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【ブルアカ】3周年から始めた新任先生のだらだら雑語り

 2024年現在、絶賛大人気ゲームの『ブルーアーカイブ』。この記事では本作に触れ始めたゲーマーの感想が雑多に書かれている。お時間に余裕があれば、その雑語りを眺めてもらえると幸いだ。


先生になるまで

「始め時」と思った流れ

 まずもって、私の周りには大体2人の先生がいた。あ、知らない人向けに一応書いておくと、「先生」はブルアカのプレイヤー総称だ。

 1人は数年来の友人。今はあまり接点がないが、Twitterで永遠にブルアカのファンアートをRTしており、「今こんなイベントの開催中で新キャラはこの子」みたいな情報が実質的に流れてくる。「慈愛の怪盗ってキャラが今人気なのか」みたいに未プレイにも関わらずキャラの名前を覚えたりしたほどだったが、そのキャラが未実装だと知って驚いたこともある。

 もう1人は古い付き合いの友人。現在もリアルで交流があるやつだが、ちょくちょくブルアカの話は聞いていた。特にストーリーに関して推しており「最終編読もうよ~」と言っていたのを覚えている。なんでゲームがまだ続いているのに最終編があるんだ?と思ったのは言うまでもない。

 そんな環境のため、割と日ごろから「まぁ気が向いたら始めよっかな~」くらいの気分になっていた。また、去年にタブレットの買い替えを行ったので動作環境も問題がない。そんなとき、かの3周年イベが訪れた。

 特に友人たちが推していたのは無料100連である。現代のスマホゲーを後発の身で始めるならば、間違いなく恩恵にあずかるべきものだ。あとはシンプルに「無料でガチャを引く」のは楽しい。これら合わせて考えると明らかにここが始め時だった。

 そんなわけで2024年1月24日に私は「先生」になった。


ブルアカの事前知識

 プレイした感想を述べる前に、始める前に知っていたことを思い出しながら書いて行こうと思う。

 まずはえっちな女の子がいっぱいいるということだ。

 …これは真剣に話している。

 Twitterでサブカル情報を集めている人間がブルアカのことを「えっちな女の子が出るゲームだとは知らなかった!」と言うのは無理がある。ブルアカをやったことはないがバニーアスナは知っている、という人間が多いことからも間違いない。

イベが常設化されているのでいつでもその姿は見れる

 また、えっちな女の子と言っても「恰好が過激なタイプ」もいれば、「発言や性格が性的なタイプ」がいることも聞いていた。どちらもやべぇ逸話がインターネットにいくつもある。なんなら両方やべぇ子もいるとも聞いていたが。

 あとはブルアカと言えばやたら多彩なミームが有名だった。それぞれどの時期に聞いたかは覚えていないが「動いてないのに暑いよ〜…」、「プリンを、二つも食べちゃいます!」、「覚悟」、「驕るな——!!」etc…

 ミームの中にはネタバレ要素を含むものがあることも知ってはいたが、詳しい出典までは理解していなかったのであまり問題はなかった。これらは実際にプレイしていく上でどう登場するのかを楽しみにすることにした。

 では、ここからはプレイ後の感想をだらだらと綴っていこうと思う。


感想:世界観編

――何気ない日常で、ほんの少しの奇跡を見つける物語

Google Play のゲーム説明より

 なんもわからん。

 いや、順を追って話をさせていただきたい。公式の説明通り、学園都市キヴォトスが舞台となっているとかの本当に基本的なことはちゃんと理解できている。ただ、このゲームの世界観は…と説明しようとすると大体の内容が常軌を逸しているので「わからん」としか返せない。

  •  なんでみんな銃弾を耐えられるくらい固いの?

  •  なんで生徒にはヘイローが付いているの?

  •  なんで生徒の中に動物とか天使とか悪魔の特徴がある子がいるの?

  •  生徒以外のモブが犬猫かロボットなのはどういうこと?

