【緊急召喚】マギロギの蔵書について考える会1

本noteは「著:河嶋陶一朗/冒険企画局、新紀元社」が権利を有する『魔道書大戦RPG マギカロギア』の蔵書に触れるnoteです。

事の起こりは前回のnoteを参照ください。

マギロギ蔵書考察会第一回目はマギロギPCなら誰もが持ってて誰もが知ってる【緊急召喚】について考えていきます。
初めてなのでフォーマットなど決まっておらず読みにくい文章になってたらすみません。



【緊急召喚】について

【緊急召喚】
分類:汎用・召喚魔法
効果:ランダムな精霊を召喚する。

メリット

・コストが軽い。というかない。
・とりあえず振っとけ! ができる。
・成功すれば2点の余裕。失敗しても失うものはない。……ファンブル? それは……魔素がおいしいね。

デメリット

・特技がランダムなので発動が安定しない。
・上記に付随し、こちらの失敗に反応する蔵書に弱い(【凶兆】など)。
・「封印」に当たった場合完封される。


詳細な話

これくらいなら書いていいかな? というラインを探り探り書いていますのでちんぷんかんぷんかもしれません。また後日大幅に改変される可能性もあります。ご了承ください。


初期習得蔵書のうちの一つ。
というより、これだけは(少なくとも〈大法典〉の魔法使いは)絶対に取得しておかなければいけない魔法。
故にメジャーどころというよりも、これが魔法の基礎というレベル。
誰でも修得できる『汎用召喚魔法』36種類の中でも最も広く知られている蔵書です。
この蔵書で『ランダムな特技で判定する』ことそのもの、またその恐ろしさを学んだ人も多いのではないのでしょうか。


指定特技がランダムではありますが、多くの魔法に必要なコストが不要です。
つまり何かしらの理由で初っ端から戦うことになっても、「とりあえずビールで!」の勢いのごとく「とりあえず【緊急】!」ということもよくあります(身内セッションでは宣言の際に【緊急召喚】などの【召喚】部分を省くこともままあります。多分あんまり推奨されてないので真似しないでね)。

初っ端から戦う相手(導入戦闘とかですね)は基本的にこちらの準備が整っていない関係上そこまで強く設定されていないことも多く、【緊急召喚】が成功すればノーダメージで凌ぐことも可能でしょう。成功すれば。
まあ失敗したとてそこまで大きな痛手にはならないはずです。
初戦の相手が強い場合は死にものぐるいで成功させましょう。祈れ。

とにもかくにも「コストなし」で発動できることがすごく大きい。
失敗しても失うものはなく、成功すれば壁ができ、ゾロ目が出れば魔素が手に入りコストが黒字。
他に使える召喚魔法がない場合以外には振らない理由がない、というほど気軽に使える蔵書の一つです。

ですがそれは時と場合による、というのも事実ですね。
具体的には「相手が失敗に反応する蔵書を持っている」時や場合。
その代表格(だと勝手に思っている)が禁書魔法の【凶兆】や学派魔法の【悪戯】。
具体的な話はそれぞれの蔵書考察会で話しますが、簡単に言えば前者が失敗をファンブルにする、後者が1ダメージ。
後者に関しては無視することも許容範囲になりますが、前者に関してはランダム性があるとはいえ致命的です。
ただのファンブルなら「赤いお星様だあ(白いおめめ)」なんていいながら魔素を得ることもできますが、【凶兆】でのファンブルはそれもないのでただただ痛いものです。6を祈ろうね。

指定特技がランダム、ということは目標値がランダム、ということになります。
運良く指定特技を持っていれば目標値は5となり成功確率は83.3%誰ですか失敗なんてするはずがないなんていうルルブはありますが、特技が一つずれただけで目標値は6となり72.2%、もう一つずれると7で58.8%(ここまで期待値ですがTRPGやっていると期待値は3くらいに思えてきますよね)、8以上になると成功確率は50%を下回ります。
そうなると【凶兆】や【悪戯】の格好の餌食となります。

ランダムに特技を決めて、特技を見てから判定するかどうかを決めたらいいのでは? と思うかもしれませんが、そうは問屋がというものであります。
【緊急召喚】に限らず、この手の蔵書の多くは「特技を決める」ところからが「効果」になります。上記効果では意図的に省いていますので詳しくはるるぶを読んでね(露骨な販促)。

なので【緊急召喚】の発動を宣言した場合、特技の決定→判定値の確認→判定→成否確認までが1セットです。
途中でやめることができるのは「特技決定の段階で既に破壊・消滅した精霊が選ばれたとき」くらいです。これもちゃんと言うならやめるのではなくて自動失敗という扱いなのでGMの裁定によっては失敗に反応する蔵書のトリガーになるかな。

