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『D』の前には『P』がある。

すごく当たり前で、すごく大切な話をします。

「事業主はとにかくPDCAサイクルを回しましょう」
「高速PDCA、インプットとアウトプットの同時並走」
「計画だけしてても行動しなければ意味が無い」
「事業計画書を書き続けて動けなくなるなら計画書なんて書かないで行動しながら修正する方が良い」
「最初はPDDDDCAぐらいでもいいかもしれない」

とまぁ、とにかく行動しなければダメですよということが事業主の間ではよく言われていて、これらの言葉は私も発言したことがありますし、当然私もこの意見には賛成なんです。

しかし、『行動せよ』というところにばかり注目されて、その前後が見落とされている傾向が最近とても強い気がします。

それではダメなんです。意味が違ってくる。

あくまでも、Pに基づいたDを行なうこと。
そうでなければDの価値が半減どころか無意味になる可能性すらあるのです。


そもそもPDCAサイクルってなんだ?

PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、生産技術における品質管理などの継続的改善手法。
Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する。
出典:Wikipedia

大事なのは、”Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4段階を繰り返すことによって業務を継続的に改善するこの部分ですね。

まず計画を立てる。
その計画に基づいて実行する。
実行した内容を評価する。
そして検証、改善する。

改善が大幅なものであれば改善計画を立てる。
その計画に基づいて実行する。
もしくは、
改善が成されれば次の計画を立てる。
その計画に基づいて実行する。
以上繰り返し。

これがPDCAサイクルを回すということです。
計画せずただ実行すれば評価や検証がしっかりできない。
評価や検証がしっかりできなければ、正しい改善ができない。
⇒『そもそもPDCAではない!』となるわけです。


Plan(計画)ってなんだ?

PDCAサイクルの総則についておさらいをしたところで各論について見ていきたいと思います。

何を計画すればいいのか?
⇒なんでもいいです。自分がやりたいことについて計画しましょう。

事業計画書は必要ですか?
⇒作れるなら作りましょう。作るのに極端に時間がかかるなら頭の中でプランがしっかり出来ていれば無くても大丈夫です。(※個人的見解)

どこまで計画出来てればいいのか?
実行するための行動手順と、想定される効果の設定まで出来ていればひとまず実行に移っても問題ないと思います。

これでもまだわかりにくい人もいると思うのでもう少しかみ砕きます。

①やりたいことを決める
②そこで得たい効果(目標値)を決める
③実行方法を決める(試行回数、実施対象者など)
④決めた内容で問題なく実行できるか頭の中でシミュレーションする
⑤シミュレーションに問題がなければ実行する覚悟を決める

ここまで決まれば初期のPlan(計画)としては十分です。
細かい事は実行と評価の後でまた決めていけばいいです。

あくまでも改善しながら何度も繰り返していくので最初は小さな円でトライ&エラーを繰り返しながらどんどん円を大きくしていくようなイメージでいいと思います。


余談:事業計画書のトクトメなりの考え方

事業計画書は無いよりあった方がいい。
でも、事業計画書を作るだけで何日もかかるなら作らなくてもいい。
※ただし、自事業に関する短期計画に限る。

これが基本的な私の事業計画書に対する考え方です。
特に行政書士は許認可申請の際に依頼者さまの事業計画書を作成するケースも多くあるので、行政書士に限っては、事業計画書の作成に馴染んでおくのはとてもいいことだと思っています。

ただ、なぜか事業計画書をすごく凝って時間をかけて作りこんで作りこんで完成させて、そこで満足して実行に移る体力を無くしてしまう方がいらっしゃるので、そうなるぐらいなら作らなくてもいいよってことを言いたいわけです。

また、基本的にはこの場合の計画は短期計画でどんどん変化していくものなので、変わりまくる計画書をいちいち作るよりはPDCAサイクルを回すのに慣れてきた人は脳内書き換えで対応した方がより早くより多くサイクルが回せるので良いと思います。


Do(実行)ってなんだ?

