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泡沫の夢

このnoteに書いている事は、とても偏っている。
というよりは、私自身が非常に偏った人間なのだ。
変人なのだろうという自覚はある。
世間一般の人々からすると、大いに欠落した部分がある。
それは、私とすれば、とても恥ずかしいことで
通常はなるべく他者に気づかれないように
一見普通の人に見えるように演じているつもりなのだが、
見る人が見れば、易々と、見透かされているのかもしれない。

話は遡るが、小学3年生の頃、放課後に学校のグラウンドで
クラスの皆と鬼ごっごをしていた。
私が鬼になってグラウンド隅の二宮金次郎の石像横から
飛び出したとたん意識を失ってしまった。
後から聞いた話では、近所にある整備工場の軽トラックが
学校脇にある国道からUターンしようと入り込んできて
二宮金次郎の石像の陰から飛び出してきた私を撥ねたのだそうだ。
おかしな話だが、気を失っている間、私は夢を見ているような
奇妙な映像の中にいた。
グラウンドにある朝礼台に座っている私が、
クラスの皆の慌てぶりを何の感情もなく見ている。
そのうち担任の先生が駆けつけて私はいつの間にか
背負われて道の脇のススキの群れを見ている。
そして次の瞬間私は病院のベッドに横たわり
注射をされていることに気づいた。
幸い大きな怪我はなく一日で退院したのだが、
その後数年間、首をひねると脳天に電気が走るような
後遺症に悩まされた。
そして、その事故を契機に、私の魂(もしあるのなら)が
ほんのわずかに身体からはみだしているような
或いは、私自身がこの世界から少しずれてしまったような
なんともいえない違和感を感じ続けている。

私が見ているこの世界は、ずっと醒めない
泡沫の夢のような気がしている。

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