【魔言】マギロギの蔵書について考える会8
本noteは「著:河嶋陶一朗/冒険企画局、新紀元社」が権利を有する『魔道書大戦RPG マギカロギア』の蔵書に触れるnoteです。
事の起こりは初回のnoteを参照ください。
ようやくやってきました経歴魔法。
経歴魔法、好きです。その経歴によって得意なこと・またその経歴がどういう存在かを表しているようで。
今回の蔵書もそういう感じでとっても好きなのですが……この蔵書、シンプルすぎて文字数稼ぎには全然向いてないですね? 頑張って稼いでみます。
【魔言】について
【魔言】
分類:異端者・装備魔法
効果:召喚魔法に+1の修正。
メリット
・召喚という行為そのものに強くなる
・召喚魔法ならなんでも修正がつくので、「召喚」そのものをしないときでも強い
・【祖霊】のデメリットを軽くできる
デメリット
・特に無し。強いて言うならば召喚魔法にしか効果がない
詳細な話
詳細な話も何も、効果がこれ以上ないくらい短縮化しても原文とさして変わらないので、正直今の時点で怒られないかとひやひやしております。
けれどだからといって思考停止するのはこのnoteの意義に反しますので、怒られない範囲で語っていきたいと思います。
怒られたら修正します。
この【魔言】を使える異端者という経歴にはいくらか組み立て方に種類があります。
黄昏選書にて追加された「異種族」という概念の登場でそれはやや複雑になりましたが、大雑把に二分化されるかなと考えています。
「搦手型」と「元型使い型」です。
書警のようにわかりやすい純アタッカーではなく、
司書のようにわかりやすい後衛サポーターでもありません。
というかこの2つの経歴が傾向としてわかりやすいだけで、あとの経歴はどうとでもなりますが……。
異端者を組む場合に真っ先に出てくる型といえばこの2つではないでしょうか。
もちろん、所属する機関や取る汎用魔法、また「異種族」になることでやれることは多岐に渡りますが(むしろ渡りすぎるほどですが)、代表的なのはこの2つかなと。
前者は【鉤爪】や【感染】などをはじめとしつつ【怪力】や【再生】をしたり、異種族の【吃驚】【逆鱗】などを使って相手を翻弄していく型が当てはまると思います。
そして今回紹介する【魔言】という蔵書は後者で採用されやすい蔵書です。というか、異端者で召喚型をする魔法使いは枠に余裕があるのであれば殆ど持つのではないでしょうか。
異端者が召喚型魔法使いにされやすい要因となる蔵書は3つ程あります。
1つ目は【憤怒】の回でも話した【魔族】……ですが、階梯が低くて蔵書枠が足りないうちは(召喚型の補助枠としてだけ見ると)あんまり使われないかもしれません。
普通に強いので根源力目当てで取ることも多々ありますが。
2つ目は【祖霊】。
当該回で詳しく話しますが、今回語る【魔言】がほぼ欲しくなる……というか、構成によってはほぼ必須となる蔵書です。
強い蔵書なのでデメリットがあり、そのデメリット緩和のために【魔言】を取る、という形ですね。
そして最後に今回語る【魔言】。
効果は至って単純で、「召喚魔法に+1の修正」というもの。
とてもシンプルですね。ですがシンプル故に強いです。
何がいいって、持っている特技の召喚判定で2,2が出ても泣かなくていいんですよ(個人の見解です)。
マギカロギアにおいてゾロ目は魔素を生む出目なのですが、補正がなく、所持特技の判定である場合の2,2=4の出目は「魔素は生まれるけど判定に失敗してる」という状況なのですね。
しかもそれが割と大事な、明暗を分ける場面の場合があったりします。この召喚が通らないとやばいけど魔素は欲しい、みたいな状況なんてよくあります。
そういう時、泣く泣く【幸運】を使ってもらって魔素を雲散霧消させながら召喚を成功させる……という経験が、何度かありました。マギカロギア歴が長い方は割とそういう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
召喚は、元型は大事です。
