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展示回想箇条書き

私事ではありますが、8/5(月)〜18(日)まで新宿御苑前にある蒼穹舎ギャラリーで写真展をしていました。(蒼穹舎は出版社で、本屋が併設しています。写真集がたくさん置いていて、日本の写真家の写真集を購入するならここはマスト。古本もあり)
前回の記事は、展示前でピーピー泣き言を書いていたのですが(あの記事のメインはBiSだから!)、今回のnoteではもう展示は終了しているのでした!
なので展示中どういう事があったのか、どういう事を思ったのか、というのを箇条書きですがまとめようと思います。

長谷川諭子写真展「触れる」

・初日。1人目のお客さまは外国の方。英語は出来るか?と聞かれるけど全く出来ないので苦笑いで返すと翻訳のアプリで質問してくれた。彼は少々日本語が出来るみたい。「海外の写真はコンセプトがあり始めと終わりがある。日本の写真はどうしてそういうものが無いのか?」と聞かれ、私もアプリと日本語と身振り手振りで答えたけど、うまくいかず自分の無能さに少し落ち込む。帰りにZINEを購入してくれたので更にもどかしい気持ちになってしまった。
(彼は8/20〜8/25までギャラリーニエプスで展示をしています。カンニスト・パヌ  ヘルシンキ写真展「KAAMOS」)

・若い女の子に好きな写真ですと言われて浮かれる。年が離れるってだけなのにどうして嬉しいのか。同世代や年上の人に言われるのとは嬉しいの種類が違うような気がする。なんか特別なんだよな。もちろん褒められることだけが嬉しさではないけれど。

・さやかちんとともちんが観に来てくれた日。ギャラリーを抜けてお茶をしていた時に、私が狩猟に興味がある話をする。さやかちんは狩猟に興味無いだろうと思って聞かなかったけど(印象だけで失礼な話だよな..)、ともちんなら興味あるかもと思い「狩猟やらない?」と誘ってみるが秒で断られる。
でも「ある時ふと狩猟に意識が向く人生の人っているよね」と言われ、それそれ〜!!となる。
蒼穹舎の店主のOさんに「狩猟やるとスナップも上手くなると思うんですよねー」と言うと「それはちょっと違うと思うよ」とご返答。そうか..。

サードディストリクトギャラリー(以下サード)のメンバーでとてもいい写真を撮る快活女子のTちゃんが観に来てくれる。「社会と写真って繋がらなあかん?」といきなり聞かれて、ぐぬぬぬぬ、と唸る。
私は写真(作品)は同時に繋がっていると思っているのだけど..まだまだ感覚の部分が大きくて上手く伝えれたのかどうか...。
Tちゃんこと林朋奈ちゃんの写真集「フラグメントライト」はめっちゃ良いのでぜひ読んで欲しい。

・長い時間写真を観ていてくれた青年が、色々と写真について質問してくれる。結構難しい話だった。人は写真に対していろんな取り組み方があるからなーと思う。「写真って何ですか?」「感覚が大事なのにとても言語化してしまいます」と、またも唸る質問など。正直私も明解な答えは持っていない。
なんとか言葉にするけれど、上手く答えられたかわからずに申し訳ない気持ちになる。でも昭和生まれの中年なので「どんどん悩んでどんどん良いもの作ってくれよ、若者〜!!」と無責任おばさんになってしまうところもある。(おばさんはおばさんで悩むんだけど!)
私はいろんな写真を観たいから、いろんな写真があって欲しい。
彼の質問を少しでも言語化出来るようになりたいなと思う。

・サードのMさんが忙しい中、観に来てくれる。後日感想を聞いたら、あまり良くなかった、とのこと。ガーン!と思ったけど、理由を聞いたら納得出来る内容だったのでネガティブな意見ではなかった。
去年はサードで展示をさせてもらったのだけれど、その時の作品の方がヒリヒリ感は強かった。本当はもっとヒリヒリした部分があるんじゃないの?と感じた、と。私の中のヒリヒリ感か〜..。
それは、年を重ねたから丸くなったんだよ、とも言えるし、年を重ねてもそれは持ってるよね、とも言える。
展示では会わなかったけど写真家のIさんも同じような事を言っていて、なるほど〜...と思う。
確かに丸くなるなら、どこでも転がるクソバカでかい鉄球のような丸さになりたいと思っている。
プリントをボロカスに言われると思って震えていたので「プリントはあれでいいんじゃない」と言われて拍子抜けした。

・蒼穹舎の店主のOさんと、蒼穹舎が入ってるビルの1階にある美味い蕎麦屋でごはん。緊張する〜と思っていたけど、美味すぎてそんな緊張も吹っ飛ぶ。女性写真家の話をするが、女性が写真を続ける難度って高くないか〜?!と考えさせられる興味のある内容。
社会的な持続ではなく、写真に現れる難しさ。
出産、育児、年齢とかで、男性とはまた違った丸さになるしさぁ...と思いながら、いい意味で荒ぶっている周りの女性の写真家たちを思い出す。うーん、どうなんだろうか?

・お会い出来なくて残念だったけど写真家のYさんが、いいねって言ってたよ、とのこと!まじかよ〜!!イカれていてカッコいい写真を撮るベテランの写真家に褒められてとても嬉しい!!

・プリントは下手だけど今回の写真には合ってるよ、と多数に言われる。色を見るのは本当に大変だ...と思い知らされる。そして暗室を続けたいと思っている自分がいて意外だなと少し驚く。

思い返せばもっとあるのだけれど、この辺で。
あの時燃え上がった気持ちはあるのに、どうしていつの間にか忘れてしまうのか。
すぐに忘れてしまう自分のための箇条書きでもあります。

YouTubeでも作品について話しているので何卒!
https://www.youtube.com/live/Idw2Rw5WNR8?si=n1-HI5QdsNMl0RTW


長谷川諭子(させん子)










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