白蓮・武子と赤銅御殿
(2017.03.26)
今も赤銅御殿惜しむ声 「赤銅御殿(あかがねごてん)が残っていれば……」とは、今でも別府でしばしば語られる言葉だ。
大正3美人の1人に数えられる美貌の歌人、柳原白蓮=やなぎわらびゃくれん、本名燁子(あきこ)、1885―1967=。柳原前光伯爵の次女で、大正天皇の従妹に当たる高貴な生まれだったが、明治44年、25歳も年上の筑豊の炭鉱王、伊藤伝右衛門(1861―1947)と再婚する。その伝右衛門が、妻のために大正3年から5年にかけて建てたのが伊藤別荘。別府の市街地から離れ、当時と