暖気が完了する。

キャブレターという機械で
空気とガソリンを混ぜていた頃の話。


今はインジェクションという機械で
空気とガソリンを合わせている。

インジェクションにはチョークがない。
だから、暖気時の作業がない。

エンジンをかけるだけ。
そう思っていた。

でも今は違うとわかる。
インジェクションがチョークを
代わりに引いてくれているだけで
バイクの仕組みは昔と同じなんだ。

エンジンをかける。
エンジン音が上がり、回転数も上がる。

そのままじっと待つ。

すると1分ほどで
エンジン音が下がってくる。

回転数も下がる。
アイドリング時の回転数になったら
暖気は完了だ。

これを怠り
エンジンをかけてすぐに発進し
坂を下って減速し
閉じたアクセルを不用意にガバッと開けたから
停まったんだ。この前。

そのまましばらく
エンジンがかからなくなったのは
かぶったから。


かぶる

バイク乗りでも特に2スト乗りは
よく知っている言葉。


懐かしい。


どうやってもエンジンがかからなくなる。
何回キックしたことだろう。

チョークを戻し忘れて
引いたまま走り始めてしまった時

キックをする時に
アクセルをうっかり開けてしまった時

どちらもガソリンが行き過ぎて
濃くなった時に起こる。

プラグが濡れてしまうこともあったなぁ。

インジェクションでも
かぶることがあるなんて知らなかった。

チョークの作用を機械がやっているだけで
仕組みは案外変わってないらしい。

そういうわけで
朝っぱらからエンジン音を
住宅街に響かせる迷惑を思いつつ
バイクのことを想って暖気をするようになった。


今回行きたかったところは4つ。

風の吹き始める時間によっては
後半は走れないかもしれないと思った。

行きたいところに先に行かねば。

まずは、ここへ。

風の塔も見える


アクアラインという東京湾をつなぐ橋の
真ん中にある休憩所。

ここから東京湾が360°眺められる。

ここにはなかなか行けない。
家族で千葉に行くと
近すぎて休憩しないから。笑

いつも通り過ぎてしまう場所。

風はまだない。

穏やかな海と明るい陽射し


あと3つある行きたい場所を
どの順番で行くか
海を見ながらじっと考えていた。

ルートは2つ。
房総半島を時計回りに走るか
反時計回りに走るか。

風はお昼前には吹き始める予想。 
一気に遠ざかって
戻ってくる方がいい気がする。

房総半島を西から東に横断して
先に外房へ行くことに決めた。



行ってみたい道があった。


geekさんはツーリングのプロだ。

noteに投稿されているおすすめの道を
初めて走ったのは、太郎坊線だった。

富士山のおもて側。

ホームサーキットがあり
よく知っていたはずのこの地に
知らない道がある。

走り甲斐があり、素晴らしい道。


衝撃だった。


世の中には知らない道がたくさんある
知らないけれどきっといい道が…


「この人の進める道は間違いない」と思った。

それから、行ける範囲のところは記憶して
いつか行こうと思っていた。


冬になると走っていたという道。
ならば、冬に走ってみたい。

だからこの冬、千葉に来た。

問題は凍結。
地図で見たところ、山の中だ。

日当たりがいいと書いてあるけれど
山の中は日当たりのいいところもあれば
もちろん良くないところもある。

山は午後の方が安全だ。
だから、帰りに走りたかった。

でも、午後は風が吹く。
途中で引き返すかもしれない。

冬にまた来ることは多分できない。
来年を待つくらいなら
凍結に立ち向かってみようと思う。


どこまで高速に乗ろうか

地図をじっと見る。

前の日に少しスマホで見ていたけれど
やっぱり紙の地図がいい。

走っている時は平気だったのに
グローブを取って地図を持つ手が凍えてくる。

木更津東で降りようか。
その後のルートを道の番号で覚える。

途中に停まれる場所がない。
道の駅もコンビニもなさそうな道。


次の目的地を決めずに走るのは
いつぶりだろうか。

昔は休憩という文字がなかったので
がむしゃらに走っていた。

体を休ませるという発想がなかった。
ただ、目の前に続く道を走っていた。

そんな走り方を思い出す
次に停まる先がわからない旅の始まり。


アクアラインは風がなく
橋の上で周りの景色を堪能できた。

穏やかな海とまぶしく光る工場群。
煙突から煙がゆるやかに立ち上っている。

キラキラした朝日の降り注ぐ中
海の上を滑空するようにバイクを走らせた。






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