【S.S.C】「まちづくり」に挑む大学生【黒川慎一朗】【¥500】
『地方創生』『地域活性化』に必死で取り組む大学生・黒川慎一朗くん。彼の「まちづくりを大衆化する」という夢に迫ります。
学生応援インタビュー企画S.S.C
面白い活動をしている学生をnoteの一部有料記事で紹介し、得られたお金をその学生に手渡す学生応援インタビュー企画:S.S.C。
少子高齢化・とまらない人口流出・災害……地方・地域の課題が声高に叫ばれる昨今、大阪大学工学部3年の黒川慎一朗くんはその解決に向けて関西で中心的な役割を果たしている大学生の一人。
インタビューに先立って彼の活動の一部を振り返ってみると……
・大学1年生で、地方に関わる学生が少なかった大阪大学に『地方創生サークルReibre』を設立
・大学2年生の夏には地元香川で海岸清掃イベントを開催
・大学2年生の秋から関西中の「地方創生に興味がある学生」を集めたイベント『ヨリアイ』を毎月開催
・現在ではヨリアイの創設者として各自治体・企業と連携しながら人材育成に取り組む
……すごくないですか?
そんな黒川くんの夢は「まちづくりを大衆化すること」だと言います。それって一体……?
とっても気になったので、本人に聞いてみることにしました。
◇黒川慎一朗
1998年香川県さぬき市生まれ。小学校は統廃合し、中学校は廃校になるなど地域の衰退を感じながら育つ。18年間生まれ育った香川を離れ大阪大学に入学。都市部に来て初めて地方の問題・魅力に気づき地域活性に興味を持つようになる。大学1年の11月に「地方創生×学生」をテーマとした”学生団体Reibre(リブレ)”を立ち上げ、町歩きイベントやまちづくり合宿などを行う。1年間で4つの地域関わりながら中高生・大学生・地元企業・お年寄りなど様々な人を対象に10個以上のイベントを企画実施した。地元香川では企業3社、県外進学した香川出身の学生12名を対象に「帰省×地域活性」をテーマに帰省費補助の事業につながるイベントを実施しラジオでも取り上げられた。現在は『ヨリアイ』という関西で地域に興味あるor関わっている学生が集える場を作り中。まちづくりを大衆化することが目標。
1.地元・香川で受けた「衝撃」
インタビュアー:コフンねこ
――黒川くんの出身は香川県と聞いているんですが、具体的にはどのあたりなんですか?
黒川慎一朗(以下:黒川)
「香川県の中でも東の端のほうにあるさぬき市の出身です。具体的に言うと、松原が有名な津田町ってところです」
(津田の松原)
――松原があるんですね! 綺麗だろうな……
黒川
「自分にとって松原があることは当たり前だったんですが、やっぱり関西に進学してから“珍しいものだったんだな”って気づきました。松原なんてそんなに無いんやなって」
――やっぱりその地元の美しい風景みたいなのが、地方創生に関わる活動への原点になっていたりするんでしょうか
黒川
「いや、どちらかと言えば地元で受けたショックが結構自分の中で大きかったと思います」
――意外な答え。ショックとは……?
黒川
「大学1年生の夏休みに車の免許を取る関係で1か月くらい帰省することになったんです。それまで大学では結構“これからの理想の社会について”みたいな話ができていたのに、地元では“どうせ田舎だから……”みたいな、社会に対するみんなの諦めの気持ちが見えて」
――地方にありがちな「ココには何もないから……」といった感じですよね
黒川
「そうですね。でも確かに言われてみると、地元で育っていた頃は気づかなかった衰退を各所で発見できちゃったんですよ。将来的には地元に帰りたかったから、そのときになんとか地元を面白くしたいと思いました」
――そこで「自分がやろう」って思うのがすごいなと思います。愛着のような……
黒川
「でもこれって僕の中では“地元愛”ではないんです。どちらかと言えばショックや悔しさのほうが大きくて。大阪っていう都市と地元香川の価値観の差に衝撃を受けたのが決意のきっかけですね」
2.「地域活性化」の道へ
――それで、地方創生サークルを設立したわけですか?
黒川
「そうですね。当時入院していた友達と、もう一人女の子と三人で地方創生学生団体Reibreを始めました。でも、最初は何をすればいいかわかんなかったんです」
――まさかの「何もわからないパターン」。どうやって方針を固めたんでしょうか
黒川
「仕方ないので、全部やりました」
――全部!?