 とか、理解の難しい要素が列をなして襲ってくる。が、このゲームを楽しむにはこれらの謎を「そういう設定なのだろう」として呑み込むのが一番大切なんだろうなとは思った。考察とかが好きな人は自由にやってもらっていいと思うが、私はそうやってブルアカを楽しむことにした。

角も羽もしっぽもある特盛の子が最初の配布だったし…

 また、こういった不思議すぎる設定たちの理由が今後説明される可能性も存在するだろう。それがどういった内容になるかはわからないが、メタフィクション色もある本作だと「その方が都合がいいからこの世界はそうなっている」とか開示されるかもしれない。

 ちょっと考えすぎかもしれない。


感想:ストーリー編

 このゲームの主力コンテンツは間違いなくメインストーリーだろう。しかも、「基本的に」自分でガチャを引いて生徒を用意することなくガンガン読めるのがとても良い。始めてたてのころ、わずかな時間を見つけてはストーリーを読むようにしていた。それぞれへの感想をざっくり語っていこうと思う。

Vol.1 対策委員会編(1・2章)

 アビドス高等学校を中心としたブルアカ最初のストーリー。今思うと初っ端から5人しかいない小規模学校を焦点に据えるのは思い切りが良すぎる気もする。だが、登場人物を絞りつつ先生がどんな人なのかを見せていくのを重要視していたのかもしれない。

 主題となるのは「先生と生徒」、「大人と子供」の関係性。特に大人に騙された経験のあるホシノに対し、諦めの悪い先生がもがく2章が特に盛り上がる。順番としては最初の話なのに、複数勢力が協力するシーンでクライマックス感を出してくるのもすごかった。

 最後、ホシノを助け出した後に「対策委員会」の所属表示が復活する場面がとてもゲームらしい演出でグッときた場面だったなぁとか。総合して、新人先生の心を掴むには十分な内容だったと思う。

銀行強盗をしていた一団とは思えない透明感あるシーン


Vol.2 時計じかけの花のパヴァーヌ編

 ミレニアムサイエンススクールを舞台としてキーパーソン「アリス」を軸とした話が展開される。Vol.1のだいぶ直球な話を見たよね?だから次は変化球!と言わんばかりのストーリーがえぐい角度から飛んでくる。

 1章は「ゲーム開発部、廃部が妥当過ぎる」とか「鏡取りに行く行為に先生が加担して大丈夫か」とかめちゃくちゃ不安な出だしから、ヴェリタス・エンジニア部の協力を含めた熱い展開に変り、うまい具合に着地するのはなにか騙されたような気分にはなったが振り返ってみれば普通に面白かった。

個人的な名シーン、ユズとネルの邂逅

 変わって2章ではアリスに対する真面目でシリアスな話に。合理的な言い分のリオ会長に対して、心を信じるモモイが旗振り役になって奪還作戦を慣行するという構図は1章と近いが、そのスケールが全く異なる。

 初の負けイベントが発生したりと戦力差に関してもがっつり描写されていたが、その分、クライマックスのカタルシスへしっかり繋がっていたがよかった。この章で一番かっこよく描写されていたのは間違いなくネルだったと思う。流石は「約束された勝利」だ。

アリスとなんだかんだ楽しそうにしてるのすき


Vol.3 エデン条約編

 補習授業部の担任を務めるところから物語は始まる。しかし、トリニティ総合学園のやたら陰険な校風に起因する謀略が絡みついた結果の産物であったことが判明し、それに巻き込まれていくのが1・2章となる。

 アリウスが起点になって問題が発生してはいるが、ミカとナギサの2トップが大分病んでいるせいで被害が拡大しているのがやばい。トリニティが今までどうやって存続してきたのか不安になるレベル。

疑い過ぎナギサ様
レッドウィンターがこっちに介入する余裕なんてないよ

 騒動を収めるために奮闘する補習授業部と先生たちの活躍も描かれているが、2章は特にハナコの有能描写の方が目立つ。能ある鷹は爪を隠すというが、変態行為で隠している爪が鋭利すぎる。

 裏切り者問題に一応の解決を挟んでなんとかエデン条約調印にこぎつけようとしたところからアリウスに全部持ってかれそうになるのが3章。でかい学校2つに渡り合うのは無理だろと思ったのに初手弾道ミサイルからの無限聖徒会でその戦力差を返そうとするのは流石にビビった。

平穏と破壊の対比がキマっている名場面

 計画の障害排除のため先生は撃たれるし、両学園の役職付きが軒並みダウンしているので指揮系統が消滅と怒涛の展開が巻き起こる。混乱は先生復活まで続くし、トリニティのモブを中心としたやたら醜い描写がキツい。

 なんとか、先生が立ち上がってからは反撃の準備をして、ヒフミによるタイトル回収からの条約書き換えで一気に盤面の取り返しがなされる。今までの鬱々とした展開を一気に解放した分、得られるカタルシスも大きくとても良かった。

