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Amazon Chimeの機能拡張を使いこなそう

こんにちは。AWSでコミュニティプログラムを担当している沼口です。本投稿はAWS Japanオフィシャルとしての情報提供ではありませんが、ユーザーコミュニティでの利用も多いAmazon Chimeで先日発表になった機能強化を日本語で紹介します。元の記事は All Amazon Chime meetings, including those prviously scheduled, now support up to 250 attendees (Mar 25 2020) です。

250人までの参加者をサポート

上述のように、先月の2020年3月25日付けでオンライン会議ツール Amazon Chime の機能強化が発表になりました。一番影響の大きい機能拡張はタイトルにもあるように、これまで100人までだった電話会議参加者の上限が250人まで緩和されたことです。

以下を含むすべてのMeeting IDタイプに適用され、すでに設定している会議室にもそのまま適用されます。
● パーソナル Meeting ID
● 通常の Meeting ID
● Moderated Meeting
あらゆるミーティング開始方法も対象です
● meet@chime.awsを使ってスケジュールされたもの
● 会話やチャットルームからはじめたもの
● アプリケーションから作られたインスタントミーティング

100人の上限数を超えるようになったJAWS-UGのリモート枠はChimeでは間に合わずtwitch.tvなどを使っていたので、この拡張は助かります。さらにこの上限数の拡張によって、運用上うれしい仕様変更・拡張が行われました。

25人以上が会議に参加したときの新エクスペリエンス

会議で25人の参加者数を越えると以下の設定になります。
● Amazon Chimeクライアント、ダイアルインまたはAlexa for Businessのユーザーはミュート(マイクオフの状態)での参加になりました。ただし、in-room video systemは自動的にミュートされません。
● 参加、退出などのroster notification(Chimeアプリケーション利用時に右下に表示される通知)は無効になります。
● 参加したときや、退出したときのトーン(音)は鳴りません。
● 上記のミュート(マイクオフ)の変更についてのメッセージがアプリやチャットで表示されるようになりました。

私の以前のnoteの投稿で、20人を越えるような会議開催の場合はEvent modeを設定してマイクをミュートさせましょう、と書きましたが、この仕様変更でEvent modeを明示的に設定しなくても、マイクオフの状態でユーザーをオンライン会議室に入室させることができるようになったのは素晴らしいと思います。

この仕様変更の適用のタイミングですが、25人以上のEメールアドレスを招待した会議は、25人の参加を待たずして、この新しい仕様(experience)で会議が開始されるとのことです。

また、現時点ではAmazon Chimeアプリの右側のサイドバーにある、Attendees, Invited Left, Dropped そして Declinedのセクションすべてをあわせて 300 アイテムの上限があり、300に達したとき、会議室はいっぱいであると通知して、ユーザーは会議室に入室できなくなります。

大規模ミーティングのベストプラクティス

オリジナルの記事で紹介されているベストプラクティスにプラスして私個人の経験からの知見も追加して紹介します。

● Event Modeはこの拡張があっても有効です。あたらしいエクスペリエンスのマイクミュート状態での入室、Roster通知の非表示などは有効ですが、Event modeでしかできない「コントロール」は以下のように存在します。
  ● 画面共有ができるユーザーを制限し、画面共有できないようにする
  ● マイクをオンにする(unmuteする)ことができないようにする
  ● 他のユーザーのマイクのオン/オフができないようにする
● 世界中に参加者がいる場合、スケジュールが決まっていることを確認し(meet@chime.aws)、Amazon Chimeがミーティングを開催するのに最適な地域を選択できるように、各国から少なくとも1名の参加者(配布リストではなく、メールアドレスを使用)を招待しましょう。詳しくはこちらの記事をご覧ください(英語):  https://answers.chime.aws/articles/870/amazon-chime-now-uses-14-aws-regions-to-host-meeti.html。
● スケジュールされた会議では登壇者のEメールアドレスや、主たる参加者がいる配布リストを登録、招待することで、300アイテムの上限を回避できます。
● (個人的にこれは、ベストプラクティスというより、仕方なくやる代替策なのですが)Amazon Chime web app (https://app.chime.aws) を使えば、出席者数をカウントして上限数のモニターすることができます。Chimeクライアントでは参加者数カウントの数字が表示されないからです。

カウント数表示

● コンピューター(インターネット)経由かダイアルインのどちらで参加し、両方はお勧めしません。複数のデバイスで参加した場合、複数としてカウントされます。
この動きは別の言い方のほうがわかりやすいです。ADやAmazonなどの認証システムを使ったサインインは1人のみの同時参加です。デバイスを変えてサインインすると、以下のようなダイアログが元のデバイスに表示され、それまでサインインしていたデバイスからサインオフします。

別のデバイスでサインイン

複数のデバイスから会議室に参加したい場合は、サインイン状態ではないChimeアプリから[Join a meeting without an account]で参加することで、複数デバイスを使った会議室への参加が可能になります。この方法は同じPCからでも有効です。(Chime アプリとWebアプリからの会議参加は可能)

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● ダイアルインのミュート、アンミュートは *7 で行います。
● 以下のベストプラクティスの記事も参考にしてください。(英語)
https://answers.chime.aws/articles/1041/preparing-for-your-chime-meetings.html

Chimeの利用方法については以下のユーザーガイドを参考にしてください。(日本語)
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/chime/latest/ug/what-is-chime.html

以上です。参考になれば幸いです。

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