見出し画像

歴史から「人」と「コミュニケーション」を考える

最近、友人から勧められておおはまりしているラジオがあります。
それは、世界の歴史を面白く、かつディープに、そしてフラットな視点で伝える歴史系Podcast「COTEN RADIO(コテンラジオ)。

高校でも歴史は苦手教科で、ずっと歴史弱者だったのだけれどとても興味深くて、つい聞き入ってしまいます。
まだ最新話まで聞けていないけれど、世界の歴史や偉人たちを知れば知るほど、「人間」という生き物のことを少しずつ学んでいるような感覚です。

日々生活していると、人とのコミュニケーションで「思うように伝わらない」「理解してもらえない」「理解できない」と苛立ちを覚えることが多々あります。
そんな時に、歴史を知っているのと知らないのとでは、コミュニケーションの仕方は大きく変わってくるのではないかと感じました。

常識は常識ではないし、偉人はダメな奴だった時もある

歴史を知ると、普段「当たり前」だと思っていた感覚や文化が、全然当たり前ではなかったという事実に出会います。例えば、人間の歴史をたどると同性愛は普通のことであったり、国という概念は比較的最近生まれたものであったり、たくさんの「常識」がつい最近できた、数十年・数百年前は当たり前ではなかったことなのだと気付かされます。

また、歴史上の偉人を知ると、教科書に載っているような人物でも、青年期はうだつの上がらなそうな人であったり、晩年まで全く活躍ができない人だったり。
その人のもつ特技や特性が、その時代背景や時勢やその周囲の人たちと噛み合って、大きく飛躍することがあるのであって、幼少期からずっと成功している人はいないし、最期まで全てに優れている神のような人もいない。
ガンジーは人前で話しができない弁護士時代があったし、カーネル・サンダースは65歳にケンタッキーで成功するまで失敗を繰り返していた。

努力してもうまくいかない出来事に直面したとしても、歴史を知っていると少し気持ちが軽くなる時があります。

なぜやらないかではなく、できない理由をさぐってみる

歴史から学んだコミュニケーションのひとつ。
人と意見が噛み合わないと感じた時に、自分の正義や理論は置いておいて、なぜ相手がそう話しているのか、根拠や流れを探ってみることが、良好なコミュニケーションの一歩かなと思っています。
これは誰しも意識することかと思いますが、「なぜやらないか」と考えるのではなく、「なぜできないか」「そうできない状況に置かれているのか」と考えることが重要なんじゃないかと思いました。

「なぜやらないか」だと、「〇〇した方がよいのに、なぜやらないんだ」という自分の思想や正義の押し付けのような感覚になってしまうことがあります。「なぜそうできない状況なのか」と、考えるともっと深掘りして相手と向き合える気がします。
理解できないような意見に至った経緯は、自分とは違う文化があるのかもしれないし、環境が根本にあるかもしれない。自分や周囲の人間がそうさせているかもしれない。(「できない」という表現の仕方も、何だか乱暴な気がして好きではありませんが。)

最近は戦争というショックな出来事もあり、あちこちでロシアやプーチンを猛烈に批判する声が聞こえてきます。私も、戦争や侵略には反対だし、どう転んでも、世界もロシアという国も良くなるとは思えない。
ただ、反対する声の中には怒りの向け方が、少し違うのでは無いかと思える声も聞こえてきます。
身近な私の知人から「誰か指導者を暗殺してくれないかな」と聞こえてきたり、YouTubeの動画にロシア語圏の方がコメントをしたら、コメントをした方に誹謗中傷が集中したり。

痛ましい状況なので、戦争を止めたくて、猛烈に反対したくなる気持ちもわかりますが、今だけをみて反対するのではなく、ロシアが置かれていた状況やこれまでの経緯も俯瞰して把握することが重要だなと思います。
例えば「なぜ戦争をやめないのか」ではなく「なぜ戦争を止められないのか」。こうなってしまった根拠。そこを掘り下げると、賛同はできなくても相手がそういう決断にいたったことを理解することはできるようになります。

そうすると、誰かを集中的に避難することで良い解決ができることは無いということもわかってきます。(かといってこの状況をどうにかするような考えは浮かばないのだけれど)
コテンラジオに出てきたはなしを例に挙げると、第一次世界大戦後のドイツは、周囲の国から厳しい制裁を加えられた結果、国民が抱える不満や理不尽さの怒りの代弁者としてヒトラーが出てきました。

歴史を知ると、他者を理解しようとする努力が働く

相手が主張している言葉だけで受け取らず、根拠や背景も俯瞰して見てみると、長期的に良い方向にもっていくには、どう考え、どう接したら良いか見えてくるかもしれません。
過去の失敗から学べるという点でも、歴史を知ることで、自分の身近な人たちとの接し方にも応用して考えられるなと感じました。

途中まで聞いている私の「人を知る」のにおすすめのCOTEN RADIO エピソード
ガンディー
チンギス・カン
ヘレンケラーとアン・サリヴァン
第一次世界大戦
ウクライナとロシア

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?