共通の敵を前に数多の生徒が一緒に戦う姿が
まさにこの章を象徴している

 だが、その後に大人のカードを切る流れになったのは読んでいる当時「嘘だろ!?」と声に出てしまった。いや、演出上感動的だけど生徒が育ってなかったので。ドレスヒナに全てを任せる構成にて先生レベル37でどうにか突破できたが流石に無理をしたと思っている。

 4章はアリウススクワッドの話であり、孤独な状況を表すように登場人物の少なさがすさまじく少ない。そんな中で、間が悪いセイアちゃんの言葉を受けて全てをぶっ壊しにミカが動きだしてしまうのは絶望感がすごい。

 前章での出番も多く、もう掘り下げ切ったと思っていたミカをもう一度ストーリーに絡める展開自体には疑念を抱いていたが、終わってみれば、ミカが居ないとアリウスの許しとやり直しの話は成立しないので間違いなく必要な出番だったと思う。

祈りミカ

 一方、ベアトリーチェがやったことの割にシンプルなやられ役を割り振られてしまっていた気もする。だが、ゴルコンダが「先生の介入のせいで舞台装置になった(要約)」とか言っていたのもあり、先生という存在の異質さを再確認したりもした。


Vol.4 カルバノグの兎編(1章)

 1章は公園を占拠するやべー部隊とのやんちゃな初顔合わせから始まる。Vol.1で対策委員会が廃校阻止に頑張ってるのに、開始時点で廃校になってるのはなかなかぶっ飛んだスタートだと思う。

 で、この1章で何より印象深いキャラと言えばもちろん「所有せずとも確かな幸せを探す集い」のリーダーであるデカルトだろう。

すげぇ出番多い

 こいつ本当にどの生徒より目立っていた気がする。なぜか専用BGMまで持ってるし、イントロのメロディの強さのせいでめっちゃ耳に残るし。

 そんな、浮浪者との廃棄弁当争奪バトルという底辺の争いなどを皮切りに自分たちの価値を見失っていったRABBIT小隊が、ヴァルキューレとカイザーグループの癒着という巨悪を前に存在意義を思い出す。このストーリーはとてもブルアカらしいアップダウンの激しい内容ながらも、0からのスタートとそれを支える「大人」の関係が描けていて良かったと思う。

風呂覗きとかやってるせいで素直に先生を信頼していいかは怪しいが…

 ただし、ここまでの内容はあくまで前菜と言った具合の引きをして1章は終わる。ついに現れたFOX小隊とカヤの陰謀とは!?


Final. あまねく奇跡の始発点編

 続きの気になるカルバノグ2章読もうとしたら、先にこちらを読むよう誘導されたので困惑した。だが、間違いなく時系列はカルバノグの続きだったので「途中に最終編が入ってるのってマジなんだ」と戦慄することとなった。

 その内容はあまりに濃厚であり、本当にブルアカ終わるんじゃないかというほど怒涛の展開の連続。どの章にも言えるが今まで関わってきた生徒が学校の垣根を越えて危機に立ち向かっている姿がグッとくる。

 1章のシャーレ奪還作戦はSRTが特殊部隊として存分に活躍していたのが印象深い。権力と切り離されたキャンプ生活によって「完全にフリーな駒」となったことで思い切り盤面をひっくり返す様は痛快だった。ここまででも凄まじい波乱に満ちているが、まだ序章にすぎないというのがすごい。

ここめちゃくちゃかっこいい

 2章はキヴォトス中の戦力が虚妄のサンクトゥムにガンガン投入され、そこでの新たな出会いも描かれる名シーンの宝庫。ネルとツルギの対面などの夢のコラボ、アヴァンギャルド君を始めとする意外な切り札の投入、そして急に来る「覚悟」。どこをとっても山場、音楽で言えば全部サビみたいな感じであり、制作側がやりたいこと全部やったんだろうなと思う次第。

ここまでやるのか、ブルアカ

 3章では災厄の根源を叩きに行くため、精鋭の選抜を行ってから攻略に臨む。各学園の優秀なオペレーターはもちろんだが、戦闘担当にも今までストーリーに大きく関わったメンバーが参加している。アビドスの対策委員会、ミレニアムのゲーム開発部、ゲヘナの美食研究会…

 なんかテロリスト混じってるな。フウカも巻き込まれてるな。

なんでこう自信満々なんだ

 そして、テロリストの奮闘のおかげでどうにか切り返し始めるのが4章。もう一人のシロコ、A.R.O.N.A、そしてプレナパテスとの最終決戦を経て断片的ながらも真実を聞かされるわけだが、結果として「うおー色彩殴りてぇ」となるばかりであった。ダメか?正体も分からない相手とはいえ、最終編パワーでなんとかなならないか?

