散文詩 『僕だけに見えるセカイ』
ただ、意味だけ、考えていた。
その意味を
その理由を
その言葉を
ベランダから見渡せる空を眺めて
まだちょっと肌寒い風を感じながら
どこまでも高く飛んでいるあのツバサを
ふたつの瞳で追いかけて
どうしようもなく切なくて
そういう瞬間を
いくつも繰り返して
歳をいくつ重ねても
ふとした時の切ない感情は
僕の元から離れてはくれない
ただ、でも
無くなってほしくもない
そういう気持ちに浸ることも
いつかのどうしようもない淡い気持ちも
いつまで経っても居なくなってくれない