ダメージソースであり、リソースであり、
補正であり、手数であり、盾です。
もちろんそれだけで全てが決するわけではありませんが、事態を有利に運べることに間違いはありません。
その元型を召喚する術の成功率を少しでも上げるこの魔法が、弱いはずがありません。
……1,2の出目? ファンブル? ……土下座して【幸運】もらいましょう。
また、【緊急召喚】にももちろん対応しています。召喚魔法ですからね。
【緊急召喚】の不安定さを少しでも解消する、という点でも採用メリットがあります。【緊急召喚】を制するものは魔法戦を制する……とまではいいませんが、壁はいくらあっても困りませんからね。
さて、ここまで元型を召喚することに重きをおいて発言してきましたが、
この蔵書は「召喚魔法に+1の修正」をかける蔵書です。
つまり何が言いたいかといいますと、
「元型を召喚しない召喚魔法にも修正がかかる」ということです。
文面だけ見たら何を言ってるのかよくわかりませんが、マギカロギアの召喚魔法の中には「元型を召喚しない」ものもあります。
今ぱっと思いつくものであれば元型を破壊するために使われる【分解】や【対滅】、元型を強化するために使われる【成長】や【剣舞】【女王召喚】、元型とは別のものを召喚する【異境召喚】や【魔器召喚】などが該当します。
この中でも特技が「可変」であり、【緊急召喚】とのシナジーが見込める【成長】なんかは使いやすいのではないでしょうか。
特技が可変であることに変わりはありませんから普通に騎士を召喚するほうが安定しますが、コストの面を考えると気軽なのはこちらですね。2ラウンドかかることに目を瞑れば、ですが……。
エネミー側で考えるなら【封緘】なんかで使うのもありかもしれません。〈大法典〉の魔法使いなら必ず持っている魔法ですからね。
【緊急召喚】を封じる、という観点で見ればもうちょっと簡単な【発禁】なんかもありますが、アレは禁書魔法ですし、魔力も減りますし、あと【発禁】するなら別の魔法がいい……なんて状況もありますし、一考の余地はありそうです。
ここまでメリットを連ねて来ましたが、「じゃあデメリットは?」と聞かれても答えに困ります。デメリットらしいデメリットがない蔵書です。
強いて言うなら「召喚魔法にしか効果がないこと」でしょうか。
召喚魔法を使わず、速攻を仕掛けるタイプの魔法使いなら使い道はあまりありません。
また召喚魔法にしか補正がかからない以上、ドラマシーンでは基本的に置物になります。
ドラマシーンに使える召喚魔法は基本ありません。もしかしたら私が見落としてるだけで存在しているかもしれませんが、ちょっと今は思いつきません。
ドラマシーン中に元型を呼び出せる【影尋】や【乗騎】に【導師】は呪文だったり装備だったりします。なのでそれらに補正はかかりません(装備魔法に関してはそもそも判定がいりませんからね)。
また「元型を召喚できる呪文」にも効果はありませんので、【媚薬】などにも効果は乗りません。
あくまで「召喚魔法」に補正がかかる、ということを意識しておかないといけない点だけはデメリット、と言えなくもないかも。
とはいえ、基本的に召喚魔法は誰しも持っていますし、召喚権の放棄などもそうそうないことだと思います。なくはありませんが。
それ故に基本的に持っていて損をすることのない蔵書だと筆者は考えております。たまにこの蔵書持ってきてるのに召喚のときだけいい出目を連発しある意味この蔵書を腐らせている魔法使いもいますが、それはそれで良いことですからね。
終わりに
シンプルなテキストはシンプルに強い。前にもいいましたが真理ですね。
いろんな悪さができる蔵書だとは思いますが、それはまたそういう蔵書の回のときにお話させていただきたく思います。
では本日はこのあたりで。
よきセッションの一助となれば幸いです。
ライセンス表記
(C)冒険企画局/新紀元社/河嶋陶一朗 「魔道書大戦RPGマギカロギア」
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