 ただ、実際にプレナパテスの最後の頼みとそれを受け入れる一連の流れは本当に美しかったと思う。そんな選択をした先生を救うべく奇跡を起こした2人のアロナ、そして帰ってきた先生を笑って迎える生徒たち、みんなが求めた大団円がそこにはあった。

少し夕暮れてるのもいい


Vol.4 カルバノグの兎編(2章)

 ちゃんと最終編の続きであり、その事後処理から話が始まるのは「真面目だぁ…」と思ってしまった。ただ、このタイミングをフックにクーデターという大事件を展開していくのには脱帽だった。

 が、その首謀者であるカヤの行動が驚くほど浅はか。そもそもの話になるが、各学園のトップでさえその統括に苦しんでいるのに何故その頂点に立とうと思ってしまったんだ?という困惑が勝った。精神構造上、カヤは連邦生徒会のトップに1mmも向いていない。心臓にふさふさの毛を生やしてから出直して欲しい。

レッドウィンターだけじゃないよ
キヴォトスでまともな生徒探す方が大変だよ

 こんな有様なのでFOX小隊の「組む相手間違えたなぁ」感の納得度も高く、そこに合流しそうになるRABBIT小隊も止めたくなってしまう。そんなときでも、先生はいつだって生徒が「自分のしたいこと」ができるように言葉を与えるだけ。そんな、説得というよりカウンセリングのようなものを受けて、ミヤコを始めとするみんなが正義を取り戻す。さすが先生。

 そしてカヤの陰謀を止めるためにRABBIT小隊と生活安全局と所確幸が手を反旗を翻す。ブルアカと言えばこの「勢力のごった煮」、「積極的な呉越同舟展開」と覚えてきつつある。好きな味なのでOKです。

 最後はみんなが先輩に成長した姿を見せ、カヤも止めて全部元通りで物語は終結する。ただ、FOX小隊のその後とか物語を広げられそうな要素も多く感じたので、今後の展開が楽しみに思う。

希望に満ちたあの頃


Vol.5 百花繚乱編

 観光地だよ、くらいの認識しかなかった百鬼夜行連合学院についての掘り下げが行われると思ったら、耳慣れない部活「百花繚乱紛争調停委員会」の勘解由小路ユカリが中心人物となって話が進行する。私の全く知らない百鬼夜行がそこにはあった。

「陽」としか言いようのない存在、ユカリ

 しかし、肝心の百花繚乱は解散寸前で奮闘するユカリに反して周りの反応は冷たい上に、負けイベも多い。暗躍する花鳥風月部の仕業ではあるだが、やたらと空気が重い展開も続くので本当にユカリのキャラが明るくなかったら読むの相当しんどかったと思う。

 その肝心のユカリまで悪の手に落ちかけたが、何とか踏ん張って最悪の事態を回避。百花繚乱もどうにか形を留めるに至ったが依然問題は山積み、謎はもっと山積みといった具合で1章は終了。再起の物語は始まったばかりであり、続きが待ち遠しい限りだ。


その他もろもろ

 メインストーリーを語るだけでだいぶ長々とした話になってしまったが、他にもキャラの掘り下げに特化した絆ストーリーや、局所的に発生した問題の解決に奔走するイベントストーリーなど本作の読み物としての魅力は多岐にわたる。一応、時系列上のどこの話なのかを頭に入れておく必要があるが、ぞれぞれが相互作用を生んで作品への理解度がどんどん深まっていく。

 ただ、ストーリーを一通り読んだ身だがゲマトリアが絡んできたときの言い回しがめんどくさい場面は理解を放棄しがちではあった。割と作中でも「つまりこういう話です」とまとめてくれるので物語を読むのに差支えはないが。単純に悪役として彼らのことは結構好きだが、多分ゲマトリアの皆さんはそう定義されるの嫌いそうだなとは思った。

