庭を徹底的に手入れしてみた (11/8)
別荘代わりに使っていた家に越してきて、最初の数週間は室内の整理に追われました。窓やサッシ、戸棚の奥、押し入れの中など、目につくカビや汚れは拭き取り、家具や食器を並べ直し、様々な物を整理整頓し…。
3週目くらいから、庭の整備にとりかかりました。といっても、まずは家の周囲のみ。雑草を刈り払い、無駄に生えてしまった樹木を切り、木々の形を整え、なんとか生活範囲内での見苦しさを解消していくことに努めました。
ところが広い庭の、普段は通らない場所。斜面の中腹やら、出入り口先の原っぱやら、通りにはみ出している樹木などの整理には、とてもじゃないけど1人でやる勇気がわいてきませんでした。
敵は篠竹、カラスウリ、ススキ…
当然ご近所からは、おそらく「サボってるな」程度には見られているでしょうし、なにより見てくれが悪すぎます。
移転1ヶ月を契機に、この大仕事に取りかかることにしました。
まずは裏庭から。斜面に庭石が点々と置かれ、その岩と岩の間に上の家につづく小道があるはずです。中腹には、小さな祠も鎮座していたはずです。長年の放置のために、その原型さえ分からなくなっています。
まずはこれの復元からはじめました。石段があった場所は、篠竹がびっしりと堅く根をはっていて、いたるところから鋭く突き出しています。場所が場所だけに刈り払い機はつかえません。植木用の刈込鋏で、少しずつ、丹念に刈り込んでいきます。
篠竹のつぎにやっかいなのはススキでした。見ている分には風情があって…なんて趣もありますが、いざ対面してみると、1カ所から何株も、他の植物を覆うように茂っています。
そして、蔓性の広葉植物。おそらくカラスウリという植物のようですが、これが庭の景観を損ねています。髙い樹木から垂れ下がってきて、本来あるツツジなどの植物に覆い被さるために、一面、カラスウリのデカい葉っぱで庭中が覆われてしまうんです。
これらを鋏で切り、茎や蔓を引っ張って、樹木に網をかけたようだったのを、ひとつひとつ取り去っていきます。
日差しのいい、秋の乾いた中でしたが、朝から作業すると、昼前にはまるで夏バテのように疲労困憊。それでも己を奮い立たせて夕方4時過ぎの暗くなるまで。それでも作業は一向に捗りません。
そんな作業が3日間。ようやく庭のもとの形が見えてきます。
荒れ地を開墾する意気込みで
続いては、建物からやや離れた出入り口先の原っぱです。さすがに連続ではキツイので中3日ほど置きましたが、これも覚悟を決めて作業開始です。
こちらは刈払機が使えますが、身の丈に生い茂った雑草群が、すべての視界を遮っています。はたしてこの庭に何本の樹木があるのか。もとはどんな地形だったのかさえ、皆目見当がつかないのです。
さらには庭の隅からは、思い思いの方向に低灌木がニョキニョキと伸びています。これを手斧やノコギリで切り倒していく作業も加わります。もはや、荒野を開墾していく開拓農家のような心境です。
使っていた刈払機の刃はボロボロになりましたが、それでも、つい忘れていた庭の小道を発見したり、以前にうえた桜の木をサルベージしたり、徐々に庭の全容が見えてきたりして、それなりの達成感を味わいました。
ついに庭の端っこの樹木周辺を退治して、一応の整備が済むまでには、さらに3日を要しました。
後日、近所の方から、口々に、
「綺麗になったわね」
「大変だったでしょ」
「一気にやり過ぎなんじゃない?」
などと声をかえていただきました。
それだけ近所の人にも気になる荒れ具合だったということが分かったと同時に、なんだか作業を見守っていてもらっていたような感じもあって、妙に嬉しく感じられました。
ここまで荒れないよう、日々、目をかけ、手をかけていくことを肝に銘じました。
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