見出し画像

自作HDRI <第3世代>

自作HDRI 第3世代

第3世代はカメラをRICOH GXR MOUNT A12/S10からRICOH GRに変更しています。RICOH GRシリーズは以前から憧れのあった機種ですがようやく入手できました。せっかくなのでRICOH GRを使ったHDRI撮影用の機材を作ってみることにしました。第2世代で使用していたGXR S10とはメーカーが同じこともありワイコンraynox HDP-2800ESがそのまま流用できたのも好都合。また今回は同時期にはまっていた3Dプリンタを使用して専用のパノラマ雲台をプリントしてせいさくしています。これらを組み合わせたものが第3世代機材機材でです。

画像1

第2.5世代のGXR MOUNT A12+03 FISH-EYEの組み合わせではセンサーサイズを活かし切れていなかったが今回のGR+raynox HDP-2800ESではセンサーがAPS-Cと大きくなり、センサーを十分に使い切ることで高画質を実現できました。下の画像はGR+raynox HDP-2800ES撮影したステッチング処理前の1方向の画像です。センサーの長辺端付近までイメージサークルができています。

画像2

ステッチングして生成されるHDRIの画像サイズは12440x6220pxでこれまで作成してきた中でのも最大サイズになりました。RICOH GRは35mm換算で28mmのレンズでありraynox HDP-2800ESのレンズ倍率は0.28倍なので装着時に得られる画角は21mm、90度程度になります。上空が切れることを避け、斜め上方にカメラを向け撮影をしたため画像の下部分がかなり切れてしまいました。水平の撮影方向も6方向画像を必要としているため現場での撮影時間が長くなり、ステッチング処理の手間が増えてしまったのが難点です。

画像3

3Dプリンタによるパノラマ雲台の作成

今回の新しい試みとしてパノラマ雲台を3Dプリンタで自作しました。使った3DプリンタはMICROFACTRY社製のPRN3Dという組み立て式の3Dプリンタです。素材はABS樹脂のフィラメントを使用しました。出力したパーツは実用的な強度になりました。

画像4

設計とプリントデータ作成にはmodoで作成しています。形状はリング式三脚座に横方向の回転と縦方向の角度調整機構を追加したようなデザインにしています。ヒンジや固定用ビス部分は市販の金属製のボルトなどを使用し強度を確保しています。

画像5

レンダリングテスト

この時期にメインで使用した3DCGアプリケーションはmodo801でした。HDRIのレンダリングテストもmodoでしています。バージョン801からは新しいフィジカルベースのレンダラが搭載され以前のバージョンより精度の高いレンダリングができるようになりました。レンダリング画像は4KUHDで出力しています。今回、12440x6220pxの高解像度のHDRIを生成できたことで細部が潰れることなく4KUHDの出力でも耐えうる素材になりました。以下レンダリング画像の細部拡大。

画像7

自作HDRI第3世代のまとめ

・新しいカメラRICOH GRによる画質の向上

・カメラとレンズの組み合わせを改善し出力素材の解像度を向上

画像7

機材:カメラ / RICOH GR

   レンズ / raynox HDP-2800ES

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?