「殴らせろと言い続けてた相手が殴れる喜び」をくれたという意味で
ベアトリーチェさんもすきです

 あと、私のような後から来た先生は「リアルタイム性のなさ故に魅力を味わい尽くすことができていない」という点が少し引っかからなくもなかった。具体的に言えば、最終編の色彩化したボスはそのほとんどになじみがなかったこととか、Vol.5のストーリーで登場したクロカゲがいつの間に消えたのか分からなかったりとか。

 後追い特有の問題に関しては仕方ないとしか言いようがない。むしろ、今後のストーリーはちゃんと展開を追えるわけだから、そちらのことの方が喜ばしい。百花繚乱編における花鳥風月部の真の狙いとはなんなのか、もうすぐ公開の対策委員会編3章で語られるであろうホシノの過去とは。気になる気になる。


感想:キャラ編

 ブルアカを始めてからあまりに多種多様な生徒と出会ってきたわけだが、その中でも特に気に入ってい生徒について感想を残していきたいと思う。ただ、加入していない生徒は絆ストーリーが読めないので掘り下げが足りないと判断し、対象から外させてもらった。

春原シュン

 チュートリアルガチャで引いた☆3の生徒のため印象深い人。初顔合わせの際はあまりの大人っぽさから「生徒?」と疑問に思っていた。とりあえずコストを用意してくれるスキル性能の分かりやすさから、序盤の任務で必ず編成に入っていた。で、ただでさえグラマラスなボディをEXスキル発動時演出でさらにアピールしてくる。

ばぁーん!

 そんな具合だったので「包容力のあるお姉さん系のキャラかぁ」と認識していたのだが、絆ストーリーを読んでみると「本当は甘えたい側の人」であることが分かる。立場上そういった弱みを見せられる相手がいなかったからこそ、先生の前ではそういった側面を強く押し出されているというのもあるかもしれない。

 で、シュンとの出会いをきっかけに梅花園と縁でもできたのか、のちに幼女シュンとココナちゃんが両方加入した。幼女シュンは常設化されている「ネバーランドでつかまえて」のおかげで経緯や背景が分かったのが良かった。姿が幼女だろうと巨大な銃を扱い切れる凄腕教官っぷりには流石にビビったが…

 そんな幼女シュンの絆ストーリーはまさに「この姿でできることをやりつくす」といった具合で面白かった一方、彼女自身が幼い頃を振り返る契機になったという話運びもキャラの掘り下げ方として良いものだった。

たかいたかいをしてもらえなかったシュンが
幼女になってからねだるようになるのいい…

 そんな感じで、キャラに対する理解が進むにつれてかなり愛着のある生徒の1人となっていった。今後、山海経にスポットの当たるストーリーが展開されるときの活躍にも期待しながらゆっくり待ちたいと思う。シュンがカフェで名前を口にする「リンカ」はどんな子なのかも気になるところだ…


羽沼マコト

 無料100連の期間中にドレスアコと同時にピックアップされていた生徒。私は顔の良さだけでマコトのガチャを回し続け、無事に無料内での加入を果たした。そう、その後の3周年イベントはおろか、エデン条約編を始めとしたメインストーリーでの活躍は一切知らない状態で私の「初めて引いたピックアップキャラ」の座に君臨したのがこの女である。

軍服っぽい衣装も好みではあった

 実際に彼女のキャラ造形を把握したのは3周年イベント「陽ひらく彼女たちの小夜曲」が先だった。基本的に「先生に協力者になってもらいたいスタンス」と「ヒナにでかい顔されたくないプライド」の2つを中心とした行動を取っており、特にヒナへの嫌がらせの執拗さがすごい。

 で、肝心のメインストーリーでの行動も「アリウスと組んでトリニティと風紀委員会を同時に叩く」というヤバイ級の暗躍をしていて、「すごい生徒引いちまったな…」と思わされたのは言うまでもない。

 が、なんにせよ彼女の立てた計画は破綻する。理由は明確で、自分の中で計画がほぼ完結しており、矛盾や破綻の訂正が実行後に行われるからだ。メインストーリーでもアリウスと組んだことをイロハが知ったのは巡航ミサイル着弾後であり、少しでも早ければ結果は変わっただろう。

ギャグ世界に生きてんだよなぁ…

 じゃあ彼女のいいところってなんですか!?

