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3D-CADとCGでは世界が違い苦労した話

自己紹介でも書いたが、CGをやり始めたきっかけは、本業で触っている、3D-CADが発端だった。
初めて「blender」でCGを触り始めて思ったことは、CGなんて寸法精度も理屈も何もない世界で、こんなのただのお絵描きの延長、こんなんチョロすぎだと舐めてかかったら、出来上がったCGに打ちのめされたっという話。

1.CADよりも適当で簡単だとおもって始めたCGは、バイキンマンの偽物が出来上がった。

2.次に作ったピカチュウは、丸み不足でピカチュウ感は顔だけ

3.CADとは違う、動的な動きが出来るCG

4.CADにはない、テクスチャという概念。


[CADよりも適当で簡単だとおもって始めたCGは、バイキンマンの偽物が出来上がった]
最近、vroidなんてのも流行ってるし、CAD触ってる設計者が、CGモデル作ったら売れるの間違いなしだろと、無料ソフトblenderを使ってみたが、
実際、CADと概念が通ずる部分はあったが、全然操作が違っていた。
CAD歴7年の設計者が作った最初のCGがこれ。

本当に、CGを舐めてた時の最初期CG

今見ても思うが、全然似てない。バイキンマン。スカルプチャで、球を成形していったが、そもそも。CADには、スカルプチャの機能などないので、当然だった。

[次に作ったピカチュウは、丸み不足でピカチュウ感は顔だけ]

仮にも、3Ⅾ-CADで飯食ってる設計者!っと、一念発起し、習熟していないソフトを頑張って操作。ピカチュウを作ってみたが、これもかなり粗だらけだった。当時は、機能も何も知らず、メッシュの頂点をすべて、一つ一つ
整えていったが、部分的におかしい部分がやはりあった。CADは、基本的にラウンドする面を取り扱うことは、意匠部分でしかないため、
そこは設計者が普段触る部分では、ないのである。。

家族に実力を誇示するために作ったピカチュウ。
体もなんとなく丸いが、デザインに違和感がある。
CADの感覚で触ると違和感だらけ
実は、手もかなり適当だったりする。

実はこの時は、すべてのメッシュを一つ一つ手作業で微修正していたため、
全体的にボコボコであった。メッシュ(一つ一つの四角)のつなぎも、ちぐはぐだらけ。CADは自由曲面を基本的に触らないため、遠目で見るとなんか丸いがズームすると、表面がボコボコであった。

[CADとは違う、動的な動きが出来るCG】

CADにはない概念に、CGは動作させるためのアーマチュアという機能がある。BoneをCGに追加することで、対応するBoneに対し、メッシュへウェイトを付与、Boneとメッシュを連動して動かすことが出来た。

一生懸命ボーンを付けたピカチュウ
動画の撮り方がわからないため動きの途中をスクショ。

CADにはない、テクスチャという概念

CADとCGの決定的な違いは、CG上で現実に存在する表面状態を再現するテクスチャの有無と考えている。当時作成したピカチュウにて、表面のテクスチャを変更することで、CGにしかできないモデルができあがるのである。

CGモデルの表面状態に、クリアコートと、表面粗さを細かくすることで
ピカチュウをミラーボールに変更。

総じて、CGには、モデリングというより、デザインセンスと、テクスチャを考慮することが必要であり、CADにはその概念がないため、似て非なるものが出来上がってしまった。これはこれで、CADしかやったことの無い人間には。苦労する話ではあるが、裏を返せば、CGでしかできないことであり
CGの魅力でもあると私は感じたのである。
是非、CADしかやったことがない人がいれば、一度やってみてほしい。
非常に面白いと思う。

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