SSM的2020年ベストトラックメモ

はじめに

 いつもお世話になっております。スーパー・セミヌード・マシンです。
タイトルにある「SSM」はSuper・Seminude・Machineからきています。

 毎年、年末に仲間内で「その年に自分が発見した曲(その年リリースで無くて良い)で良かった曲を共有する」という楽しい情報共有をしているのですが、
 ・語ると長くなる(ヲタクなので)
 ・せっかくなので語り含めどこかに残しておきたい
という思いから、超個人的な好みの話ではあるのですが、メモという形で残しておくことにしました。

 布教活動用に書いたわけではないものの、この記事を読んだどなたかも、私と同様それらの曲にときめいてくださったら嬉しいな、と思います。

 3曲+今年のMy Best1曲+オマケの2曲、という構成です。

▼Fling Posse「Stella」

・作詞:弥之助(from AFRO PARKER)
・作曲:ESME MORI ・ 弥之助(from AFRO PARKER)
・編曲:ESME MORI
・歌:Fling Posse(飴村乱数[cv.白井悠介]、夢野幻太郎[cv.斉藤壮馬]、有栖川帝統[cv.野津山幸宏])
​・収録アルバム:1st FULL ALBUM「Enter the Hypnosis Microphone」
・Music Video Creator:ピンクじゃなくても
★ジャンル:キャラクターラップ(J-Rap、寸劇風ラップ)

 アニメの放送があったりと、昨年からまだまだアツい、音楽原作キャラクターラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」。今年は前々からすげー曲だと思っていたこの曲がドラマパート(ボイスドラマ)とも繋がり遂に形になってきたので、改めて「良い曲をありがとう」という意味でベストトラックに入れてみました。ドラパとの繫がり云々は是非ご自身で「ヒプノシスマイク」を楽しんでいただくか、いろいろな方がしていらっしゃる考察を拝見するなどして是非。

 曲の前提を話しておきますと…「ヒプノシスマイク」の世界(ストーリー)の中の、訳アリなデザイナー・訳アリな小説家・訳アリなギャンブラーの3人が紡ぐラップなのですが、その中の訳アリ小説家が描いたのでは?という考察があるくらいの寸劇的ラップです。「ヒプノシスマイク」の世界の人物がその世界でコッテリ歌う、というよりは、「ヒプノシスマイク」とは切り離して聴ける別の世界の曲(けど実は繋がっている、かも?)、という印象。
 その前提がリリックにもトラックにも活きているのでしょう…ヒプノシスマイクの曲を繋げて聴いていると、この曲だけ少し違うように感じるかもしれません。「強く何かを主張するというより、丁寧に物語を紡ぐラップ」「小説のページをめくって世界が変わる・動くように、紡ぎ手(ラッパー)によって色が変わるトラック」…。ラップってこういう活かし方もあるんだな、複数人でラップをするときにこういう楽しみ方もあるんだな、と気づかされた瞬間でした。もちろん、ラップを知れば知るほど、こういうテイストは実はありふれている~とか、そういったことを知っていけるのかもしれないのですが(じっくり知っていけたらと思います)、私にとってはそんな発見が得られた大切な曲です。ラップ嫌いでヒプノシスマイクも初めはハマれなかった私が、初めて好きになった曲でした。

▼Noa Kirel · Mergui「אמבולנס」

・Producer: Yarden "Jordi" Peleg
・Music Publisher: Copyright Control
・Arranger: Yarden "Jordi" Peleg
・Composer: Liraz Russo, Ron Biton, Yarden "Jordi" Peleg, Itay Shimoni, Noa Kirel, Jonathan Mergui
・Lyricist: Liraz Russo, Ron Biton, Yarden "Jordi" Peleg, Itay Shimoni, Noa Kirel, Jonathan Mergui
★ジャンル:イスラエルポップス

 この曲に出会ったきっかけは、私のTLにRTで流れてきた下記ツイートでした。

 イスラエルの曲の発音!面白い!そこからSpotifyでイスラエルのポップスを漁っていたら今回の曲にたどり着いておりました。
 英語表記だと「AMBULANCE」という曲のようです。全く馴染みのない言語ということもあり、歌詞でどんなこと言ってるのか~等、いろいろな視点からの楽しみができないのが残念。誰が作詞・作曲したのかは公式Youtubeから何とか読み取れたものの…。いや私の知識が足りてないだけなんですけども。
 ただ、そういった情報抜きで音や展開だけ楽しんでみてもやはり馴染みが無くて面白い。サビのコーラス部分とか、こんな引き出しないよな~~と唸ってしまいます。特にサビが癖になる。新たな引出しをありがとう、ということでベストトラックに入れてみました。てかコレほんまにポップスなん?

▼山本正之「亜空大作戦のテーマ」

・作詞:山本優
・作曲・編曲:山本正之
・歌:片桐圭一
★ジャンル:アニメソング(ディスコ?という解釈もできる?)