Pで計画したことをひたすら実行するだけです。
ただひたすらに、規定試行回数に達するか、なんからの終了事由となる結果が出るまで計画した内容通りに同じことを実行し続けます。

規定回数に達していないのに、または、なんの結果も出ていないのに、途中で止めたり変えたりする人も多いですが、それはほとんどの場合で間違いです。
実行が辛くて逃げているだけじゃないかどうか、自分と向き合ってください。

自分には先見の明があってこれ以上実行しなくても結果が見えているからもう次の検証や計画に行くんだ!という方はそうなさればいいのかもしれません。
(だったら最初からそこも計算して計画してれば良かったんじゃないの?って口答えはしたくなりますが・・・)


Check(評価)ってなんだ?

計画通りに正しく実行はできたのか?
想定していた通りの結果にたどり着いたのか?
イレギュラーやトラブルは無かったか?
実行した内容について、丁寧に細かく評価していきます。

最初にどのような内容で計画を立てたかによって細目に関しては変動はあると思いますが、おおまかな部分でのチェック項目は変わりません。

事業計画書は別に作らなくてもいいと前述しましたが、チェックリストは作成した方が間違いなく効率がよくなります。
正しい評価・改善を行なうためには漏れがあっては良くないので、ヒューマンエラーを無くすためにもリストに沿って評価を進めることをお薦めします。

ちなみにこのチェックリストに関しては、様々な所で様々なタイプのものを作成して無料で配っていたりするので、自分に合うと思うものをネットで探して使えばいいのではないかと思います。

事業計画書と同じで、チェックリストの作成に時間をかけて力尽きるのであれば既にあるものをどんどん活用した方がいいです。

評価と聞くと、悪かった部分だけをあぶりだしていけばいいかのように思いがちですが、良かった部分もしっかり評価するようにしてください。


Act(改善)ってなんだ?

check(評価)で出した結果を元に、どうすれば改善出来るかを徹底的に検証して調べます。
この検証作業のためにも、評価はシートに記入する方式で行なった方が全体を客観視するのにも多いに役立ちます。

検証作業をしているとよく陥りがちなのが、『木を見て森を見ず』状態になってしまうことで、細目について改善しようと思うあまりに全体で見た時にいびつになっていたり、根本的な主題から離れた内容の検証をしてしまっているケースがあります。

1つ1つ細かく検証することも大切ですが、最後は必ず全体を見て、主題に戻ってから結論を出すようにしましょう。

また、良かった点について、どのように良かったのかについてしっかり検証していくことは他の問題点の解決に繋がることもありますし、次回の計画をスムースに立てるのにも有効です。

何よりモチベーションが保たれますので、こちらも見落とさないでしっかり検証してください。


PDCAのトクトメソッド

ここからは個人的見解過多な内容になりますのでご注意くださいw

Plan(計画)ってなんだ?の部分にも書きましたが、PDCAサイクルというのは最初はごく小さな円で小ロット短期期間でpdcapdcapdcapdca…と回せばいいと思っています。

短期間小ロットなので脳内で評価と改善と計画を行動しながら高速で書き換えていく。
PとDとCとAが同時に全部走っているというか、PDCAサイクルを違うタイミングで同時並走させているイメージです。

①P→D→C→A→P→D→C→A
②D→C→A→P→D→C→A→D
③C→A→P→D→C→A→D→C
④A→P→D→C→A→D→C→A

これを言葉少なにすると、「PDDDDCAぐらいでもいい」という雑な言い方になるわけです。
なので、行動ばかりしているというわけではないんですね。

このいわばPDCAの事前準備のためのPDCAを高速で行なって、そこから導き出された計画『P』に基づいてPDCAサイクルをもう少し大きなロット、もう少し長い期間を使って行動しています。

その結論によって、更にそのサイクルをより大きくする、もしくはやめるという選択を何回目かの『A』のタイミングでしています。


具体的に実例で解説

課題:建設業の仕事を今よりもっと受任したい。どうやって営業しよう?

計画①:ブログで営業する?
計画②:源泉営業する?
計画③:紹介営業する?

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