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大阪府吉村知事のパチンコ攻撃

なんだかなあ。

ラサールの批判ツイートに対し吉村知事は、「大阪に700店舗近くパチンコ店があり、休業要請後に120店舗の開店状況と府民の苦情と専門家の意見。そこから詰めてきた結果の現在公表3店舗」と効果があったことを説明。続けて、「『分からんかったの?』とはお気楽な立場だよ。影響力ある立場なら『今だけはやめときましょう』位言えないのかね」と苦言を呈した。

今日も吉村知事は、自粛要請に「従わない」パチンコ店三店を公表。

P.E.KING OF KINGS 大阪本店
大阪府大阪市旭区高殿六丁目16番20号
P.E.KING OF KINGS 高槻店
大阪府高槻市辻子3丁目6-6
ミスターパチンコ日根野店
大阪府泉佐野市日根野3929-1

よく考えてください。

特措法45条には、指定されても従う義務はございません。

第四十五条 特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等のまん延を防止し、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるときは、当該特定都道府県の住民に対し、新型インフルエンザ等の潜伏期間及び治癒までの期間並びに発生の状況を考慮して当該特定都道府県知事が定める期間及び区域において、生活の維持に必要な場合を除きみだりに当該者の居宅又はこれに相当する場所から外出しないことその他の新型インフルエンザ等の感染の防止に必要な協力を要請することができる
2 特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等のまん延を防止し、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるときは、新型インフルエンザ等の潜伏期間及び治癒までの期間を考慮して当該特定都道府県知事が定める期間において、学校、社会福祉施設(通所又は短期間の入所により利用されるものに限る。)、興行場(興行場法(昭和二十三年法律第百三十七号)第一条第一項に規定する興行場をいう。)その他の政令で定める多数の者が利用する施設を管理する者又は当該施設を使用して催物を開催する者(次項において「施設管理者等」という。)に対し、当該施設の使用の制限若しくは停止又は催物の開催の制限若しくは停止その他政令で定める措置を講ずるよう要請することができる。
3 施設管理者等正当な理由がないのに前項の規定による要請に応じないときは、特定都道府県知事は、新型インフルエンザ等のまん延を防止し、国民の生命及び健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため特に必要があると認めるときに限り、当該施設管理者等に対し、当該要請に係る措置を講ずべきことを指示することができる。
4 特定都道府県知事は、第二項の規定による要請又は前項の規定による指示をしたときは、遅滞なく、その旨を公表しなければならない。

まず特措法45条をご覧ください。

施設管理者等正当な理由がないのに前項の規定による要請に応じないとき

この場合における、正当な事由とは何でしょう?

「府知事が嫌いだから命令には応じません」

これは正当事由でしょうか?
いや多分これは認められないでしょう。
私は法曹関係者じゃないので自信はありませんが、この理由でOKと裁判官が言ったら、多分大騒ぎになります。

「コロナなんて怖くないから応じません」

これも同様ですよね?

では、これからあげる理由はどうでしょう?

「コロナウイルスが、パチンコ店によって感染拡大しているという科学的な根拠や、実際例がない」

「大阪府知事による要請に従って休業すると従業員が養えず、経営上の支払いが出来ず、経営が破綻する」

さて、この理由ならどうでしょう?

おそらく、大阪府がどれほど凄腕の弁護団を構成しても、この理由を正当事由に掲げられた場合、かなりの苦戦が想像されます。

この上、当該パチンコ店が倒産した事実が仮に積み上がった場合、大阪府の責任が問われることとなるでしょう。

つまり、「強制するなら、金をくれ」という民主主義、自由経済のごくごく真っ当な主張な訳です。

吉村洋文(大阪府知事)
@hiroyoshimura
パチンコ公表6店舗の内、2店舗は既に休業、さらに1店舗ご協力頂きました。感謝です。パチンコ店はこれまで保証協会融資の対象外でしたが対象に追加されました

よく、「パチンコは反社会的だ」「パチンコはギャンブル依存症を助長し自殺者を毎年4000人も生み出す極悪企業だ」「こんなコロナ騒ぎの中パチンコを打つのは狂人だ」「近所に住んでるが私も感染しないか心配だ」などと言って吉村知事を応援している大阪府民がいます。

どれも見当違いも甚だしい。

そんな話は、平時にやっていたらいい。コロナ対策には全く無関係です。

近くに住む散歩中の女性(79)は「遠くから来る人がウイルスを持ち込むかもしれないと思うと怖い」と話した。

結局これこそが問題の本質です。

ヘイト。

日本ではよく見た光景です。

結核やハンセン病の患者やその家族に日本人が繰り返し繰り返し行ってきた差別や偏見が、21世紀のいまによみがえっているのです。

79歳の女性に言いたい。

「コロナ怖いなら、なに散歩してん?」

吉村知事は、自身のツイッターへのリツイートにある

「パチンコは在日」

「反日」

といったリツイートを放置している。


つまり、彼は「反論出来ないパチンコ業」という弱者を恣意的に扱い、かつてヒトラーやムッソリーニがやったように大衆を扇動し、大衆の不安を煽り、大衆の心を自分にまとめ上げ、現に統計データに表れているように、政治誘導しているのです。

吉村知事には、行政の長として他にいくらでも、パチンコ店の営業を停止させる権限がある。

パチンコ店は、風俗等営業法において「4号」に指定される遊技場です。

監督官庁は大阪府警。そして行政的な命令が出せるのが、知事です。

パチンコ店に営業許可を出しているのは、まさに大阪府警ですから、行政処分でもしたらいい。

または「4号店舗」の営業時間は知事が任意に変更出来るのですから

「コロナ終息まで営業を認めない」

とでもやったらいい。

結局、そうした権力の執行をすると、後々職権乱用が問題視されることを充分に分かっているからこそ、そうしないわけです。

日本維新の会の支持者は、吉村知事のこの行動が次の選挙の時に、繰り返し繰り返し、他党から攻撃されることを、覚悟しておいた方がいい。

最後に、私個人はパチンコ店の騒音と光の洪水が苦手で、生涯で数えるほどしか利用した経験がありません。

それに、利益団体に知人もいないし、自分の作品をパチンコ台にしてもらったこともありません。

パチンコ店がどうなっても無関係な立場ですが、こういう「弱いものいじめ」で人気取りをする政治家は、本当に許せないだけです。


ある朝、起きたら世界の姿がすっかり変わっていました。 漂流しつつある世界に、何事かをのこしつつ。