見出し画像

九州に行くという願い③



九州に行けない理由①の検証に戻る。笑 


右手の痛みが
親指の付け根の筋肉のこりだと気づいてから
こらない方法をずっと考えていた。

必死でアクセルを握ると
親指の付け根がこってくることに気づく。

どうして必死で握ってしまうのか?

高速でずっとアクセルを開けている以外に
緊張した時、必死で握っていることに気づく。


こらないためには?

緊張しない

なんというか修行のような…笑

緊張しないって難しくない?


誰だって
好きで緊張してるわけじゃない。

緊張は本能の仕業。
それを理性で消していく。


緊張しないとは?

弛緩すること


弛緩するとは?

筋肉に力を入れないこと


筋肉に力を入れないとは?

体を動かすこと…かな?

同じ姿勢を保たない。

信号で止まったら肩や腕、首を回す。
肩甲骨を開いたり狭めたりする。

高速で手が痛くなるのは
同じ姿勢だからだと気づく。

それならと
片手で運転して左肩を回したり
アクセルはあえて一定にせずに
速く走ったりゆっくり走ったり。


トンネルに入ったら
必ず首を動かす。

トンネルの中は横風がないから。

突風が吹くとバイクが振られるから
トンネルの中しか首は回せない。


後は、事故を怖がらない。

怖がっても怖がらなくても
事故は起こる。

(予測が上手い人は事故を避けられるけど)

大事なのは
起こった事故をどう最小限の被害で
食い止めるか?

前の事故で
わたしは怪我を負ったけど
娘は無傷だった。

『最小限の被害でおさえましたね』

ともらったコメントで
思わず泣いてしまったことがある。


そうだ。

わたしは怪我をしてしまったけど
これは娘を背中で守ったから
骨が折れたんだった。

娘を乗せてなければ
わたしは骨折していない。

わたしは事故の時
転倒していないから。

ジーンズに傷すらつかなかったのだから。


10年以上離れていても
サーキットで培った技術は
体が覚えているものだと
当時、自分でも感心していた。

検察庁の人も実は
当時わざわざ電話をかけてきた。

『現場検証から推測するに
 あなたが気づいてから衝突するまでに
 かかった時間は1.5秒なんですよ。
 1.5秒でそこまで
 判断できるものなんでしょうか』

「相手のタイヤがこっちを向いて
 走り出した時に避けられないと判断し
 なるべくバイクを立てて垂直にぶつけ
 車速が落ちるまで娘が落ちないように
 背中で支えたんです」


説明するのは簡単だ。

でも、その事故が起こりうると予測して
あらかじめ考えていたわけではない。

とっさの判断だ。

結果、娘は無傷で着地し
(娘のズボンも擦り傷はない)
わたしは想定外の骨折をした。

1秒違えばぶつかっていない。
0.5秒でも避けられたかもしれない。

人生なんてそんなもんだ。
誰にも未来のことはわからない。


事故に遭ったら
また最善を尽くそう。

事故に遭わないように
予測し過ぎると緊張するから
それが難しい。


ツーリングの途中で
右手が痛くなってしまったら?

遠く離れた地で
走れなくなってしまったら?

そう思うと
どうやったら痛くならないのかを
ずっと考えてしまうのだ。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?