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次の山を探す

「谷を埋めるな、山を伸ばせ」は前の上司の言葉。 私の羅針盤の1つとしている。
ただ、自分が組織の方向性を決めて、引っ張る立場になった今、これをどうやって説明しようかと考えていた。

個人の技術戦略や個別の製品としてはこの考え方はそのまま使える。40年という一個人が働く時間の中で強みを持って、それを伸ばしながら働くことはやりがいや楽しさにつながることも多い。 また、自分とは異なるスキルのレーダーチャートを持つ人と仕事をすることはとても楽しい。
一方で、個人と組織では少しだけ、使い方が異なるように思う。

組織の視点としてみた場合はどうだろうか。
山を伸ばすには個人の時と比較して、時間軸が異なる。だから、「谷を埋めつつ、山を育てる」意識が必要になる。

組織は長く続く。
当社のHULFTは30年を迎えた。 すでに長年続く組織では、多くの個性(山)を持っている人々がチームを組んで活動している。組織が逓増的に経験値を高めていくためには、不足しているベース(谷)を埋めて、山を大きくすることが必要。それは人はいずれいなくなるからだ。組織は一瞬にしてその山を失うことにつながる。

そして、大事なこととして、未来の稼ぎどころとなる新たな山を見つける活動が必要になる。
山にするためには、良い土壌を探し、植林し、木々が土壌に根付かせないといけない。それが、企業における文化の始まりとなる。

すでに長い年月を経た企業はこの山をいくつも持っている。
でも、企業の時間軸だと新たな山を育てる必要がある。その時のポイントはどこか、なぜそこか?が重要になる。

それを指し示すのがビジョンや戦略であり、方向性を決める大切なものである。
なぜなら、誰も何も知らない場所に山を作ることはできないし、誰かに代わりに作ってもらうこともできないのである。

そんなふうに今期の技術戦略を考えて、各種の施策を進めている。

谷を埋めつつ、山を育め

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