ですので「相手が失敗に反応する蔵書」を持っている場合は勇気を持って宣言しないということも大事になります。「霊化」を頼ることも勇気です(蔵書ではないので詳しくは触れませんが)。

またこれは【緊急召喚】だけでなく【精霊召喚】の方にも言えますが「封印」にも弱いです。
「封印」というのは魔法使いに付与されるバッドステータス、状態異常のひとつです。付与の際にランダムでひとつ蔵書を指定します。
ランダム性がありますが、そのランダム性を超えて【緊急召喚】を指定されてしまうと「魔力(体力)を2点消費しないと【緊急召喚】が使えない」という状態に陥ります。

【緊急召喚】で召喚できるのは簡単に言えば「2点のバリア」を持つ使い魔。
2点消費して2点のバリアを貼るのでは本末転倒です。しかも召喚できるか否かは不確定。
もちろんそれがプラスに作用することもありますが(【特約】型外典等。某空のファンタジーゲームでの背水みたいな)、稀なのであんまり考える必要もないでしょう。そこまで考えて蔵書を使える人は立派な上級者なので胸を張ってください。私は無理です。

あとこれも稀なのでデメリットには入れていませんでしたが低階梯で召喚型魔法使いを使う場合は緊急召喚で出した精霊が邪魔! ということもある……かな……いや邪魔になる前に破壊されるとは思うけど……。
まあ低階梯で召喚型魔法使いを運用するときは頭の片隅に留めておくと良いかもしれないです。わからない。


とはいえ【緊急召喚】そのものが弱いわけではなく、やや不確実なことと、その不確実性に漬け込む蔵書があるだけです。
やっぱりどう考えてもコストなしで連発できる(成功するとは……)召喚魔法は強い。
そしてその不確実性は努力とリアルラックである程度はどうにかできるものでもあります。

リアルラック……の方はお祈りやお祓いや徳を積んだりリアル乱数調整(?)していただくとして。
努力の方は何通りかありますね。

ひとつめが「修得特技の位置の調整」。
マギロギはサイコロフィクションというシリーズのシステムになっており、サイフィクでの目標値は「指定特技と修得している判定特技の距離」で決まります。
これを利用して、修得する特技の位置を調整することによって(なるべく近い位置の特技同士を取り合わないようにしたり等)、どの特技が当たってもできるだけ目標値を低くするという方法が取れます。どの特技になっても目標値は最高9まで、みたいなキャラシを見たことがあります。8まで落とせるのかな。どうかな。
ただ「このキャラクターにはこの特技は似合わない」「修得したい他蔵書の関係でこの特技を取らなきゃならない」などなど別の問題も出てきますので、そこは折り合いをつけて、無理のない範囲で。

ふたつめは「固定値を得る」。
他のPCさんから【支援】や【魅了】を貰う、呪句を使う、アイテム「ギラルディウスのベル」を使う……ギラルディウスは固定値か? まぁここに含めます。とりあえず、固定値を得ることで成功確率をあげるものです。
蒐集日記からはダイスを振ったあとで固定値を付与する蔵書なんかも増えましたね。それを待っていた。
固定値ってね、強いんですよ。1あるだけで確率が10%ほど変わります(さすがに目標値11→10だと上がり幅は3%ですが、某SRPGの敵の3%の必殺は出ますからね。うん。)。
たとえばCoCで「+10%でどうぞ」って言われたらだいぶ心強くないでしょうか。ダブルクロスで「ダメージロールに+5どうぞ」って言われるだけでだいぶ強く出れる気がします。上方ロールと下方ロールでごちゃごちゃになる話をするな
とにかく固定値を得るというのは【緊急召喚】の安定性を高める行動に違いないでしょう。
強いての難点は下準備が必要なことですかね。導入戦闘なんかだと1ラウンド目はほとんど得られないので自力で頑張ってもらうしかない。

みっつめは「目標値をある程度コントロールする」。
これが出来るのは限られてきますが、代表的なのは天涯の【夢網】でしょうか(詳しくは当該魔法の回で)。
他にも探せばある……かも。というかそれを探すためにこのnoteを始めたところはあります。
とにかく目標値をコントロールする手段があれば安定性は増します。上記のふたつの手段と併用すると更に安定的になるでしょう。

終わりに

【緊急召喚】を考える会はこの辺りで一度終わりたいと思います。
はじめての蔵書語りで拙いところ、まだまだ見つけられてないメリット、コンボなどがあると思います。コメントなどいただけますと幸いです。
また自分で気づいたことなどがあれば追記をちまちましていければなと思います。

では本日はこのあたりで。
よきセッションの一助となれば幸いです。

……汎用召喚魔法だけで36種類もあるんだなぁ……。


ライセンス表記

(C)冒険企画局/新紀元社/河嶋陶一朗 「魔道書大戦RPGマギカロギア」

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