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教員とエイドの関係⒈:子供をちゃんと見ていますか?

こんにちは。

今日で春休みが終わるのですが、春休みが終わると、一気に年度末だなぁという気分になります。

というのも、春休み前に来年度のアサインメントが発表されるので、アサインメントが変わる教員は特に、気分は既に来年度です。他の学区のことは分かりませんが、私が勤める学区では、1月の終わりか2月ぐらいに、第三希望まで校長先生に提出できます。そこで校長先生が来年度の生徒数や教員数、学校や教室の移動の可能性、先生たちの希望などを考慮してアサインメントを決めます。

実は先日、ある先生がお休みの際に、エイドたちから色々聞いてしまいました。その日、サブの先生が来なくなってしまったので、急遽スケジュールの空いている先生が代わる代わるそのお休みの先生のクラスに入ることになり、第一バッターが私でした。そのクラスの3人いるエイドたちのうちの2人は、元々私のエイドだったということで、何かと色々話してくれたのですが、エイドたちのネットワークは凄まじいものがあるので、本当に色んなことを知っています。そんなエイドたちを敵に回した先生が、来年戻ってこられなくなったと聞きました。

基本、学校でエイドの仕事をするには、高校を卒業していば誰でもなれます。教員は年収制なのですが、エイドたちは時給になるので、彼らの就業時間は、子供たちがいる時間だけ。なので、私の頭の中では、エイドというのは子供たちのサポートをするための人なので、私はそれ以外のことはお願いしたことありませんし、彼らの仕事内容以上に責任のあるようなことはしてもらいません。しかし、子供たちがいる時間内に、子供たちをエイドに任せっきりで違うことをしている先生もいます。仕事に関係することをしているようですが、子供たちがいるのに自分のデスクでコンピュータに向かっているのは異様な光景です。それにエイドたちが不服を言っているのです。酷いケースでは、外遊びの時間に、エイドたちと一緒に子供たちを外に連れて行き、先生はそのまま教室に戻って自分の用事をするという若い先生たちが数名いらっしゃいます。そのクラスのエイドたちは、先生がいない時間帯は責任重大で酷くプレッシャーを感じると漏らしていました。

まず。外遊びに同行しないことに違和感です。外遊び無くして、どうやって粗大運動発達を見るのですか?ソーシャルスキルにしても、教室内と外で全然違う子供もいます。そういう先生たちが書くIEP (Individualized Education Program, 個別学習計画)の粗大運動発達のセクションは、大体『歩ける、走れる、遊具に登れる』というシンプルなものです。見てないから詳しく書けないですよね。走るにしても、どういう風に走ってるか。。。まで見てほしいものです。例えば、歩幅が小さいか大きいか、足と手が左右交互に動いているか、大股で速く走れてもちゃんと止まれるか、物や人を上手く避けれるか、地面の高さや状態が変わってもバランスを保っているか、などなど。三輪車に乗れるっていうのも、ちゃんとペダルをスムーズに踏み込んで動かしているか、まだ地面を足で蹴って動かしているか、大きな違いがあります。

そしてソーシャルスキル面ですが、教室内では人と関われない子が、『外では他の子たちと走り回ってて大丈夫です』とおっしゃる先生もいます。関わっていると言っちゃ関わっていると取れるかもしれませんが、遊び方にも色々あるので、その辺をきちんと説明してほしいと思っています。代表的なもので言うと、

  1. 他の子や他の子たちがやっていることに全く興味を示さず、自分の好きなことを好きなようにやっている (Solitary play)

  2. 他の子や、他の子たちがやっていることを見るようになるも、見てるだけで関わろうとはしない (Onlooker play)

  3. 同じおもちゃを同じ場所で使ってみる、あるいは真似してみる (Parallel play)

  4. 同じおもちゃなどを使ったりして、他の子と一緒に何かをやってみる(Cooperative play)

などありますが、『他の子と一緒に何か出来るようになりました』となったら、今度はどのように他の子と関わってるか見る必要があります。ちゃんと他の子と協力して何かをしているか(何かを一緒に作る、ごっこ遊びやルールのあるゲームなど)、自分の主張もしているか、話し合いで解決しているかなどなど。一緒に遊べるようになっても、何か気に入らないことが起きたら直ぐにプイっとどこかへ行ってしまう子もいますから。一緒に遊べる時間の長さも見ています。これらを踏まえて、単純に『他の子たちと走り回っている』と言うのは、どの段階に当てはまると思いますか?私は限りなく③の可能性があると思います。もしそこに何らかのコミュニケーションがあったとしても、走ってるだけだったら、④に近い③かな?と思うので、その辺はIEPミーティングの際に保護者の方が混同しないよう説明する必要があります。

ちなみに、私は今クラス担任はしていないのですが、助っ人として教室に入ったら、床に座って子供たちと一緒に遊ぶし、外遊びだったら一緒に走りますし、遊具にも登ります。子供たちと同じ目線に立たないと、彼らの発達は見えないし、信頼は生まれないと思っているからです。エイドたちからは、教室に戻ってほしいとありがたいお願いをされたりもしますが、今のソーシャルスキルだけに集中したアサインメントと、外回りのアサインメントで満足しているので、もうしばらく続けたいと思っています。

エイドと先生の関係についてお話ししようと思っていて、大きく話がずれましたが、次回続きを書かせていただきたいと思います。最後まで読んで下さって、ありがとうございました!


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