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徒然雑記(2022.03.06)

朝はまだ、車のフロントガラスを覆う氷を溶かすとこから始まる。そんな日々が続きますが、日中はすっかり春の装いなわけで、新生活のつぼみがあちこちで見られる。私自身と言えば、4月から頂いた大きな仕事というつぼみを前にすっかり自信を喪失してしまっている。

早番のバイトを駆け抜け、空っぽのおなかと心をお供にドライブへ出掛ける、午後3時。20分も走らせれば、春風を取り込むために開けていた窓から海の音が聞こえてくる。春の海は大きなうねりを見せ、包み込むというよりかは何かを取り込まんとせん勢いである。海を彩るエメラルドグリーンと深い青、空の鮮やかなスカイブルーがそれはそれは綺麗なわけだが、それは同時に大きな不安を与えて来る。私はお返しにお気に入りのバンドの新譜を聴かせるが、波音と風音の隙間で反響していくだけで特に反応はなかった。

以前お付き合いしていたお方に「私がいるのが当たり前だと思わないで」と言われたことがある。未だにその言葉を思い出してはその心理を探らんとする。その真理を理解した時、私は大人になれているんだろうか。いつまでこうしてウネウネしないといけないのか。交差点の真ん中で行先を見失い、どの方向にも踏み出す勇気を失いつつある。

春の海はいったい何をあんなにウネウネともがいているのか。はたまた、風に煽られ為されるがまま彷徨っているだけなのか。“私は私を救わなくちゃいけない”と言われハッとしたのも束の間、自分の弱さを自覚して落ち込みそうになる。が、そうは言ってられないのも理解している。その悩みも落ち込みも、すべて取り込んで昇華してやらねばならぬ。「往々にして自分の向いていることなんてわからないし、案外与えられた仕事の中に会ったりするもんだよ」と先日久々に大学時代の先生を飲んだ際に言われた。それもそうかもなぁ、と目の前の仕事と向かい合ってみる。そいつは春の海の如く「おいでおいで」と手招きする。まだ飛びこんでみてもないのにウダウダ言うのは興醒めだ。まずはお腹を満たして、思いっきりダイブしてみよう。結果はそのあと。





引用ー
『映像研には手を出すな』アニメ第7話 
 水崎ツバメ氏の発言

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