見出し画像

だから私はnoteを書く

「noteを始めたきっかけは?」

ある方に聞かれて考えた。

私にとって、noteは「自己表現と自己確認」に尽きるなぁ、と。

そしてそういう場所が、今の自分にはとても必要なんだと思うから。

そして、それを分かっているかいないかで、生き方や感じ方が変わってくるんだな、と。

当たり前のように、noteを書く人がやっていることのひとつがTwitterとのリンク。フォロワーさんにお知らせし、より多くの人に拡散できる。

私とは圧倒的に、根本的に違うところ。

私はTwitterにカギをかけている。だからフォロワーはとても少なく、増減がほとんどない。10年近くやっているのに150人ほど。(稀有な方がたまにフォローリクエストを下さって、ぽつりぽつりと増えていくのもまた楽しい。)

Twitterというのは、誰でも見られるからいいのだが、誰でも見られるからよくないところもたくさんある。

まず、私のTwitterを息子や娘とその友達、私の日常の付き合いのある友人がフォローしている。ゆえに、「男女のあれやこれや」や「性について」や「極端に弱ったメンタル」は書けない。心配かけたり動揺されたりしたくないからだ。それに面識のない他人様から、いくら心ないリプをもらおうが全く動じないが、身内からのそれは思った以上のダメージがあるので。余計な負担やストレスは、私自身もごめん被る。何年か前にちょっとしたトラブルがあり、それ以来カギをかけた。

なのでTwitterでは仕事のことやご飯のこと、遊びにいったことなど、当たり障りのないことを呟いている。それはそれで楽しくて気分転換になるのでとてもよい。

それとは全くの別世界で、誰の目も気にせず、誰にも気を遣わず、ホントの本音を吐き出せる場所が欲しくなった。それがnoteを始めた動機だ。

Twitterのアイコンが猫なのとは対照的に、noteではちょっとカモフラージュしてはいるが顔まで出している。それもまた、ホントの本音を書く上で、読んでくれた人がイメージしやすいように、という気持ちを込めている。想像してもらうのもそれはそれで楽しいが、やはり「絵」としてどんな人間が書いているのかを見たほうが、なんとなく記憶に残るかな?と。「なんとなく」だから、今後気まぐれに突然、猫になるかもわからないけれどね。

そして、もうひとつの大きな理由は、自分の人生をこの年にしてようやく振り返って、色々な事について、自分の考えを自分の言葉で、文章で残しておこうという気になったから。だと思う。

生まれて半世紀が経ち、山あり谷あり、七転び八起きの人生をなんとか生き延びてきて、二度の結婚、二度の離婚、二度の出産、二人の子育てを経験し、その子供達も成人した。その間、専業主婦もワーキングマザーもシングルマザーも経てきて、本当に沢山の人達とご縁を持ち、様々なかかわり合いを経験して得てきた考えを、そろそろ、というかようやく整理整頓できるようになったからだと思う。

どんな状況でも、その渦中にいるときはその事でいっぱいいっぱいで、生きるだけで精一杯。振り返るなんてしてる暇も余裕もなく、ただただ日々を懸命に生き延びることに集中している。ちょっとしたことで動揺し、ブレブレになり、流されるときもあれば力業でねじ曲げてしまうときもあった。そして時に人を傷付け、自分も傷付き、ボロボロになってのたうち回るような日々を過ごしたこともある。

その時々の考えは確実に自分の生きてきた道に種を落とし、知らず知らずに恵みの雨や栄養を吸収し、振り返るといつの間に育ったのかと思うような、立派な森になっていた。

そこへ分け入ると、今現在、目の当たりにする様々な問題や疑問や戸惑いや迷いの答えを、沢山の言葉や感覚でいつでも取り出せるようになった気がする。まだまだ「ちょっとまだ答えの用意はないです」ということもあるが、大抵のことはその答えを受けとることができる。

日本人は、特に女性は「若さ」に価値観を重く置くという習性がある。「とにかく若く見られたい」という願望が強い。

しかし私は全くそうは思わない。これまで歩いてきた長い道のりで得てきた沢山の知恵や考えや経験で、今の自分ができている。だから今現在の人との繋がりがある。それは何にも代えがたい貴重な財産だ。そこには尊敬や崇拝や友好や愛情や、様々な感情が育まれていて、私を豊かにしてくれる。

よく「戻れるとしたら何歳に帰りたい?」なんていう質問があるが、私は戻りたくなんてない。よくここまで歩いてきたなと思う。そしてまだまだ続く未来の道のりに沢山の教えや愛や楽しみが待っていると思うと、とてもワクワクする。

だから私はnoteを書く。振り返った森に分け入ると、いつでも書く材料の果実は鈴なりだ。これはすぐに収穫して披露しなければと思うものから、一つずつもぎ取っていこうと思う。自分のペースで。自分の言葉で。

この記事が参加している募集

#noteでよかったこと

48,488件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?