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読了 レッドクローバー

最近また読書熱なのか?
たまたま弟と以前読んだまさきとしかの
「あの日君は何をした」の話になり、
作者の事を調べ、現時点で一番新しいこの本を
見つけ読む事にした。
430ページ。
これだけ長いと面白くないと途中で投げ出し、
メルカリに行ってしまうのだが、
この本は面白かった。
いつも夜風呂上がりに読むのだが、
夜が待ち遠しいと思えた本だな。
さて簡単な内容。
東京のバーベキュー場で起きたヒ素による大量殺傷事件、そして12年前に北海道で起きた同じヒ素による一家殺害事件。過去と現在、東京と北海道を交差しながら進んで行くミステリー。
5章から成り立つ話でそれぞれの章で
主人公が記者、東京の犯人の男、北海道で生き残った長女、埼玉から北海道の祖母の家に預けられた娘などなどの視点で話が進み、
さらに預けられた娘の母親や母親の同級生の話なども出て、
途中でこの人が一家殺害の犯人なのかと思えて来たのだが、
そこからラストに向かっての展開は見事。
すっかり騙されたとも思えた。
そして1番印象に残った言葉が
「体を殺すのは一度しか出来ないけど、
心は何度でも殺せるんだよ。」
「なにをしてもなにを言っても私が平気だと思っていた」
仲間はずれ、いじめ、虐待などなど、
人間の残酷さから生まれる悲劇。
自分も学生時代にも大なり小なり、
やってしまったことがあり
受けた相手はそう思っていたかも知れない。
反省などと書くとポーズのように捉えられるので書かないが、色々の考えさせられた文章であった。
作者のTwitterいやXか、を見ると
そろそろ新しい単行本が出るようなので
出たら買ってみるかな。
その前にもう一冊買ってきたので、
明日からはそちらを読むとしょう。



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