 まずは計画から実行までの行動の速さだろうか。いや、それは相談役への連絡を省いている結果なので、失敗の原因だし誉めるポイントではないか…

 そもそも混沌たるゲヘナのトップに立っていること自体がすごい。面倒と手間からやりたがる人などいないだろうに、それを望んで行うのはある種の逸材ではないだろうか。治安維持のための無理難題を風紀委員会に押し付けているから成り立っていると言われてしまえばそれまでだが…

 あとはやたら情報網が強い。アリウスとの密通はもちろん、最終編の忍術研究部の所在把握もやっていた。ヒナの弱点の話もスパイから手に入れたと言っており、情報収集のための人員配置に関しては強者の部類だ。しかし、それをマコトが生かしきれていないのはほぼ事実なので困る…

このシーンはかっこよかったよ、間違いなく

 ま、まだ他にもあるはずだ。彼女自身のカリスマ性の高さはどうだろう。すぐに動いてくれる部下の人数は多いし、結構慕われているのではないか?

 と思ったのだが、ノーマルスキルにある彼女の演説が『デバフ』の時点で人心掌握系の能力はおそらくない気がする。となると、優秀な部下は議会への投票を行うような数少ない真面目系ゲヘナ生くらいしか考えられない。あるいは「私が付いていないと…」と思っちゃったタイプか…

 そんな感じでいいところについて考えを巡らせた結果、大体反論が浮かんでしまって全く纏まらない。かといって、私としてはマコトのキャラクター性は結構好きなので、どこに興味を持ったのかが気になった。

 結果、私個人が感じたマコトの魅力は「先生をあくまで野望成就のためのキーパーソンとして扱っている」ではないかと考えた。もっと言えば、他の生徒より恋愛色の薄めな関係を取っているという部分である。

 特に面白かったのが「バレンタインの約束」で、バレンタインパーティを開いたマコトに対して先生が殺し文句「本当に嬉しいよ」を放った。これに対し、何か不思議な感情が湧いてきそうな描写があったにも関わらず、「パーティ準備の疲労」と捉えて華麗にスルーをかます。

もはや鈍感系主人公とかの技量

 と、ここまで彼女の魅力について複雑に考えてきたわけだが、素直に「ポンコツなところが好き」なのかもしれない。彼女に対する私の好感の決定的な要因は未だに分からないので、サツキの催眠でも食らった可能性がある。


空崎ヒナ

 3周年でブルアカを始めた身の人間が、気に入った生徒リストにヒナの名前を挙げなかったら流石におかしい。それくらい、短期間で公式からの供給がドバーッと来た生徒である。ドレス衣装実装からの通常衣装配布は新人先生の脳を焼くのに十分な火力だろう。

 外見は厳格な服装に強そうな角とヘイロー、そして大型のマシンガンが目立つ。それに対して低めの身長とふわふわの髪、細い翼といった優しさを感じるパーツがギャップを生み出しているすごいデザインだなと感じた。

キレているときの迫力はちゃんとある

 この見た目のギャップはゲヘナの最高戦力といった世間的な扱いと、実際の精神年齢は年相応であることなどのギャップをそのまま見た目に落とし込んだようにも思えた。「(物理的に)守ってもらう立場だけど(精神的に)守ってあげたくなる」感じがすごい。

 そんな彼女が精神をすり減らしている日常がこちらですと紹介されたのが3周年イベントの「陽ひらく彼女たちの小夜曲」だった訳だが、本当に彼女の負担がやばすぎる。本気で彼女の精神を守りたいなら一刻も早く転校してもらった方がいいと思ったが、絶対本人から拒否されると思うのでなんともしがたい。

 いくら考えても彼女自身の難儀な性格上、ヒナを根本から救う手立てがない。なので、先生ができることは彼女の息抜きに付き合う程度しかなくなってしまう。ただ、1人の少女としてその時間を大切に思ってくれているところが彼女の魅力なのかもしれない。

守りたい、この笑顔


早瀬ユウカ

 先生になる前からずっと「この女、ファンアートも多いし人気キャラすぎないか?」と思っていた生徒、それがユウカ。ブルアカに触れた直後は「チュートリアルで加入しているし、初メモロビを持っていくしで先生の印象に強烈に残ってくるからかなぁ」くらいに思っていた。

押しに弱いぞ!