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 公式で公開している動画は確かなかったはず。そしてサブスク配信もない。ググれば一応聴けます、とだけ。ちなみにスラングルの中古CDはそこそこ高価な価格で取引されているはずです。この前(2020年11月ごろ)にアキバのとらのあなで見かけましたが1万8千円くらいでショーケースに飾られていたはず…アッでも今(2020年12月29日)ググったら、amazonに8000円くらいで手に入りますね。

 この曲は、2020年9月日に放送された『国民13万人がガチ投票! アニメソング総選挙』という番組の裏で、ツイッターで流行っていた「#一般向けアニソン番組には出ないアニソン祭」「#アニソン圏外総選挙」のタグから発見しました。大喜利的な曲からガチ曲まで発見できる良いタグ。

 やべえ曲に出会ってしまいましたよね…この進行最高なんですよね、サビと数パターンの間奏とAメロで構成されている曲なのですが、ところどころのベースがスラップしたり、ジャッジャンというギターの音だったり、バイオリンだったり…楽しい要素が盛りだくさん!しかもちょっと予測不能。拍子が途中で少し変わったりとかね。
 また、歌詞もやべえのです。詞とはちょっと違う…強烈な「ゴリラ!」「ゴリラゴリラゴリラ」もあれば、ちょっと韻を踏んでみているところも憎い…。伝えたいことなどなく、おそらくスラングルの世界の単語を並べ、効果的に聴き手に投げつけるだけの簡単なおしごと…。
 語彙力が足りていないのですが…とにかく、聴いた瞬間「生きてて良かった」って思った、パワーのある1曲です。癖がありながらも単純なようでいて、まとまりがなく勢いで終わっていくようでいて、形になっている。なんかいろいろてんこ盛りでもしかして自棄になって作ったのか?と思うレベル。ぜひ一度聴いてみてほしいです絶対損はしないので。

 作詞作曲は奇才なあのお方…なんたってデビュー作として「燃えよドラゴンズ」を作詞・作曲されていまして…(そりゃプロ野球好きな私の耳に馴染むワケですねえ)。
 ちなみにスラングルは別のOP曲もあるのですが、この曲のインパクトが強すぎてそっちは「ゴリラじゃないほう」と呼ばれているらしいです。

▼[今年のMy Best!]Just 4U「大胆不敵に恋したい」

・作詞:竹内サティフォ
・作曲:ONIGAWARA
・編曲:CHOKKAKU
・歌:Just 4U(明石達真[cv.黒木陽人]、柳川彗[cv.古田一晟]、綾崎小麦[cv.安田駿]、折笠凛久[cv.美藤大樹])
★ジャンル:キャラクターソング(アイドルポップス)

 「アイドルポップス」という、音で浴びる光のシャワー。以上。
 …いや、ちゃんと語らせていただきますと、「ファンキーながらポップな、ザ・アイドルポップス」です。アイドルポップスならではの「ファンも乗れる掴み」とポップスとしての「掴み」が…トリガーが丁寧に巧みに組み込まれた、でもただの明るいアイドルポップスに収まらないちょっとした懐かしさも感じられる、バランス感覚の絶妙なポップスです。

 掴みのはじけるようなシンセの音から掴みオッケー!ここからサビへの伏線は貼られているわけですが(だ・だ・だ)、それはさておき、ここからどんなキラキラしたポップスが始まるのだろう…。
 からの、Aメロはスラップベースべけべけでちょっとファンキーな仕上がり。2番ではクラブミュージックよりなSEも入って、ここでちゃんと落ち着かせてサビへのテンションの高低差をしっかり演出しています。歌詞も、「One time」「Two time」は映像にもある通り、ファンも気軽に乗れるワードとその出し方…曲に入り込む準備はバッチリです。
 続いてBメロ。ここからあの弾けるシンセの音が少しずつ復活してくるのですが、その入れ方が絶妙。8小節目?手前でジャーンと入ってくるシンセ、コード進行的な面でも気になる使い方をされていそうですが(疎いのが悔しい)、このタイミングで入ってくるシンセ、ダンスだったりファンの合いの手だったりカメラワークの変化だったりが入れやすいトリガーになっている感じがします(PVでは特に生かされていないのが残念)。また、Aメロでは拍子に沿ったメロディだったのが、Bメロでは裏打ちを巧みに使っているところも、サビに向け音色がポップスに寄っていく中でファンキーさを残している印象です。そして階段を駆け上がるようなシンセとコーラスに乗せサビへと飛び込みます。
 サビの最初「だ・だ・だ」もダンス・ファンの合いの手・カメラワークに生かせる最高のトリガー。そしてそこから、下がったり上がったりする華やかなメロディからの「言えないよ」「言えないよ」…ここだけメロディに少し落ち着きがあり(シンプルになり)、「言えないよ」というタイトルにある『大胆不敵』というワードとは逆の意味を持つ、でも重要なワードを持ってくる…そう、ここが見せ場であり、ファンが一緒に歌ったりペンラを振ったりなどして会場が一体化する、大事な瞬間なのですよね。Bメロとサビはメロディが忙しい中でここだけぽっかりとシンプルで、最大のトリガーになっています。

