見出し画像

キラワレモノ生活

イジメラレルモノ

”柳矢。お前は職員室にこーい。”
HRが終わった後、僕はみんなにクスクス笑われながら職員室に向かう先生の後ろにピッタリとついていった。僕みたいなやつになんの用があるんだろ。

女子生徒たちの会話
「あの子去年いじめられてたって言う子?w」
「あwあの子なんだww」
「でも先生たちには問題児で通ってるんでしょ?w」
「あーw如月くんたちがやったこと全部謝らされてるんだっけ?w」
「ほんと可哀想だよねw」

先生方の会話
「杉原先生が担任になったって本当だったんですねw一昨年も担任してたのにw」
「あの問題児の担任か〜。しかも2回目でしょ?w自分だったら絶対に辞任届け出しますねw」
「杉原先生かわいそw」
「校長先生なんかよく柳矢くんを中退させないですよねw」

はぁこんなに言われんだからもう学校こなくていいかな。
でもうち片親だしな。お母さんを心配させる訳にはいかんし。
もうしばらく耐えるか。どうせあと1年だけだもんな。
そう思ってるうちに職員室に着いた。

そこまで遠くないのに、結構歩いたような気がした。

僕「失礼します。」
着いてこいと言わんばかりに目線をこちらによこす先生に小走りでついて行く。
そこで先生はいかにも大事な話をするところみたいな場所に入っていったので、僕も恐る恐る入ってみる。すると僕が聞く前に先生が口を開いた。
先生「お前さ。」
僕「はい?」
先生「今の聞いてどう思う?」
僕「どうって?」
先生「廊下通ってきて話し声が聞こえただろ。」
僕「あー。…まぁただの日常会話じゃないっスか?」
先生「お前からしたらあれが日常会話か…。随分と慣れてきてるみたいだな。」
僕「まぁ、3年目なので。」
先生「まぁー…お前に言ってもあんまり意味ないかもだけど…。なんかあったら言えよ。一応俺も教師だから、出来る限りのことはするぞ。」
僕「はぁ…。ちょっと待ってどゆことっスか?」
先生「っと。そろそろ時間だな。先に始業式行っとけ。お前の足なら余裕で間に合うだろ。俺はタバコ吸ってから行くわ。」
僕「えちょっと!?」

バタン…

閉め出された。取り敢えず…。時間がやばい始業式始まる…!
”お前の足なら余裕で間に合うだろ。”
ぁんのヤニカスめ!!くっそ!僕の足なら間に合う!?ざっけんなよ!?俺の運動神経舐めてる!?学年最下位だぞ!?

そう思ってたのをよく覚えている。

はぁ…はぁ…はぁ…。
なんとか間に合ったけど…つら過ぎ…。
あーもー!みんな並んでんじゃん!!最悪…。

そんなこんなで始業式が終わった。教室に戻ると杉原先生がもう戻ってきていた。
生徒A「校長先生の話最後まで聞けた?」
生徒B「無理。あの長すぎる話は覚えてらんねぇよ。」
生徒A「だよなー。初日っから長々とかったるい話聞かされてる俺らの気にもなってほしーわwマジで死ぬんだけどw」
生徒C「それもそうなんだけど今日暑くね?ほんとに4月かよ。」
生徒AB「いやそれな!?」
そんな会話が聞こえる。

その日は他に何事もなく終わった。
強いて言えば…山田さんがピアス開けて怒られてたくらいかな。まぁ、僕にはあんまり関係ないし、それ以外は特に覚えてることはないな。


僕の1日目はこれにて終了。意外と平和?まぁ平和といえば平和だろう。1日目のスタートは完璧っぽい。みんなの学校の校長先生は話が長い人だった?なんて、誰に問いかけてるんだか。
この誰も見やしないブログも、この文章も、そのうち終わるからな。これからどうなって行くか楽しみだな。

まぁ未来は変わらないけど…。(ボソッ)





また見てくれると嬉しいかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?