 一方、私としては初期はキャラ性能についてばかり気を取られていた。初期配布のタンクが回避特化というひねくれ具合が気に入っていたのだ。まぁそんな変な趣味とは関係なく初期はタンクの選択肢がないため、任務を始めた様々な場面で連れまわすようになっていた。

 そのうち、「かんぺき~のボイス可愛いな」とか「ゲーム開発部への面倒見いいな」とか「噂通り足太いな」とか様々な気づきから少しずつ好感度が上がっていくのだった。これが人気の原因かぁと身をもって感じていく…

 で、気が付くと絆ランクは20になって愛用品もT2まで上げていた。持っていかれた大量のアンティキティラ装置の欠片が今でも私の育成の障害となっているが、後悔はない。

 結論:ユウカは可愛いし、正妻力が強い。

噂では体重が100kgらしいけど…


狐坂ワカモ

 仮面で顔を隠し、圧倒的な武力を携えた七囚人という設定をよそに「先生が好きです」と猛アピールしてくる暴走列車みたいな女の子。ちょっとずつ距離を詰めようとする生徒が多い中、ここまでラブコールが強い生徒は逆に珍しく異彩を放っている。

 3周年ガチャのおかげで通常衣装も水着も両方加入してくれた。そのため、チュートリアルで会って以降は接点の少ない生徒のはずだが、その本性を先早めに知ることになった。

絆ストーリー読んだら初っ端から炎をバックに顔見せしてきた

 基本的に先生と一緒に過ごすことが最優先事項だが、その先生に怒られたり嫌われたりするのが嫌なので、真面目に叱るということを聞いてくれる。ただ、先生に禁止された行為は「一般論としてやってはいけない事柄」としてではなく「先生に迷惑をかけないため自制する事柄」と認識する。そのため、まだ叱られていない類似の問題行為には平気で手を出してしまうので完全に暴走を止めるのは難しい。

 一方で、邪魔が入らずに先生と仲良く過ごしているときの彼女は一人の少女として愛する人と楽しい時間を過ごすことだけを考えており、かなりヒロイン力が高い。先生と交わした「約束」を忘れずずっと待ち続けていた水着の絆ストーリーなんかは特に良かったと思う。

通常メモロビが「ワカモが先生のために作り上げた大火」で
水着メモロビが「先生がワカモのために作った小さな焚火」なのは対比かなとか思った


聖園ミカ

 エデン条約編の中心にいた生徒であり、とにかく色んな表情を見せてくれた。そのため、彼女に対する気持ちはまとまり辛い。「あっかわいい」と「やりやがった!」と「かわいそう…」と「めんどくせぇ!」という感想をひとりの子に持つのは初めての体験だった。

 直球で言ってしまうと、ブルアカの中でもミカは屈指の問題児だろう。ただ、少し他の生徒とは問題の方向性が違い「間違った行動をしている自覚自体はあるのに止まれない」というタイプなので本人の精神ダメージがどんどん蓄積する。やってることに対してメンタルが繊細過ぎる。

 そんな心の持ち主なのに可能な限り自分の精神状況を見せないポーカーフェイスができてしまう上、本心で助けを求めることができる人物が周囲にいないのでほぼ詰んでいる。そりゃ本編で先生にめっちゃ惚れるし、絆ストーリーで顕著に表れる先生への依存状態も致し方ないように感じる。

でも先生の好感度管理下手だな!
なにがNGラインだかまだわかってないのか!

 こういう精神構造になってしまったのはトリニティのやたら陰湿な環境が原因だろう。ぶっちゃけ、根底の性格上ゲヘナで生まれ育った方が絶対健全に生きられたと思う。その場合、ヒナの心労が1つ増えるかもしれないが…

 こんな風になんとか助けてあげられないかと思案するくらいには複雑なキャラ造形と魅力を兼ね備えている。最終的に「この子に救いがあって欲しいし、その一助にはなりたい」と思わされる、支えてあげたい手のかかるお姫様、それが聖園ミカだと私は感じた。

お姫様すみません、とりあえずあの重装甲にキリエ頼めますか


感想:バトル編

 ここまで、世界観・ストーリー・キャラの話=テキストの話ばかりしていたが、当然読み物だけがブルアカを成しているわけではない。肝心な部分である「戦闘要素」についても語っておきたいと思う。

 システムはリアルタイムストラテジーっぽい感じ。クォータービューの画面を舞台に最大4人の生徒が左から右へ駆け続ける。その間、先生は具体的な指示を行うことができず、可能なことは時間経過で溜まるゲージを利用した「EXスキルの発動」のみとなっている。

