Netflix韓国ドラマ『ザ・グローリー』の感想考察
最強のヴィラン・ヨンジン
魅力的な悪役は映える。
美しく清楚な顔立ち、優雅にうねるロングヘア、カラフルなハイブランドの衣装、ピンヒール…
見目麗しいとはまさにこのこと。毎回替わる衣装も楽しみだった。
上品な服に身を包みながら、煙草を吸う姿のミスマッチさも最高に似合っててカッコイイ!
そして、ちょっとやそっとじゃ動じない面の皮の厚さも悪役として申し分ない。
今からそいつを殴りに行こうか〜!娘に執着ジェジュン
ヨンジンの娘・イェソルが自分の子だとわかった途端にイェソルに執着しだしたジェジュン。
彼がイェソルにあそこまで執着するのは多分、元々ヨンジンに惚れてたってのもあるんだろうけど
それは本気で好きだったというよりも、セックスして自分の物になった筈の女が、他の男と結婚して取られた気がして、惜しくなって執着しだしたって所かな(しかも相手は地位や家柄的に自分より格上。嫉妬心も増すだろう)
ジェジュンとヨンジンは共犯者であり、ある意味魂のレベルが同じソウルメイトなんだろうな
でもヨンジンは「結婚したら言ってね。既婚者とは寝ないから」とキッパリ。自分の方こそ既婚者なのに、主従関係をつくって手綱をしっかり握っていた。そこはヨンジン。
でも、ジェジュンが小学校の盗撮教師を殴りに行くシーンはワクワクしたし、頼もしかった!
あのシーンではウィルスミスのあの件も思い出した…
ジェジュンやウィルが殴ったのには「自分の所有物を汚され、男のメンツが傷つけられた事への怒り、みせしめ」的な要素があったと思う。
それでもわたしは彼らを頼もしいと感じてしまう
男性と女性には、どうしたって抗えない力の差があって、その上で様々な不均衡が起こる。
そんな脅威に対して、たとえメンツや所有欲からであっても「守ってくれる」人が傍に居ることには、安心感や頼もしさ、自分が大切にされてるという嬉しさすら感じてしまうかもしれない。
本当は、誰からも守られたりしなくても安心して暮らせる社会だったらいいんだけど。
(男性が居なくなればイイって意味じゃなく、力の差に脅かされることなく、安心して暮らせる仕組みや制度が整っていればいいと思う)
まさかドヨン
ラスト、まさかこの人が直接手を下すとは思わなかった…
そもそも悪いのは本当の父親が誰なのかを隠してたヨンジンだし、
本来ならばドヨンとジェジュンは同じ人物から裏切られた被害者同士であるはずなんだけど、そこは連帯せずに敵対した。
ジェジュンに手を下したのはイェソルとの生活を守るためでもあると思うけど
ひょっとしたら、ドンウンの復讐に協力したのか
彼女に看過されて、自分も(妻の愛人に対して)復讐したのかな?
マチズモを内面化した母親
ヨンジンの母親は娘に対して
「強くあれ、弱きものを支配しろ」
という期待、プレッシャーをかけている。
まさにこの親にしてこの子あり。
オンマが自分を見捨てたと知って絶望し、追い縋るヨンジンを見てたら、
いじめは母親の「強くあれ、支配しろ」の期待に応えるため
隠蔽は母親の愛を確かめる行為だったのかなとも思った。
ヨンジンは結局のところ"殺人"を犯したのか
ヨンジンはミョンオを自分が殺したと思い込んでるけど、あれは実際には傷害罪で、ミョンオにトドメを刺したのはアシスタントだった。
屋上での件も、よくよく考えたら傷害と過失致死で、殺人ではないはず。
隠蔽工作のために色んな相手にお金渡してたけど
そのお金で優秀な弁護士をつけて捜査してもらったほうが罪も軽くなっただろうに
ドヨンの「弁護士費用はケチるな」の台詞がここで効いてくる…
自分のした事に向き合わず、罪を隠そうとパンドラの箱に押し入れ、逆に罪をややこしくしてしまった
寓話みたいな話だな。
ヨンジンは刑務所に何年入るのだろうか?
彼女のことだから出所したらまた何かしでかしそう。
そしてら続編もありえるかな?でももう、暫くは復讐劇見たくない…
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