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「しないことリスト(1章)」を読んでみた【読書感想文】

はじめに

 自分の生活の中でしんどく感じる部分を減らすため、ぼくはラクをして生きるヒントを探している。ネットの力を使ったところやりたくないことを最小限にして生きているphaさんの存在を知ったので、その著作を読んでみることにした。

今回は、読書の前段階の整理をしたあとで、一章の中から気に入ったところを抜き出して感想をしゃべっていく。

読書の目的

 ぼくがこの本を読む目的は、自分が抱えている「しんどさ」を減らすためだ。ぼくは現在、会社員として生きているのだが、新卒2年目のある日を境に「世間で当たり前となったいる要求の基準を守らないといけない」とか、「辛いことを我慢しなければならない」といった生き方を続けることに耐えきれず、うつ病になってしまった。

 社会ではそうした”我慢”をすることが当たり前に、もっと言えば美徳にさえなっているけれど、その基準をそのまま取り入れて生きていくことは、ぼくにとってはどうやら難しいらしい。

 そこで、今後はしんどさを自力で回避する考え方をより意識していくために、自分に絡まっているしんどさを整理して、手をつけやすいことから解いていこうと考えた。すでにそう言ったしんどさと距離を置いている先人の知恵を借りて、手をつけられるところから「やらなきゃいけないこと」を手放していきたいと思う。もちろん、このnoteをきっかけに一緒に私生活の「しんどさ」を減らしていけたら嬉しい。

本と作者の紹介

 「しないことリスト」は、phaさん自身が「しなきゃいけないこと」を手放していく過程で気づいた「本当は別にしなくていいこと」を集めた本である。phaさんは28歳まで会社に働いていたそうだが、社会に求められる「普通」を背負って生きていくのに限界を感じ、そこからニートへと転身。それからは生きるための最低限のことをしつつ、14年ほど隠居生活をしているらしい。

noteの構成

本の章に従って、気に入った部分を抜き出して説明する。

目次(『しないことリスト』P10~P13より引用)

 本書は下に書いたように4つの章で構成されている。

●1章:環境をスッキリさせる「所有しないリスト」
 モノを所有しないことで情報を整理する方法
●2章:行動を楽にする「努力しないリスト」
 必要以上の努力を避けるポイント
●3章:意識をラクにする「自分のせいにしないリスト」
 自分を追い詰める思考を和らげる方法
●4章:人生をラクにする「期待しないリスト」
 期待値の下げて生活に余裕をつくる方法

 今回は、1章の中で気に入った見出しをテキトーに紹介しつつ、印象に残ったポイントをしゃべっていこうと思う。

お金で解決しない

 仕事で消耗した体や心を癒すためにお金を使うのは非合理的である。仕事で疲れたからといって気晴らしにドカ食いや飲酒をしたり、寝不足や疲労で薬を処方してもらったりするのは、不健康だし結果的にコストが割増しでかかってしまう。それならば、賃金は下がるが時間や体力に余白がある生活の方がコスパはいいよね、という話だ。
 ぼくは以前、つらい職場にいた時期があった。朝7時から夜の6時まで仕事をして、職場から解放された後はお菓子を大量に食べながら夜を過ごしていたし、週2日くらいのペースで牛丼のドカ食いをしていた。振り返ってみるとどう見ても偏った食生活になっていたし、平日の疲労がたたって土日のほとんどの時間を寝て過ごす日も多かった。
 職場の関係でもう少し楽な条件に変えることができなかったけれど、あれは無駄な出費だったと思う。単価が安いモノで済んだのがせめてもの救いである。

頭の中で考えない

 人間の脳は情報を抱えすぎるとバグるので、定期的に文字や会話に変換して外に出してあげるとよい。章の中ではうつ病と、その症状を和らげる対策として「認知療法」が例にしてはいるが、単に悩みを整理したい場合にも使える方法だという。

 個人差はあれど、人は気分が落ち込んでしまう時ほどネガティブな考え(認知のゆがみ)に囚われがちである。そんな時は、自分の気持ちや価値観を文字という「客観的に確認できる記号」に置き換えることで、自分の有り様を落ち着いて見られるよ、という話だ。
 この「心の落ち着き」は重要なポイントで、「思ってるほど悪いことばっかりじゃないな」と気づくきっかけになる。自分の悩みを減らしたいときは、とりあえず文字に起こしたり、他人にしゃべったりしてみることで、抱えている情報を整理しやすくなるかもしれない。

 中でもコスパが良いのは、自分の意見を何人かの友達に聞いて反応をもらうことだ。うつ病になった時、ぼくはしんどくなる時間や場所、近くに居た人を書きだして、気分が参ってしまう条件を洗い出したことがある。一度書きだして、その条件に当てはまる場所や人の近くに行くことを避けたことで気分の落ち込みが少なくなったし、必要以上にうつ病に怯えなくてもよくなった。毎日ネットとリアルで会話をする時も、他人の反応があるからこそ自分の誤解に気付けることがあるし、難しい本を読んだ後に情報を整理するのにも役立つ。困ったら汚くてもいいので、紙やノートに書きなぐってみてはいかがだろうか?(このnoteも読みづらさがあるだろうけれど、僕自身の思考の整理に貢献しているのである)

デジタルにしない

 インストールしたい知識はデジタルよりもアナログで取り入れると効率がいい。デジタルの場合は覚える過程で視覚しか使わないが、アナログは手触りや匂い、文字を書く感触などの非言語的な刺激もふんだんに使うために印象に残りやすいからだそうだ。確かにブックオフで買った本は安値で買えた嬉しさや新書とは違った匂いのおかげなのか、Kindleで本を読むときよりも中身を覚えていることが割とある。余談だが、「しないことリスト」もブックオフで買ったものである。

 ということで、「しないことリスト」の1章「所有しないリスト」の中から印象に残った見出しを3つだけ紹介してみた。ほかにも「買い物をしない(自分の出費額を理解して十分な金額を知る大切さ)」や「過去に固執しない(サンクコストにとらわれない話)」など活用しやすい項目が書いてあるので、気になった人は読んでほしい。

次は2章の中で気になった見出しを紹介していこうと思う。

それでは。

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