一目惚れ
きょうは“音楽療法“と出会い、“音楽療法士“を目指す卵となったわたしの話をしてみる。
当時高校2年生(17)の後半頃ー。
大学(短大)の学校案内のパンフレットを見ている時にあるページの“音楽療法“という言葉に目が止まった。
初めて目にする言葉だったけど、とても気になった。
その頃、わたしには将来の夢がなく、頭の中は真っ白な状態だった。
ただ、何となく…目の前の人生に深く寄り添い、サポートする職業へ憧れはあった。
過去に大切な家族のひとりを失ったことやいじめ・不登校の経験ー。
また、中学時代の人権活動の中で沢山の人と出会い、必要な時に目の前の人に手を差し伸べられる人間になりたかった。
わたしがあの時、あの場面で、あの人に…手を差し伸べてもらえたから「今」がある。
そして、幼稚園のころに始めたピアノや中学・高校時代は吹奏楽部に所属していて、音楽が好きだった。
だからこそ、“音楽療法“という分野に一目惚れしたのだろう。
高校卒業後は、一目惚れのように惹かれた【音楽療法士コース】がある短大に進学することになる。
短大では初めての音楽療法の勉強や実技など様々な学びがあった。大変ではあったが、興味・関心のあることを学べる環境は恵まれていた。
しかし、短大2年生の進路を考える時期に…わたしは一度挫折した。
“音楽療法士“という職業がまだまだマイナーであるということは短大へ入学する前に調べた中で知り、それでも学びたいとその時に覚悟した。
…はずなのに、就職活動をする中で一度心が折れてしまった。これほどまでに音楽療法って知られていないんだ、という現実を目の当たりにしたのだ。
音楽療法を学ぶことができる大学への編入を考えたこともあったけど、わたしの家庭は決して裕福ではなかった。
奨学金のおかげで卒業することができたから、これ以上は両親に頼めないと思っていた。
わたしは短大卒業後に福祉会社に就職し、介護職員として働いた。音楽療法ではなかったけど、福祉業界の現場で勉強になることも多かった。
しかし、音楽療法から離れたことで…もっと勉強したい。勉強したことを活かせるようになりたい。という想いもより一層強くなった。
社会人になりたての頃のわたしは福祉業界の現場で勉強をしながら、いつか自分のお金で日本音楽療法学会の講習を受けたいと考えていた。
社会人3年目を迎える前に今後のことを考える中で、お世話になった会社を退職するという選択をした。
最初の頃は日本音楽療法学会の講習を受けるつもりでいたけど、やっぱりきちんと学校で学びたいという思いが出てきたからだ。
いまは、音楽大学にて音楽療法を「また0から学びたい」という気持ちがあり、勉学に励んでいる。
より多くの知識・技術を身につけて、いつの日か“音楽療法“を提供する側の人間“音楽療法士“になる。
もう一度しっかりと向き合いたい。
あなた(クライエントまたはご家族様など)にとっての灯りとなる人間になり、ちいさな変化に気づく。
音楽療法の良さをもっと身近に、わかりやすく、伝えられるようになり、この療法を必要とする人のもとへ届け。
もし、今あなたが目の前にあるものと戦っているのなら、一緒に戦いましょう。
時にはもがき苦しむことがあったとしても…灯りを求めて、その灯りの先へ行く旅に出ませんか。
あなたが私の背中を押してくれるように、わたしも全力であなたことを応援します。
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