ストーリーとだと打てる生徒の数も少ない場合があり
結果、スキル=できる行動も少なかったりする

 そのため、最初の頃は先生側がすることは少ないように思えたが、実際に求められることは思ったより多かった。

 戦闘前には「戦闘相手の有利属性を配置」、「欲しいのは単体攻撃か範囲攻撃か」、「生徒の立ち位置を踏まえたバランスの調整」、「EXスキルのコストに偏りがないかの確認」、場合によっては「装備・育成状況の確認」も必要になってくる。

 戦闘中も「敵が範囲に入ることを確認してから範囲攻撃」、「生徒のリロードタイミングを見てスキル発動」、「生徒の体力を確認して順次回復」、「スキルによる生徒位置の調整」など細かい指示をしていく必要がある。

 最初のうちはそこまで考えることも少なくて済むが、次第にパーティ構成を凝り始めたり、範囲スキルに大量の敵を巻き込んでみたり、画面に映るちびキャラの生徒がすごくかわいく感じてくるとだんだん楽しくなってきた。

マコトの演説見てげんなりするヒナすき

 ただ、ストーリー進行ごとに戦闘要素を含むコンテンツが順次解放されていき、「どこでも万能な生徒はほとんどいない」ことを知ったあたりから戦力の拡充がしたくなる。つまり、ガチャを引きたくなるようにできている。

 よく出来ている…


感想:音楽編

 ゲームを彩るのに欠かせないもの、それは音楽である。本作の音楽の人気については遊ぶ前から聞き及んでいたので、実際にゲーム内で聴けたのは結構嬉しかった。数ある名曲の中から気に入った曲について少しだけ挙げていきたいと思う。

Constant Moderato

 ブルアカ起動して流れるいつもの曲。DLとかの都合でさんざん聴くから耳に残る、で話は終わりそうなのだが、実際にこれがエデン条約編でタイトル回収と合わせてお出しされたときは流石に鳥肌が立った。そうした結果、お気に入り曲になったのでタイトル画面は1stPVのままにしている。

Unwelcome School

 やたらと有名になったミームでおなじみの曲。いつ聴けるんだろうと楽しみにしていたらすぐ聴けたし、なんなら想像の10倍の頻度で聴く事ができた。しっちゃかめっちゃかしているときに流れては状況の混沌ぶりを煽り立てる曲ながらも、これが流れている限りジャンルがコメディと化すのである種の安心感を覚えることができるようになった。

Pixel Time

 Vol2.でゲーム開発部がなんかしてるときに流れている曲。めっちゃ明るくリズミカルに展開されていく8bit系の曲で、失敗続きだったり危機的状況の連続なストーリーを大体まろやかにしてくれる。

 逆にアリスを中心としたシリアスシーンにアレンジの「Defective Pixel」が流れた時が本当にやばい。希望の象徴たる曲を文字通り歪めるのは絶望感を与えるのに十分だった。

Rolling Beat

 指名手配と特別依頼で流れる一曲。モモカの「いらっしゃ~い、せんせ?」が聞こえてきそうになる。イントロは静かで透明感ある感じだが、それを抜けると中華風なメロディが曲を一変させ、声ネタがメインに変わっていく。まさしく「転がるビート」といった具合の良曲。

Endless Carnival

 ビナー戦BGM。一定のリズムを刻み続ける機械らしい音に合わせて、デカグラマトンの預言者としての威厳、神聖を感じる曲調が個人的に好み。実際に(色彩化していない)ビナーとの戦闘でこれを聴けたのはとても最近。今のところブルアカで一番好きな楽曲だ。


おわりに

 今回、ブルアカについての感想をいろいろな要素に分けて語ってみたが、結果として文章量がすごいことになってしまった。長々とお付き合いいただいた読者の方には感謝の念しかない。

 多方面から見ても本作の出来は良かったように感じるし、始める前から見てまさしく期待以上のゲームだったことは間違いない。このゲームの欠点は…メンテの長さくらいか。名物と噂に聞いていたメンテ延長に出くわしたこともあったが、今のところ全然許容範囲内ではある。

 今後についても4月からアニメの開始があり、まだまだコンテンツとしての勢いが止まりそうにもない。こういった流行の波に乗っているのも楽しいなと感じ、逆張りじみた普段の行いを反省する一助にもなった気がする。

 今後も先生を続けていこうと思うので先輩先生方、よろしくお願いいたします。

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