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なぜ今日はTLを読まずにひたすら『鉄拳』の動画を観ているのか

理想の男性キャラクターとティーンズラブと夢小説の話。

創作って自分の原点に立ち返る必要があるなと思う。
すごいパワーが必要だから、この意欲の動力の根源が何なのかを突き詰めることは大事。
いや、そもそも創作にすごいパワーを必要とする時点で向いてないのかもしれないが。プロは力の加減ができてなんぼだろうし。
まあそれはいいや。

原動力とまで言わなくても、自分のフェチを突き詰めるのは大事とかよく言われてるよね。
個人的には、作品に「魂」を込めるには自分の魂の成り立ちや吸収して来たもの知っておくことが大事だという認識だけど。
まぁそんなことを考えた。

私は二次創作で「男性と恋愛をする女性が主人公の物語」(つまり夢小説)をやたら書いてきたのだが、その延長線上にティーンズラブ小説がある。

ティーンズラブは、小説・漫画問わず、ジャンルの特徴、つまり商品としてのレギュレーションがはっきりしている。
「男性から女性への愛がはっきり表明されており、性的描写があり、ハッピーエンド」
少なくとも私はこうした認識だし、多くの作品にこれが当てはまると思うのだが・・・

こうした商業作品においてキャラクターメイキングが重要なのは言うまでもない。
二次創作と違い、イチからしっかりキャラクターを考える必要がある。
何より魅力的な男性キャラクターが不可欠である。

私はこの世に存在しない男性のことを考えるのに、自分の人生のほとんどを捧げてきた。
部活、仕事、恋愛、容姿、家庭、資産、何一つ誇れるものはないが、架空の男性のことを考え続けてきたことは間違いない。
誰にも強制されていないのに、地道に続けて来たことはこれだけである。

自分で作った男性キャラクターももちろんたくさんいるのだが、自分で作ったキャラクターに限度を感じてしまうことが、よくある。
もちろん男性というのは全く不可解な存在であるし、そもそも魅力的な男性とは何なのか。

例えば女性向けコンテンツの男性キャラクターを見てみると、彼らはイマイチ男らしくない気がしてしまうのだ。
それは生身の男性が彼らを見て抱く違和感と近いと思う。

しかし、思いっきりターゲットになってるはずの私が、なぜそのジャンルの男性キャラを魅力的に思えないのか。
もちろん例外はいるが、なんて言えばいいのか、そのジャンルごと好き、みたいになれないのだ。
つまり、女性に向けてアピールしているデザインだからという理由で、好きになることができない。

私の好きな男性キャラクターの多くが、男性によって生み出されている。
海原雄山とかは分かりやすい例だ。
または男性を多くターゲットに含んでいる作品である。
その一番最初の出会いが、三島一八だった。
三島一八は、おそらく女性より男性に(それもある程度の年齢の人に)知名度があるキャラクターだと思う。

ティーンズラブに話を戻そう。
そのジャンルの中では様々な男性たちが女性を愛している。
主人公にとっての上司、幼馴染、隣の家の人。
その中で「ハイスぺ」と言われる男性たちがいる。
職階が高い、高給取りである、能力が高く安定した仕事であるなど、
現実のハイスぺと同じ意味合いである。
ただし、彼らは一様にしてヒロインを愛していなければならない。
溺愛、というくらい愛してなければならない。

私ももれなく「ハイスぺ」と言われる属性が好きであり
それも企業幹部レベルではなく、できれば海馬瀬人くらい偉くあってほしい。せっかくフィクションなんだから。
(海馬瀬人もまた、男性によって生み出されたライバル……ってあれ!?またCVが……)

私がハイスぺに魅力を感じるのはなぜだろうと思った時……
やはり三島一八の存在がある。
格闘ゲーム『鉄拳』のメインキャラクターであり、なぜかスマブラにも登場している。
彼は生まれながらに財閥の御曹司であり、帝王学を学び、20代後半で財閥当主になり、いつもオールバックでスーツまたはタキシードを着用し、やたらと高層ビルの高層階または屋上にいる。(高層ビル!この世で最もセクシーな場所)
基本的に経済的には豊かで、恐らく知略にも長けており、そもそも死んでも生き返るような生命力で、今では世界企業を裏から操っている。
力を欲するあまり、武の道で強いとか人外の力を有しコントロールするだけでは飽き足らず、50歳くらいになった今でも相変わらず常に権力を欲しているし、権力者で居続ける。
超ド級のハイスぺ男である。

