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台湾の食材[台湾で出会った珍しい野菜]

野菜、果物はスーパーでも買いますが、市場に行くと、季節によって出回る野菜、果物がいろいろ並んでいて、行くたびに珍しい野菜や果物に出会えて感動ものです。

通りのいろんな店舗がまだ閉まっている朝の時間帯には、店のシャッターの前には沢山の露店が野菜や果物を並べて店開きをしています。
並べられている野菜たちは不揃いの物も多いですが、それは朝採れたばかりの新鮮な野菜ばかりです。

一山売りのスタイルで、歩いていると盛んに声がかかります。日本では見たこともない珍しい野菜にも出会えるのが楽しみです。

もちろん露店ばかりでなく八百屋さん(蔬菜水果商)も沢山あり、台湾各地の有名産地から届いたものなども沢山並んでいます。

台湾の人たちは、それぞれの美味しい産地を熟知していて、それを求めて買うのですね。まだまだ情報を持たない私など、日々新たな発見です。

市場は早朝、6時くらいから賑わっていて、自宅で料理をする人たちは、朝早くから市場へ出かけて買い物をしているようです。

スーパーでは、買い物をしているおばちゃんたち(ご年配の方たち)にはあまり出会いませんから、やはり市場の方が季節の物が沢山あるし、早朝の苦労はいとわないんですね。

季節によって出回るものが違うので、季節の変化も肌で感じられます。


[台湾では最もポピュラーな空芯菜]

[写真右側が普通の葉の細い空芯菜、左側が温泉空芯菜]


台湾の人たちは緑黄色野菜をとてもよく食べます。有名なのは[空芯菜]、私が住む温泉地の[温泉空芯菜]というのは普通の空芯菜より茎が太く空洞も葉も大きいです。どちらも台湾の定番料理「炒」(炒め物)で良く食べられています。シャキシャキして独特の香りとともにとても美味しい。


[地瓜葉]

サツマイモの葉[地瓜葉]も有名ですね。店先でおばあちゃんたちが葉茎の固めの部分の皮を剥く下ごしらえをしている光景をよく見ます。食べるまでには手間がいるんですね。

この地瓜葉の炒め物はとろりとした食感とともに本当に美味しく、一番人気の野菜料理だと思います。

一皿が50〜60元(200円〜240円)くらいの値段で、相当の量が使われていますから、手間暇かけた野菜料理にいつも感激します。

[地瓜菜の炒め物]



[娃娃菜]

[株からモコモコと芽が出ている娃娃菜]

初めて見た時にその姿がとても印象的な[娃娃菜](ワワサイ)。娃娃というのは赤ちゃんという意味らしいので、茎から若い芽を出しているタイミングで食べるんですね。春先に出る野菜で少し苦味があり、春を感じる味です。

娃娃菜は芽を切り分けて、それぞれ縦半分くらいに切りわけ、茹でると少しコリっとして舌触りは滑らか、ワサビ 
しょうゆで食べるとコクがあってとても美味しいです。
台湾の料理屋さんでは炒めて出てくることか多いです。


因みにワワサイと呼ばれる野菜はもう一つあります。とても小さい、直径が3cmほど、高さが10cmくらいの白菜です。4-5本並べて袋に入って売っています。(下の写真)


龍鬚菜


葉の先に細いツルが伸びているのが龍の髭みたいということからこの名がついている野菜、何かの新芽であるということは想像がつきますが。

なんと、これはハヤトウリの新芽なのです。と言ってもハヤトウリを知らない人も多いかも知れませんね。

日本でも九州の南の方ではよく食べられる野菜です。でも食べるのは、実の瓜を漬物や炒め物などにして食べています。
あのハヤトウリの新芽を食べるのかとびっくりしました。
日本では瓜を取るためにどんどん伸ばしていくので、その新芽を摘んで食べるという発想はないと思います。