黒川
「役所巡りもしたし、大阪市生野区の空き家改修活動に関わったりもしましたね。それまでは地域活性化以外にもいろいろな活動をしてたんですけど、地方一本に絞りました」
――一本に絞ってからはなんとなく道が見えてきた、と
黒川
「いや、それからも試行錯誤ですよ。小学生を対象にして空き家でプログラミング教室やったりだとか、京都府宮津市の地球デザインスクールっていうNPOでインターンしてみたりとか、福祉とハッカソン(開発合宿)をテーマにビジコンやったりとか……」
――思いつく限りのことはやったわけですか?
黒川
「本当になんでもやりました。でもそのうち、あることに気づいちゃったんですよ」
――え、大活躍の中どうしちゃったんでしょう
黒川
「“俺のやってること、本当にまちを元気にできてるのかな”って……」
――むちゃくちゃ根本的な問いだ
黒川
「とにかく、自分が地域に貢献できているイメージが全くできなくなりました。当時は辛かったのですが、この体験から『まちづくりを大衆化する』っていう目標ができてきました」
3.「まちづくりを大衆化する」とは?
――気になって気になってしょうがいないんですが、結局その『まちづくりを大衆化する』って具体的にはどういうことなんでしょうか
黒川
「う~ん、まとめるのが難しいんですけど、“まちに関わる全員がまちづくりの担い手になった状態”ですかね」
――あー!すごく納得しました!たしかに『諦めてしまっている人』が地方には多い感じがします、それを改善したいわけですね
黒川
「まちづくりに関しては特に『誰かがやってくれるだろう』と思っている人が多いと思うんです。変化を嫌う人も多いですよね。だけど、まちが良い方向に変わっていくのが日常になればいいなって考えたんです」
――すごく壮大な夢に聞こえます。でも、なんかちょっと意識が変われば実現しそう……!
4.目標達成のために作った『ヨリアイ』
――黒川くんと言えば、地方活性化に興味がある関西の学生を集めるイベント=『ヨリアイ』のイメージが強いです。『ヨリアイ』はその目標とどう関わっているんでしょうか?
(ヨリアイでの黒川くん)
黒川
「めちゃくちゃ関係あります!『まちづくりを大衆化する』ってすなわち、『ツクリテ』『担い手』を増やすところがスタートなんです」
――なるほど!
黒川
「『ヨリアイ』では、昔の僕みたいな“地方活性化に興味はあるけど何をしていいかわからない人”を『ツクリテ』にできたらいいなって思ってます」
――自分が全部やって苦労した「経験」を還元するってことですね!
黒川
「まさにそうです!それから意識しているのは、“場の雰囲気作り”ですね」
――ピリッとした感じにする、とかですか?
黒川
「いや、その真逆ですよ。『ツクリテ』って別に堅いものじゃないんです。みんなの前で話をしたり、何か企画を作ったりする人だけが『ツクリテ』じゃない。人の話にうなずいたり、笑ったりするのも『ツクリテ』だと考えてます」
(ヨリアイは和やかな雰囲気で行われる)
――僕の考えが甘すぎた……ところで、そういう雰囲気作りとか“『ツクリテ』を作る”っていう考えは何かを参考にしたんでしょうか
黒川
「鎌倉にあるカマコン(※1)というところに参加して面白いって思ったのが大本で、その空気感を参考にしたのが大きいですね。あと、もう一つは“Google”です」
――Google!?衝撃の連続だ……
黒川
「Googleって実は僕たちと同世代なんですよ。自分が生まれたころ、こんなにインターネットが普及するなんて想像できましたか?」
――(赤ちゃんにわかるかよ……)できなかったです
黒川
「実は、今みたいに“文字入力して検索したらその情報が出る仕組み”を作るのは世界中どの企業でも絶対に無理って言われてて、この説は当時かなり根強かったらしいんです。でも今はそれが当たり前。これってすごいことですよね?」
――そう言われるとめちゃくちゃすごいですね
黒川
「昔はインターネットも今のテレビや雑誌と一緒で、“ツクリテしか作れないモノ”でした。だけど、検索システムが生まれたことで“誰でもコンテンツを作れる”時代がやってきた。これをまちづくりに置き換えて考えてみると……」
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インタビューの続きは有料となりますが、「黒川慎一朗」くんを応援したい方、地域活性化に興味のある方は是非お読みいただけたら……!
ご連絡はコチラ…黒川慎一朗Twitter:@625Kuro
インタビュアー…コフンねこTwitter:@Story_Neko5
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