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⑱今だからこそ考えてみたい。ジャッキー・チェンがハリウッドで成功したわけを。


前回の記事はこちらでしたね

書ききれなかったものはありますので、もしかしたら言葉足らずだったかも知れないですね。ジャッキーがアメリカ進出へと着々と準備をしている裏で、急速に業績が悪化していたのでしょうか。
ゴールデン・ハーベストから出したジャッキー作品は「アクシデンタル・スパイ」が最後になったという話なんですけれども。

しかし捨てる神あれば拾う神あり

「アクシデンタル・スパイ」の次に公開されたのは、世界中で大ヒットとなったあの続編

「ラッシュアワー2」ですね(^^)
監督:ブレッド・ラトナー
主演:ジャッキー・チェン、クリス・タッカー
共演:ジョン・ローン、チャン・ツィイー、ケネス・ツァン

脚本は「スピード2」「ラッシュアワー3」「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」「ライオン・キング(2019)」も手掛けているジェフ・ナサンソン。

やはり制作の中にロジャー・バーンバウムが入っていますね。>さすが「WHO am I?」撮影時に監督と乗り込んでジャッキーを口説き落としただけあります。この方もアメリカ進出成功になくてはならない存在だったんでしょうね(^^)

今回の共演者は、とても注目すべき点が多いですね

まずケネス・ツァンは「ポリス・ストーリー3」でラスボス、チャイバ役をやっていらした方ですね。

マッサージ店で裸にされた後に戻る警察署にいたチン警視がそうか!どこかで観たような~とは思ったんだけどw


「男たちの挽歌Ⅱ」では、気の良いタクシー会社経営者、キンの役を


「美少年の恋」ではダニエル・ウー演じるサムの父親を演じています。


今作のラスボスに当たるリッキー・タン役のジョン・ローン

中々の数奇な運命を辿っている印象がありますよねこの方。
孤児院で育ち上海で女性に引き取られた後、京劇に惹かれ「春秋戯劇学校」に入学(ラム・チェンインもこちらの学校のようです)その後、
ショウ・ブラザースからのカンフー映画の主役をオファーを蹴ってアメリカへ渡り、マコ岩松さんらが設立した東洋系俳優劇団「イースト・ウェスト・プレイヤーズ」に在籍し、たちまち頭角を表すと。

ミッキー・ローク主演「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」に出演し
ゴールデングローブ 最優秀助演男優賞にノミネート
この時点で、演技者として一定の評価がされていたんですね。>ちょっと人種の壁を感じる。出る杭は打たれる的な


ジョン・ローンを語るうえで外せない作品がこちら
「ラスト・エンペラー」

清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀を演じています。
この作品は本当に凄いです。名作です。>愛新覚羅溥儀の生涯をドラマチックに描いています(事実と相違する所があるみたいですが)オススメです。機会があれば観てみて下さい。
イタリア、中国、フランス、イギリス、アメリカ合作という(もう世界的プロジェクト)超大作なのもさることながら、
その年の賞レース総なめ

第60回アカデミー賞:作品賞、監督賞、撮影賞、脚色賞、編集賞、録音賞、衣裳デザイン賞、美術賞、作曲賞

第45回ゴールデン・グローブ賞:ドラマ部門作品賞、監督賞、脚本賞、作曲賞

こちら全て受賞
しかし肝心のジョン・ローンは、ゴールデン・グローブ賞 最優秀主演男優賞ノミネート1つのみ

いや、すでにジョン・ローンの演技を認めている方はいたはずで、俳優として申し分ない演技をしているはずなんですけどもね。>なぜか厚い壁があるように見える

ちなみに作品中俳優としても出演した坂本龍一さんは、アカデミー賞でデヴィッド・バーン、コン・ス(蘇聡)と一緒に日本人初の作曲賞を受賞しています。

ジョン・ローンと照らし合わせると、大いなる光と影を感じます。


「モダーンズ」

1920年パリを舞台に、怪しげな資産家ストーンとして出演。
こちらはアカデミー賞の前日に行われているという、インディペンデント・スピリットで最優秀賞にノミネートされています。(米国Wikipedia調べ)

しかし渡米してから数々の苦労があったはずですよね。
ジョン・ローンの話をしていますが、マコ岩松さんや彼のような方々がアメリカにはいて、活躍を続けていてくれたからこそジャッキーはアメリカへ進出し、成功を収めたともいえる。
そしてジャッキーと敵対する役として登場するとは。


同じく敵対するフー・リ役のチャン・ツィイー

北京で生まれ育ち、名門である中央戯劇学院に入学。
テレビドラマ「星に願いを~花花点灯」で脚光を浴び、映画デビューとなったのがこちら

「初恋のきた道」

チャン・イーモウ監督の名作ですよね。

第50回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞と共に
チャン・ツィイーが百花奨最優秀主演女優賞を受賞しています。

次に出演した「グリーン・デスティニー」ではアクションも披露。

この作品も世界的に注目され、
第73回アカデミー賞 外国語映画賞/撮影賞/作曲賞/美術賞の4部門で受賞しています

アクション監督:ユエン・ウーピンなので見ごたえ間違いなし!!
こうした世界的に大注目された作品2つに出演した後、
3作品目に「ラッシュアワー2」でジャッキーと共演ってなんか凄くない?

彼女の確かな演技力、アクションもできるというポテンシャルの成せるものなんでしょうね(^^)
その他受賞歴では「ジャスミンの花開く」で金鶏奨最優秀主演女優賞、「2046」で香港電影金像奨を受賞。

しかし彼女の活躍は中国国内にはとどまらず

日本人さゆりを演じた「SAYURI」。
渡辺謙、役所広司、桃井かおり、工藤由貴、マコ岩松(敬称略)と共演。


「ホースメン」

猟奇的殺人を彷彿とさせるなサスペンス映画ですね。製作にマイケル・ベイが入っているという。なかなかの新境地に挑戦している作品に見えますね。


近年では、やっぱり「グランド・マスター」かな

がっつりアクションしています。

機会がありましたら是非どうぞ~

共演者のご紹介は終わりましたが、この作品にはもう1つ注目すべき点が

宇多田ヒカル「ラッシュアワー2」(Rush Hour 2)サウンドトラックに「Hikaru Utada feat. Foxy Brown」名義で「Blow My Whistle」を提供

主題歌とは表記されていないんですよね~めちゃめちゃ探しましたけど、どこの情報を見てもサウンドトラックに収録としか書いてなくて。

Foxy Brown(フォクシー・ブラウン)はラッパーとして活躍しているアーティスト。2003年に「Na Na Be Like」でグラミー賞(ベストソロラップ)を受賞しています。

こちらはspotifyにあるBlow My Whistle 貼り付けておきます。
Amazon musicとかLINE musicにもあるんですけど、そっちの方が良かったのかな?

もう宇多田ヒカルさんは言わずもがな、知らない人を探す方が難しそうですね(^^)>しかし意外な組み合わせですよね。ジャッキー作品に関わっているなんて。

こうやって見ると、ノリにのってる人達が集まって作った印象が少しありますね。次回は作品制作周辺の話もしようw

最後まで読んで頂き、ありがとうございます(^^)


私はジャッキー・チェンを良く知らない、最近知ったばかりの方へ向けて記事を書いていきたいな~と思います。 メリケンコさんのYouTubeで訳詞を提供しております。そちらもどうぞ https://www.youtube.com/c/moriatomerikenko/videos