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これであなたも人気シナリオライターに!物語を面白くする3つの法則

面白いストーリーを作るためには、ある程度の法則性があることをご存じでしょうか。

これを知っているか、知らないかであなたの作品クオリティは大きく変わります

「自分には才能がない」と諦めるのはまだ早いです。あなたがこれまで培ってきたライティングスキルに、ちょっとした知識を加えてあげるだけで才能を開花させられるかもしれません。

そこで今回、この記事では、物語が劇的に面白くなる3つの法則をご紹介。

すぐに実践で使えるよう具体例を挙げながら説明していきますので、ぜひ最後までお読みください。

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♢この記事を書いた人:さーくん
ゲームシナリオライターとして3年間活動。
20作以上のゲーム開発に携わる。
現在はクリエイター向けマーケティング支援を実施。
マーケティング支援の詳細→WEBサイト:Creator Marketing
詳しいプロフィール→自己紹介

1.物語を面白くする3つの法則

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世の中にはたくさんの作品が存在しますが、すべてまったく内容が異なるわけではありません。

だいたい、どの作品にも何かしらの共通点があります。つまり、法則です。

法則といっても決して難しいわけではなく、理解さえしてしまえば今日からすぐに使える程度のものです。

では、さっそく解説に入っていきましょう。

1-1.後出しの法則

後出しの法則は、非常にさまざまな作家が使用しているものです。

どのようなものなのかというと、次のようになります。

・条件1
ヒロイン(or主要人物)のみ主人公の隠された秘密を知っている
・条件2
ヒロインは主人公の秘密を知っているが故の行動をする

この2つの条件を満たせば、後出しの法則の完成です。

これだけではピンとこないと思うので、具体的に説明しましょう。

〇具体例
・主人公が過去にヒロインを助けたことがあるとする
・その後、主人公が記憶喪失になりすべてを忘れた
・主人公は記憶喪失によりヒロインを助けたことも忘れた
「主人公がヒロインを助けた」出来事はヒロインしか知らない状況
・ヒロインは、主人公に助けてもらった恩返しをするため日々行動
・主人公からすれば「なんでこんな良くしてくれるんだ?」と疑問
・そのまましばらく物語を進め、どこかのタイミングで種明かし
すると、今までのヒロインの行動の意味がすべて分かる

最初はヒロインの行動に疑問を覚えるわけですが、後になってすべてが分かるというのが後出しの法則です。

この手法の良いところは、種明かしするタイミングですべての疑問が解消される点にあります。伏線を一気に回収する、とも言えますね。

有名な映画『シックスセンス』でも後出しの法則と同じようなものが使われています。

まだ観たことがない人がいるかもしれませんのでネタバレは伏せます。ぜひ一度、勉強のために鑑賞してみてください。

余談ですが、映画に詳しい方は冒頭のシーンで作品の仕掛けにすぐ気づきます。あなたは果たして気づけるでしょうか。

1-2.神視点の法則

神視点の法則は、簡単に説明すると次のようになります。

・条件
読み手だけがすべてを知っている中で物語が進行する

読み手だけがすべてを知っている、いわば神のような立場で作品を鑑賞できるため、神視点の法則と呼びます。恋愛作品でよく使われている手法ですね。

具体例とともに、詳しい内容を見ていきましょう。

〇具体例
・主人公とヒロインはお互いに気になっている状態
・しかし、相手が自分のことをどう思っているのか分かっていない
・鑑賞者(私たち)は、主人公とヒロインが好き同士であると知っている
・主人公とヒロインの関係性は一進一退を繰り返す
・その恋愛模様を見ている鑑賞者(私たち)は歯がゆい

これが、神視点の法則です。

告白すれば絶対に恋人になれるのに、なかなか進展がない状態。それが私たち読み手からすると、非常に歯がゆいわけです。

「どうしてこうしないんだ」「自分だったらこうするのに」と感情的になるうちに、どんどん作品へと没入してしまう。それが神視点の法則の効果です。

アニメ作品では、『かぐや様は告らせたい』が神視点の法則と同じようなものを使っています。主人公とヒロインは明らかに好き同士なのに、いつまで経っても関係に進展がありません。

それを歯がゆく思っているうちに、作品にのめり込んでいってしまうわけですね。

1-3.逆転の法則

逆転の法則をザックリと説明すると、次のようになります。

・条件
結末を最初に提示する

本来であれば結末を最後に描写するべきであるところを、あえて一番最初に見せてしまうことから、逆転の法則と呼びます。では、具体的な説明をしていきましょう。

〇具体例
・主人公が息絶えるシーンを冒頭で提示
・主人公が死ぬことは見ている誰もが最初の段階で理解できる
・どういうストーリー展開の末に死ぬのかを描いていく
・最後にもう一度、冒頭で提示した主人公の死亡シーンを描く

この逆転の法則の肝は、2つあります。

まず1つは、もっとも重要な結末を一番最初に見せることで「え?」と見ている人の関心を一気に集めることができます。

そして、2つ目は、一番最初に見たシーンを、終盤でもう一度見せるとまったく違う解釈ができるという点にあります。

たとえば、序盤で主人公が死ぬというエンディングを見たとき、「誰かに殺されたのかな?」と思うことでしょう。

しかし、物語を最後までしっかり見ると、じつは主人公は殺されたのではなく自分の手で命を絶やしたことが分かったとします。

そうすると、「そういうことだったのか」と予想が外れる結果となり、見てくれた人に満足感を与えることができます。

これが、逆転の法則の効果になります。

2.まとめ

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最後に、ここまでの内容をまとめていきます。

〇物語が面白くなる3つの法則
・後出しの法則
・神視点の法則
・逆転の法則

以上、3つをぜひ使いこなしてみてください。

もちろん、他にもさまざまテクニックがありますので、作品鑑賞しながら発見していくことをオススメします。

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それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。

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