 そう、この曲は、ファンキーでリズムに乗りやすい・見せ場(トリガー)があって気持ちが乗りやすい(会場で一体感を生み出しやすい)、とても素晴らしいアイドルポップスなのです!!仕掛けが満載で興奮せざるを得ないですね…!
 余談ですが、歌っている「Just 4U」という二次元男性アイドルユニット、年上(お兄さん)2人と年下(ショタ?)2人で構成されているようで…曲のファンキーな具合や歌詞的に年上組にピッタリながら、年下組にも背伸びして歌わせていますがそのアンバランス加減もまたアイドルポップスならではの歪みという感じで変態的ですね。大好きです。
 あとですね、PV!URL貼りましたので是非見てみてください。推しアイドルが遂にドーム公演や~!というような視点で作られているPVなのですが、まさにライビュを見ている感じ!Aメロ「Three time」「Four time」でファンが手を…とか、ペンラとか、カメラワークとか、キャラ一人一人の動きの個性とか…とても質が良い。しいて言うなら、こんだけトリガーがたくさんなこの曲にもっともっと合わせたダンスだったりカメラワークだったりならな~と思わなくもないですが。まぁ、なんだかんだそこそこ拾われている感じはあるのですけれども。
 …さらに余談ですが、私がspotifyで今年一番聞いた曲はやはりこの大胆不敵~でした。いやだって前向きで爽やかで興奮できて笑、めちゃくちゃ良いもの…。

▼オマケ1曲目:ONIGAWARA「タンクトップは似合わない」

 『大胆不敵に恋したい』の作詞作曲の方たちのこちらの曲…『タンクトップは似合わない』。これもまたすごい。
 大胆不敵~もどこか懐かしさのある曲調ですが、この曲はまさにその懐かしさのど真ん中を狙って作られています。というか引用している。歌詞のおちゃめな感じもコミックソングとして楽しいです。この曲もメインで書こうかなと思ったくらいだったのですが…『大胆不敵に恋したい』の計算されたトリガーの数々に惹かれ、大胆不敵~をメインに書かせていただきました。

▼オマケ2曲目:Juice=Juice「ポップミュージック」

 『タンクトップは似合わない』が刺さる、かつ女性アイドルを出せぃ!という方は下記を是非。作詞・作曲がKANなのですよ!KANさんが歌っているバージョンも好きですが、懐かしのあの曲この曲がバンバン出てきて楽しいJuice=Juiceバージョンをここではご紹介します。

 引用元を全部抜き出して書いてみてえ~と思っていたら、こんな素晴らしい動画があったのでついでに貼り付けます。

おわりに

 2020年は某流行病が世間を騒がせていたりと、多くの方の生活様式が変化した年だったかと思いますが、皆さまいかがお過ごしだったでしょうか。

 個人的2020年総括ですが、私も生活様式が変化した側の人間でして、もともとインドアだったのがさらにインドアになりました。仕事で外に出る頻度がグッと減ったのは良かったけども、音楽しかりスポーツしかり「会場で」「皆で」楽しむというのが減ったのは少々淋しかったです。また、そんなインドアな生活をしていたら…ここ数年は若干落ち着きつつあった「二次元ヲタク行為」が復活しました!笑 めっちゃゲームやるようになったし久々にアニソン聴きまくった。下記、Spotifyでの私の再生数ランキングなのですが、見てくださいよただのヲタクじゃないか。

 まぁこれはこれでエエやん、という感じなのですが…ただ、クラブミュージック等にはますます疎くなったかなという感じがします。FutureFunkの今の流行りって誰の曲ですかね…。

 それと超個人的な話ですが…某流行病も直接影響していますが、その病の影響で仕事がグダグダになり本当に忙しかった…何度産業医に呼び出されたことか(呼び出されただけまだマシか?)…心身共にそこそこ追い詰められたり~少し解放されたり~とギリギリを生きていくOLの姿をして、いやその姿すら保つのが難しい時期もありましたが、家族や友人はもちろん、音楽・スポーツ・二次元…趣味に本当に救われました。ただ忙しすぎてそれらすらまともに摂取できなくてヤバくなることもあるのでそろそろどうにかしようと思っていますが、どんな状況下であれ来年も引き続き救いを求めて生きていくんだろうなと思います。来年もたくさん良い曲きくぞ。

 …と、少々個人の話が過ぎましたが、どんな大変な年だろうと新たな曲が生まれる・(年代関係なしに)新たな曲に出会える、というのは本当に楽しく・有り難く・幸せなことですね。来年もそうでありますように。
 あと、来年はもうちょっとイベントごとが通常通りに戻ると良いですね。または進化すると良いですよね。難しいこともあるとは思うものの、良い方向に向かっていきますように。
 私も、今年十分にできなかった分、来年はいろいろ模索→実行できたらと思います!まずはそのための余裕を作らないと、ですけどね!!!

 以上、来年もどうぞよろしくお願いいたします。良いお年を。

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