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弟に3年半ぶりに会ってみたー

3年半前というと私は高校3年生だったと思う。
いや、正直いうと父との2人暮らしが始まったのが高2からか、高3からかは覚えていない。いやまじで覚えていない。

私の中の弟は明らかに中1で止まっているんだよな。

そんな彼は高校2年生の歳になる、17歳。
未知の17歳に会ってみて感じたことを残そうかと。

我が家と弟の話

単刀直入に言うと、我が家は今現在別居している。
父と姉の私は現在もともとの関東の家に住んでいる。一方母と弟は、母の実家と近い関西に住む。今年で別居は4年目。母は関西の地で職を得ていて、父の金銭の支援をもらいつつ生活している。

当時を思い返すと、この別居の形は、円満な結果として生まれたものではなく、イメージとしては「夜逃げ」に近い状態で気づけばポンポンと決まったことだった。今もだが、我が家では「別居」ということばを用いない。感覚としては「引っ越し」や「移住」が近いのだろう。

じゃあなんで母と弟が引っ越しするかというと、それは「弟の環境を新規い一転するため」、ということになっている。嫌な言い方だね。

詳しくは書かないが、弟はそこそこ特殊な?感じに小学校時代を過ごした。なぜか5年生から1年半を祖父母のもとで暮らし、そして中学受験で地元に舞い戻った。そして、中学校には通わなくなった。

大きな環境の変化の中でも、弟にとっては大切な時間があった。だが、その大切な時間を育めた環境で過ごすことが"大人"の都合で続けることができなかったのもまた事実だ。

そんなときに出た"引っ越し"は、あれよあれよと実行され、気づけば3年半がたった。

再会の前の序章ー弟が脱走したー

さて、いよいよ弟の対面の時。

引っ越してから3年半ほど、私と弟は1回も会ったことがなかった。
母が拒んだ時があったり、弟が出てこなかったり。

ちなみにこの3年半の間を弟は中学生~高校生なうって状態。いわゆる思春期。黒歴史になりやすい時期ですよね。そして同時に多感であり、世界が広がる時期であり、人格形成がしっかりなされてくる時期だと思うのです。

私からしたら、3年半という期間も相まって、多少は期待をしているわけですよ。どんな人間なんだろう、どれくらいの背丈か、なにが変わって変わってないのか、薄口醤油を更に水で薄めたくらいの記憶しかない3年半前の弟を一生懸命に思い出しながら、少々緊張して母宅に到着。

ちなみに私は母宅の中に入るのも初めてだった。緊張の並盛が大盛りになった。ドキドキ

ドア開ける、お邪魔します、へぇこんな感じなんだ、意外と広いね、置いているものが母さん色だね、
あれ窓あいてる、、、、?

弟、脱走発覚

なんでやねん。いやねぇ?ぇぇ。正直想像できていた部分はあった、正直ね。でも姉ちゃん、おとなの心持ちのキミを期待してしまっていたんだね、オオごめんよ。でもさ、うち来たことそんなに悪いっすかね。

まぁ、とにかく気まずい。母宅に行って、うわー3年ぶりに弟と会うんやなーと思ったら逃げられたんじゃ、気まずいですよ。さらにはちょうど母の誕生日だったので、冷や汗ですよ。私のポジションは完全に節分の時の鬼。鬼を超えて、なまはげ、、閻魔様、、、?そんな妄想をするくらい肩身狭いったらありゃしない。

弟氏拝見

と言っても弟は裸足だったので、脱走と言うほどの距離は行ってないと思う。たぶんアパートの裏とかに隠れていたんじゃないだろうか。

ほどなくして、ウソ、30分くらいしてかな、
とにかく結果として弟は家に戻ってきた。

弟は、デカかった。いや、私が弟に取っ組み合いで勝てる時代は完全に終わったんだとわかりました。いや大学生にもなって取っ組み合いは嫌だけど!!また昔みたいに顔に傷作られたくないわい!!

あと声変わりしていた。へぇ~。
誰に似たのかもわからない細い骨格、細い足。ヒョロかった。

これが私が3年半ぶりに会った弟でした。

ちなみに脱走が終わったから落ち着いて話せたかと言うと全くそうではなかった。私には会いたくないようで自室にこもってご飯は食べた。しゃべったとしても3言くらいをすりガラス越しで話した。そして風邪を引いているからとさっさと寝た。10時過ぎにはしっかりイビキを頂戴した。17歳にして夜10時に寝るのは規則正しいですね、しらんけど。

今日の成果ー弟と母から感じたものー

成果ってことばにモヤモヤするけど、まあいいや。

今日弟から強く感じたのは、声のない意志だったように思う。脱走、無言で自室にこもる、でも気分が乗る話題なら質問に答える。その取捨選択には彼なりの意志を感じた。でも、YESかNOしかないように感じた。

でもその意志の強さを考えると、たぶん表現されていない、表出していない想いや本心がもっとあると思う。または周囲も、また本人すら気づいていない本心。

熱は感じるのに、本人から伝わるものの情報量の乏しさに、とてもモヤモヤした。なんだこの矛盾感。

もっと言うと私の推測だが、彼は外の世界とのふれあいが極端に少ないと思う。あまりにも拙い表現で、選択だったと思う。その感情を表現する選択肢がないのかと疑ってしまった気持ちもある。

「YES・NO」だけの意志を感じる人がもう1人いる。母だ。
母はおしゃべりで情報量が多いから瞬時にわかるわけではないが、とてもYES・またはNOが強く、その選択の理由が見えにくい人のように思う。

反対に私はYES・NOは少ないが、YESに極端近いグレーゾーンとNOに極端に近いグレーゾーンを持っていて、その間で自我と揺れ動くタイプだと思う。

どちらがいい・悪いって問題ではない。そういうタイプが異なる気がすると言っているだけだ。

本筋に戻ると、弟と母の両者から感じ取るものは、あくまで私の感覚であって、勘である。相互関係を結論づけするには早すぎるし、3年半のことをあまり知らない私が決めつけるものでは無いと思う。ただ何処と無く両者から感じる同じような雰囲気は忘れてはいけない気がした。

もっと「なんで」で深堀たいし、そうでなきゃ分かり合えないように思う。
あー別に分かりあえなくてもいいんだけどさ。別居しているし、私は父との2人暮らしをエンジョイしているし。

ただ、1人1人の「人生」を考えたこれからの行動は、検討が必要なのではないかと今日で強く強く思った。


あー長かったね。おしまい。
読んでいただきありがとうございました。

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