だが、三島一八が前述の「ハイスぺ」と異なるのは、というかどの人間とも異なるのが、超ド級の冷血漢だということである。
彼は多分人生で1回も人を愛したことはないだろう。
なぜか子どもがいるし、その子どもの母親も明らかになっているが、多分それは愛情が発生したからとかそういうことではない、のかもしれない。
いや、そこもはっきりしていない。
だが恐らく彼に人間らしい愛情はない。
子どものことも殺す気でいるし、父親も殺した。

そこが最高にカッコいい。
あれ以上カッコイイ男、いるか???
いるとしたら息子の風間仁であろうが、
そして風間仁も所謂ハイスぺに入るのかもしれないが、
先に出会ったのが父親の三島一八なので、それは仕方がない。
あと二人はやっぱり性根が異なる。
これはまた別の話だ。
とにかく、三島一八は私にとってfatalな存在だった。

私は弱かったし、今でも弱い。
幼い時なんかは、いつも「私が強ければ学校でこんな惨めな思いをしなくても」と何度も思ったものだ。
その後も、人生でいろんな困難がふりかかってきた。
お金がないと、生きることが大変だし、
身体が弱いと、生きることが苦しいし、
精神が脆いと、何度も心が壊れてしまう。
きっと血が凍っていれば、痛みも感じないし、ずっと強くいられる。
そう思った。

結局、心底憧れるような、理想の男性を突き詰めると
「孤独で冷酷無比な男」なのである。
誰のことも愛さないような男がこの世で一番カッコいいと思ってしまった。
これは私の人間観にも影響を及ぼしている。
「(私のことも含め)人を愛さない」男がカッコイイと思っていると、「自分が愛されている」という状態に該当した場合、イマイチ居心地が悪いのだ。自ら選択しなくなってしまう。
そしてそれはとても不幸なことだ……

再びティーンズラブに話を戻そう。
男性キャラの絶対条件は「女性を愛すること」である……


ど、どうしよう!!!




令和のかずはじめ先生になるしかないのか……


***

ちなみに、三島一八の子どもである風間仁の母親は、風間準という。
彼女は一八に不思議な力があるのを感じ、若干22歳で、単身、超危険極まりない権力者である一八に接近する。
準は既に故人ではあるが、彼女だけは一八のことを見守っていたと思われるし、一八の心を救おうとしたはずであった。

そんな彼が今後どうなるのかは、鉄拳シリーズの物語の行く末と同義である。


現在、鉄拳シリーズといえば、e-sportsの超メジャータイトルであり、ファンカースト(なんてものがあるとしたら)の中では、強いプレイヤーが活躍できる世界であり、私のように、ストーリーに注目している人、キャラクターに魅力を感じている人は、比較的少数である。
私はゲームがとても下手なので全然強くなれないのだが、そんな「強さこそ」みたいなところも、鉄拳ぽくて好きだ。

だがまあそもそも鉄拳が数々のフィクションからインスパイアを受けているし、あれほどの名作&ロングラン作品なので、フィクションを作る側で影響を受けた人は受けまくっているだろう。かずはじめ先生もそうだ。

ちなみに、今年NETFLIXオリジナルで、鉄拳のアニメがやるそうだ。

風間仁が母親・風間準と暮らしているところから始まるそうなので、一八の出番はあるのかないのか不明だが、鉄拳シリーズのストーリーのファンとして、この作品には期待している。


自分の嗜好が分かったところで、ではそれを活かすのか、脇におくのかは次の段階の話となる。
とりあえず、ティーンズラブでは別のタイプの「理想の男」を模索していかねばならないだろう。

ちなみにすでに書いたTL小説では、愛される実感が湧かないという女性主人公にハイスペ男性が「愛される実感を持たせる」ことに挑んだ話だった。
女を溺愛する男を格好良く描くのは、非常に難しい……。

そして薄々感づいていたことではあるが、夢小説を書き続られたのは、結局「二次創作である限り、そのキャラクターは私のことを本質的に愛し得ないという担保があった」ということだ。
愛されたくて書き始めた夢小説だったはずなのに……。

偉人は、こういうことを全部作品の中に織り込んできたのかもしれないが、もう2022年だし、いいでしょ。私おしゃべりだし。
基本的に自分語りがとても好きなので、今回まとめておいた。
またこういうことは調子のいい時に書いていきたいナ。


あなたの感じたことって何物にも代えがたいよね、ってことを一人ひとりに伝えたい。感情をおろそかにしたくない。って気持ちでnote書いてます。感性ひろげよう。