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福祉サービスの顧客満足度

おはようございます。
うちの理事長がYouTubeを始めました。
早速、「YouTube観ましたよ!」って近所で声かけられたらしい。
すごくないですか?(笑)

 

さて、今日は顧客満足についてです。

障害福祉の仕事は、対人援助職ですから人相手の仕事です。
簡単に言うと、サービス業でしょうか。

 

福祉サービスは、利用者である障害のある人がお客様(顧客)です。
顧客に満足してもらうことは言うまでもなく、重要な視点です。

でも、顧客満足をどのように知るか…
これはとても難しいテーマです。

 

例えば、重度の知的障害のある人は自分の意思を相手に伝える場合、限定的なコミュニケーションになることがあります。
食べたいものややりたいことなど、具体的なことは指差しなどで選択・決定することができますが、抽象的なことは理解しづらいです。
満足度は抽象的な表現ですので、イメージがしづらく答えにくいように思います。

また、グループホームの利用者の方が前入居していたホームより今のホームのほうが「ごはんが美味しい!」ってことで満足度が上がることか、生活介護の利用者の方が前の施設と今の施設を比較して「今のほうが楽しい!」ってことで満足度が上がるとかは、あまりありません。

これは、顧客がサービス提供者を選択したり、使ったりやめたりと顧客が入れ替わることがほとんどないからです。
(選択できるほどサービス提供者がたくさんあるわけでもないですし、定員が満員で選択したくても選べないなど、様々な要因もあるんだと思います。)

 

ここでの顧客満足度は、ファミリーレストランの食後アンケートみたいな感じではなく、福祉サービスの利用が継続している状態で満足度を図る(1回ではなく半年に1回など定期的に)というイメージです。

福祉サービスはセーフティネットとしての意味合いもあるので、ショートステイなどの一時期的な利用を除いては、ご本人の人生のある一定期間を継続的に関わることが多いため、晩ご飯だけ食べるファミレスとはちがってきます。

 

じゃあ、どうやって顧客満足度を知ればいいのか…
ぼくもまだよくわかっていませんが、シンプルに考えると「ご本人に聞く」ということしかないんだと思います。

 

ぼくの職場の利用者の方は、企業での就職を目指している方々なので、ある程度は自分で思いや気持ちを伝えてくださいます。
このような方々は、ご本人に満足度調査を実施してアンケート形式などで答えてもらってよいかと思います。

ただ、中重度の障害のある方はどうするか。
ご本人が答えられることは答えてもらい(選択してもらい)、答えにくいことは家族か支援者がご本人の気持ちを代弁することを前提に答えてもらう。
家族や支援者は自分の先入観を捨て、クリーンな状態で答えてもらうことをお願いしたほうがいいかもしれませんね。

また、公的な事業を受託している支援センターなどは、顧客が相談者でもあるし、地域でもあるし、委託先の行政機関となる場合もあります。
支援センターの相談者は福祉サービスの利用者とはちがい、一時期的な利用や1回だけの相談ってこともあると思います。
1回だけ来られた相談者の満足度を知ることも重要ではありますが、社会資源として存在している委託事業について広い範囲の人たちに満足度を聞き取ることが必要なように思います。

 

今回、なんで顧客満足度について取り上げたかというと、ずっと気になってたからです。

ぼくらの仕事の成果は、だれに認めてもらえたらいいのか。
スタッフ一人ひとりが自分の仕事の本質的な意味を知るにはどうすればいいか。
スタッフの主観ではなく、顧客満足の視点で自身の仕事内容を自己評価するにはどうしたらいいか。

それらがスタッフ間で共通認識を持てたら、チームはきっと強くたくましくなるはず。

 

福祉に限らず、医療、介護、教育など、非営利の仕事に共通する話題なのかもしれませんね。


まずは、自分の職場でできることをやってみて、やりながら考え続けようと思います。

 


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