障がいを理由とする差別解消(内閣府)のパブコメを書いたよ

障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針(改定案)
に対するパブリックコメントを書きました。
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai/kihonhoushin/iken.html

締め切り 1/13(金) です!新旧対照表を見るだけでも勉強になったのでぜひ。


就労支援を行う企業で、障害をもつ方とともに働いています。
本方針案は、「合理的配慮」という観点から、障害のある方もない方と同等の機会を得られるように具体例を挙げた点にとても感銘をうけました。障害についての知識の有無に関わらず、どのような手助けをしたら障害のある方も公平に社会に参加できるか、わかりやすい例をありがとうございます。

本案を拝見し、二点 加筆いただきたい概念がございます。

一点目は、「障害をもつ方本人の意見を聞いたうえで、共に配慮を計画する」ことを重視した方針にしていただきたいということです。
自身の障害について、最もよくわかっているのは、本人と、ともに暮らす方です。いかなる種類の障害においても、障害の歴史は、本人や周囲が障害に対して対応しようとした創意工夫の歴史でもあります。
そのため、彼らは、障害種別や、見た目だけではとても想像もつかないような工夫をもっていますし、「やってみたらできた!」という体験を持っています(周囲が計画していた配慮が全く不要になることもあります)。
一方で、見た目や診断名からは想像もつかないような困難や、失敗体験も同様に持っています。
そのため、配慮を計画する際には、本人や周囲の方の意志を尊重し、丁寧に言葉を聴く姿勢が最も重要であることを推し出した基本方針としていただきたいです。

二点目は、「障害として配慮される条件を、診断名に限定しない」ことを重視した方針にしていただきたいということです。
何かを障害と感じ、工夫があればもっとやりたいことが増えると感じるのは、医療機関で診断をうけた者だけではありません。障害者手帳や診断書を印籠のように掲げなければ配慮が受けられない社会は全くばかげています。
必要だと感じたらお互い配慮を行える、そのような互助の日本をつくる、そのためのひとつのステップに、本方針がなったらいいと思います。

時代柄、「障害」という診断を必要とされる方の総数は増えています。
しかし、「他の人の役に立ちたい」という気持ち、試行錯誤するあり方は、障害の有無による差はありません。
障害による差別を行わず、配慮とともに彼らをエンパワーして活躍していただける地盤が整えば、「配慮を提供する側」と「配慮を要求する側」の間の分断は必要なくなり、真の共生社会を実現できるものだと考えています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?