掲示物の賞味期限
マンション管理の話をしているなかで、居住者の方から掲示板に様々な注意書きが掲示されていて、うんざりするという話を聞いた。
騒音を注意する「お静かに~」系のものから、喫煙を注意する「館内禁煙」等、多数の注意文書で掲示板が埋め尽くされ、それを毎日見るたびに、気が滅入るというのだ。
この事象は「マンションあるある」の一つである。管理会社のフロント(担当者)は、マンション居住者のたった一人からでも騒音や迷惑行為を何とかしてくれと言われれば、なにかしら対応しなければならない。(しないフロントも多いらしいが。)
そこで、最初に取る手段が掲示物での注意喚起だ。時に、イラストを入れたり、文字を赤くしてみたり工夫を凝らす。すぐに効果が出る場合もあれば、何の効果もない場合もあるが、困っている人がいるということを館内に周知するにはいい方法だ。
しかし、注意文で掲示板が埋め尽くされてしまうと、このマンションはモラルの低下したマンションだということを自ら宣伝するかのようになってしまう。
この「注意文書だらけでうんさりする問題」を解決するために、わたしは掲示物の貼り出しを7-10日と期間を定めていた。それは、常時掲示されている文書には誰も注意を払わないし、新しい注意文書の効果も薄れてしまうからだ。
普段は何も貼られていない掲示板にたまに何か貼りだされるから、効果があるのだ。
また、掲示物はイラストを入れてプリントアウトしたものよりも、管理員さんの手書きのほうが一層注意を集められることを経験上知っているので、できるだけ管理員さんに手書きで書いてもらっていた。
管理員さんによっては「字が下手だから・・・」という方もいたが、いつも接している管理員さんの字は、問題を身近なものに感じさせ、掲示物に注目を集める効果は絶大だ。
掲示物の賞味期限はとても短い。薄汚れた注意文書が長々と貼りだされていたら、撤去するよう理事会に進言しよう。
併せて読んでほしい、マンション管理の知恵 コラム
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