この野菜も台湾風に炒めて食べるのが普通で、シャキシャキと歯応え良く、クセもないとても美味しい野菜です。さっと茹でて胡麻和えなどにしても美味しいです。


台湾ではこの野菜に限らず、日本では食べない部分も上手に美味しく食べるというのに度々出会います。

例えばブロッコリーも🥦を切り取ったあとの太い部分を切った茎だけが売られていたりします。芯の熱い皮をむいたらコリコリと歯応えがあって美味しいですものね。

A菜心(下の写真)という、40〜50cmぐらいに長く伸びた茎の部分を、皮を削ぎとって、芯のコリコリした部分を食べる野菜もあります。


A菜 別名 油麦菜(下の写真)
という野菜もあり、これは日本にもあるロメインレタスの一種らしいです。少し硬めのレタスで、台湾では鍋に入れたり、炒めたりの食べ方が多いようです。


上二つ、名前は同じA菜と付いているけど、、

A菜が成長してA菜心になるのかと思っていたのですが、どうやら親戚ではあるけど別物だということらしいです。


オオタニワタリの新芽

[これは台湾の南端の方にある屏東の山手の方の原住民集落で買ったもの。ここの特産になっていて、こんなに素敵な束にして売っていました。]

私も日本では庭にオオタニワタリを観賞用に育てていましたが、新芽がこんなに美味しく食べられるとは!
シャキシャキととても美味しいのです。

自分が育てているのは、もったいなくて新芽を摘むことはできませんでしたが、台灣では食用野菜として栽培されて珍重されているのです。

[下の写真は、買ったオオタニワタリを友人の知り合いのレストランに持ち込みで料理してもらったもの]



緑竹

台湾は竹の子も豊富、季節季節で違う竹の子が出回るようです。
夏の頃は[緑竹]という、ぎっしり身の詰まった竹の子が並びます。
アクが少なくて歯応え良くとても美味しいです。

出盛りには、下の写真のように売っているのに出会います。

その場でいらない皮を手早く剥いてくれます。

南投のその名も竹山という所の民宿に宿泊した時は、竹の子づくしの料理を堪能しました。

台湾で好まれている竹の子料理は、茹でて一口大のぶつ切りにした竹の子にたっぷりの甘いマヨネーズ(台湾のマヨネーズはとても甘い)をかけて食べる沙拉(サラダ)。


糸瓜(へちま)

へちまは大きく育つと乾燥させてタワシにするのが知られていますが、台湾では筋張る前に収穫したものは、とても人気の野菜です。日本でも鹿児島や沖縄ではよく食べられています。

台湾のへちまはずんぐりとしています。
育て方も売り方もとても大事に扱われています。
品種も違うのかも知れませんが、1本1本袋をかぶせて丁寧に育てられ、売る時も1個ずつ発泡スチロールのクッションネットに包まれていたりします。
1本が100円くらいで売られています。

薄く皮を剥いて1cm厚さくらいの半月に切って、炒めたりするのは日本と同じだと思いますが、料理の時に
組み合わせるものが違うのです。

日本では豚肉などと炒めたり、そうめんの味噌汁に入れたりして食べるのが一般的ですが、台湾で初めてハマグリと合わせてあるのを食べた時は、ほんとにカルチャーショックでした!
ハマグリの旨味とへちまの優しいダシが合わさって、なんとも言えない上品な美味しさです。

皆さまも台湾に来たら「糸瓜と蛤の炒め物」、ぜひ試してみて下さい。

茭白筍(マコモ)

台湾でも人気のマコモ。

そのまま焼いて食べると美味しいと聞いたことはありますが、手軽に皮を剥いて茹でて食べる方法もなかなかの美味しさです。ワサビ醤油がおすすめです!少しマヨネーズを加えたりしても楽しめます。

ふっくらと柔らかい歯ざわり、ほんのり甘味も感じられます。

南投あたりが特産のようですが、温泉地の我が家の辺りでも、立派なマコモがよく出ています。

台湾の珍しい、美味しい野菜はまだまだありますが今回はこの辺で。

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