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自分のこと観劇録Part9

 こんにちは、亀山真一です。
 鹿児島のとある高校演劇部さんが僕の脚本を使ってくれました。その公演DVDを送ってくださったので、だいぶ遅くなりましたが観劇録を書きます。

 今回演じてくれたのは『ひまわりの詩』上演申請をいただいた時から脚本改変の話は承っておりました。
 が、改めて見てビックリしました。この子たち、僕よりちゃんと脚本を読み込んでたかもしれません……。

 『ひまわりの詩』はいじめが一つのテーマになっているんですが、僕って中学くらいまで結構無敵だったんですよね。
 目立ちたがりの面倒くさい奴&足が悪いから時折体育を見学する奴だったので陰口とか物を隠されるとかあったんですけど……僕の鈍感力が勝ってしまったとでも言えばいいんでしょうか。この体験談は「#8月31日の夜に」では扱えない気がしています。

 そんな僕の脚本なので、特に高校生の頃に書いたものはいじめが結構ネタっぽくてnoteや張り子に上げる際に随分と修正しました。
 そもそも不良男子が大人しい女子をいじめる構図にしたのは、無意識でも中学の経験を反映していたからだと思うのです。作中の葵くらい無敵だった僕が、矛先が他へ向かった途端に助け方が分からなくなってしまったあの瞬間を演劇でやり直そうとして。

 彼らの潤色はそれでもなお残っていたネタっぽさを払拭するものでした。いきなり夏子がキレるとことか、太陽のストーカー疑惑とか、僕が好きで残していたネタっぽさも真面目な台詞に書き換えられていました。少し複雑でしたが、いざ目にすると――
「この台詞は僕が書けなきゃいけないやつだろう!」
 本当にそう思うような言葉を追加してきたんですよ。そりゃ言い回しとか台詞の順番とかは手を入れたくもありましたけどね。

 ものすごく反省させられたので、手が空いたらこっそりまた脚本を直し始めるかもしれません。そんな余裕をいつ生まれるか分かりませんが……。

 そして今年の「自分のこと観劇録」はおそらくこれにて最後です。見に行くこともDVDを受け取ることもかなわなかった公演が2つ、公演自体が中止や延期になってしまったところが2つ、今年は僕自身の企画もなくなってしまいました。残念。
 来年は思い切り舞台に立てたらいいなと願っております。

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