【昆活日記 第8話】
2019.4.9
『てんとう虫 VS アブラムシ』の死闘、続編。
(前話までのあらすじ)
1匹のテントウムシを飼育。
短期間に何回も卵をぽこぽこ産む。
1回のお産で軽く30個超。
その卵が孵化し、続々と幼虫になる。
成虫と幼虫用に餌となるアブラムシを大量投入。
餌になるはずのアブラムシがてんとう虫の卵を食べ始める。
(ここからが続き)
アブラムシの攻撃から命からがら逃げ切った幼虫がサナギとなり、
なんとか4匹が羽化し成虫になった。
その4匹を自然に還す。
今回の主役はてんとう虫なので、なんとか孵化させて成虫にしなければと
躍起になっているわけだが、てんとう虫は保護が必要な絶滅危惧種でもなければ
希少昆虫でもない、とふと我に返る。
それでも、我が子を育てあげたような達成感はあって、十分幸せを感じていた。
そんな矢先、また自然の厳しさを思い知らされる。
虫かごに残された『てんとう虫VSアブラムシ』の死闘は終わっていなかったのだ。
アブラムシが、卵だけでは飽き足らず、一切身動きの取れないサナギを攻撃しはじめたのだ。
恐るべしアブラムシの執念。
攻撃に遭ったサナギはなんとか羽化しても不完全成虫になってしまう。
羽根がうまくひろげられない状態では、自然に還しても自分の力で生きていけないだろう。
昆虫界の弱肉強食厳しすぎる!!
主役のてんとう虫に花を持たせる為にもう1度成虫を1匹投入した。
これで生態系のバランスが取れたのか、下剋上なく食物連鎖も正常に機能し、
見事に4匹の成虫が誕生した!!
これ程てんとう虫にハラハラドキドキさせられたのは人生で初めてだ。
私が今まで知っているてんとう虫といえば、
森の小さな教会であげた結婚式にしゃしゃり出てきてサンバにあわせて踊り出す感じのハッピーでキュートな存在だったが、結婚式に出るまでの人生はなかなか奥が深かったようだ。
2019年の昆活初め。
入門編にしては、なかなかスリリングだった。
私もサンバにあわせて一緒に踊りたいくらいだ。
せめて心を静めるために、今が満開の我が寺のソメイヨシノで春気分を味うとしよ
う。
第9話につづく。