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自分への健全な厳しさとは?(=自分の健全な愛し方)

こんにちは。

心理カウンセラー・メンタルコーチのSayaです。


あなたは、できない自分に対する自責の念を感じたことはありますか?
たいていの方にはあると思いますし、わたしにもあります…

今日は、あるクライアントさんからいただいた質問をもとに、記事を書いていきたいと思います。

質問を要約すると、下記のような内容です。
「自責の念はなくしたほうがよいのかもしれないけれど、それがないと自分を甘やかしてしまうように感じる。どう考えればよい?」というものです。

ここでいう自責の念とは、
・思ったように上手にできない自分を「なんてだめなんだ」というように否定する
・やるべき事を後回しにするなど、行動力がない自分にイライラする
といったものを指します。

うまくいかなかったことにばかり目を向けてしまい、自分を嫌いになってしまうんですよね…
とてもお気持ちわかります。

といっても、「自分を甘やかしてしまうとどんどんダメな自分になってしまうのではないか」と思うお気持ちもわかります…!


これについてどう考えたらよいのか、順番に書いていきますね。


人の脳(扁桃体)の仕組み

基本的に人は、自分の想定からネガティブな方に振れた(うまくいかなかった)ことのほうが記憶に残りやすいと言われています。

さらに、その強い記憶によって情動がつくられ、脳の扁桃体という場所(潜在意識)に格納されます。

これはある意味仕方のないことなのですが、現実には、ネガティブではない出来事のほうが圧倒的に多いはずなんです。

ですが、それらは想定内の出来事なので、情動が作られにくい(潜在意識の中に残りにくい)んですね。

何が言いたいかというと、「自分が覚えていないだけで、ネガティブでないこともたくさんあったはず」ということだけでも意識していると、 現実の捉え方が少しずつ変わってきます。

「そんなことわかってる。」と思われるかもしれませんが、 上記の脳の仕組みも踏まえて、改めて意識してみてください。


「甘やかす」と「愛する」は別物


「自分を責めることをやめると、私はどんどん甘えて、もっとダメな方向にいってしまう」という点を懸念される方は多いです。

この懸念への回答は、自分を "健全に" 愛しましょう、ということです。
「愛する」と「甘やかす」は別物なんです。

甘やかすとは例えば...明らかにダメなことをしている(友達をいじめたり、宿題をしようとせずに遊んでいたり、ご飯を食べずにアイスクリームを食べたり等)子どもに対して、 叱ることもアドバイスもしない親の場合、子どもはどんどんダメな方向に行きます。

しかし、「頑張ったけどうまくいかなかった」「頑張りたいと思っているのに、どうしたらいいかわからない」という子どもの

「安全基地」になれる親がいると、子どもは「なんとか頑張ってみよう!」「たとえ失敗してもそれで終わりではない。また挑戦すればいい。」と 思えます。

安全基地というのは、「どうしたらその子がのびのびと才能を発揮できるか一緒に考え」たり、 「失敗しても、またチャンスはあると励ましてくれる」ような存在です。

いつも、人として正しい在り方を教えてくれるような存在ですね。
そういう安全基地のような存在を、自分の中に作るんです。


といっても、そうしなければならないと思うと、今度はそれができない自分を責め始めますよね。。

今は、心からそう思えなくても構わないので、口癖を変えてみることから始めるのがおすすめです。

例えば、
・「(失敗したと感じた時)私らしくないなぁ。次は〇〇しよう。」と心の中でつぶやく。
・「(試行錯誤して成功した時)さすが私。私らしい。」と言う。

口癖は人生を創る、と言われます。
口癖の効果は侮れないので、ぜひ試してみてくださいね。


自分を知ることが何よりも重要

私はよくこんな例え話をします。

あなたが生まれつき「洗濯機」なのに、自分が洗濯機であることを知らない、あるいは認めたくなくて、電子レンジになりたいと思っている。

とします。(唐突なたとえ話に戸惑われた方も、もうしばらくお付き合いください。。)

あなたは日々、電子レンジになるために、頑張ります。

いろんな食品を自分の中に入れて、スイッチを入れてみる…
あるときはお肉、あるときはトマト…

でもあなたは洗濯機なので、食べ物がぐちゃぐちゃになるだけで、全然調理できません。

当たり前ですよね。。
洗濯機は、洋服などを洗うための機械であって、食べ物を調理する機械ではないのですから…

逆もしかりです。
電子レンジさんが洗濯機になりたいと思って、洋服を自分の中に入れてスイッチを入れても、綺麗になりません。
運が悪いと、洋服が燃えたり、自分が壊れたりします。


もちろん、人間の才能は、家電の機能よりもずっとずっと複雑ですし、最初は苦手でも、練習するうちにできるようになることもあります。

だけれど一番大切なことは、「自分が得意なこと」を知ることです。
得意なこととは、自分にとって当たり前なことなので、「脳が重要なこと」としてみなさない傾向にあります。

でも、あなたにとって本当に重要なことは、そこにあるのです。

造作もなくできること。
自分では「大したことない」と思っているけれど、人からよく褒められること。
大人になって「どうせ自分なんか」と封印したけれど、実は子どもの頃、自慢に思っていたこと…

これを知って生かすことにエネルギーを使いましょう。


食べ物をぐちゃぐちゃにする洗濯機は、人から叱られるし、迷惑をかけるし、自分も嫌いになります。

洋服や自分をダメにする電子レンジも同じです。
人からも自分からも、ダメなやつだという評価を受けるだけ。


他人になることをやめて、自分の人生に還る。

そうすると、楽しく自然に努力を重ねることができ、
自分を認めてあげつつも、目標や責任を果たすことに意識を向けることができます。
その結果、他者からは感謝され、さらに自分が好きになります。

必要以上に自分に厳しくなることもないんですね。
「自分を知る」ことの重要性、おわかりいただけたでしょうか。


本日の記事はここまでとなります。
最後までお読みいただきありがとうございます^^







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