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どうしようもなく寂しい年末

どうしようもなく寂しい12月でした。
その半年前6月に10年飼ってた愛猫が死んで、
それから12月まで、目まぐるしい半年で、
猫のいない生活の寂しさを感じる暇もなかったけど、
12月、母がグループホームに入居したら
とたんに穴が開いたみたいに・・・・
私は生まれて初めて、喪失感に囚われていました。
==================================2016年12月19日
今日の母は機嫌が悪かった。
胸が苦しいだの、
足が痛いだのと
いろいろ私に要求する。

足をさすったり揉んだりできることはする。
でも切なそうな母の様子を見ているのがつらい。
Yくんというスタッフは好きみたいで、
彼が顔を見せると、とたんに笑顔になる。
イケメンで若い男の子が好きなんだね、やっぱ(笑) 

しかし、今日みたいな日はやっぱり帰り道、
どよーんとなる。
しょうがないよなぁ。

いつもいつもハッピーなわけはない。
こういう日もある。
でも、今度行く時はまた、元気な顔で笑っていこう、
毎回、気持ちを上に向けて、
笑顔でいこうと思う。

今日はビールを飲んで寝る。

12月23日
昨日も今日も行ってない。
今日は雨と風がすごくて一日家にいる。

書斎、とくに引き出しの中を大掃除する。
いらないものを捨てて整理する。
まだまだいっぱい捨てなきゃいけないものがあるが、
一応すっきりした。

母のところから煩悩に負けて本箱を一つ持ってきていた。
もちろんそのかわりに
今まであった本棚を一つ処分したのだが、
それでも今度の本箱のほうが容量が大きくて
中がスカスカ・・・。

目いっぱいにしなくてもいいのだが、
入れ物があるとまたモノが増える「冷蔵庫の法則」

今回の母の引っ越しで懲りて、
自分の荷物は極力減らそうとしいているのに、
また・・・とも思う。

アホな自分じゃ。


買い物をして帰ってきて、また思う。
こんなに野菜を買っても食べきれないのにぃ。
でもなんかないと不安でいろいろ買ってしまう。

もうたくさん作りすぎたからと、
持って行ってあげるところもないのに。

グループホームへ入れるということは、
半分、葬ることと同じだと思った。

自由にできることがとても減っている。
団体生活なのだからそれはしょうがないんだ、
と自分に言い聞かせる。

それよりも、
年末こんな穏やかな日を過ごせることに感謝しよう。

寂しいのは、それは私の問題。
自分で乗り越えるべきものだ。
うん、そうなんだ、と思ったら
なんか、ちょっとすっきりした。

12月27日
今日は母の再診日、済生会病院で待ち合わせ。
ケアマネのHさんが車いすを押して来てくれた。
リハビリのこととか少し話して終わり。190円なり。
1割負担だから1900円か。

待ち時間の間、母といろいろ話できてよかった。
認知症はやっぱり進んでいる。

母はひとつの段階を超えたんだなぁと、認めざるを得ない。
それでも寿命のあるかぎり生きなきゃいけない。
私はそれを見届ける必要がある。

ケアマネジャーさんがいい人でよかった。
少なくとも話の出来る人で良かった。
いいとか悪いとかじゃなくて、
こういう施設が必要とされていることは事実だ。

でも常によぎる、
今もしつこく浮かぶ、

本当にこれでよかったのか、

本当にこれしか道はなかったのか、って。

寂しくて寂してく、たまらなくて、
保護猫をネットで探して何件か問い合わせした。

明後日、とりあえず見に行く約束までしてしまう。


12月29日
この一週間は本当に私、変だった。

日々気持ちが変わる。
ずっとどよーんとした感じ。
いつとはなしに考えるのは母のことと
半年前に失った愛猫ヒナコのことと、
もう20年以上前に亡くした黒猫のマリちゃんのこと。

寂しくて寂しくてどうしようもない。

こんなことは初めてだ。

母の痴ほう症も進んで、
なんだか本当にどんどん母が遠くなる気がする。

本人はそのほうがいいのかもしれないとも思うが、
やっぱり可哀そうだ、という気持ちが振り払えない。
なんでこんなことになってしまったのだろう。

エプロンをかけてもらってはいるが、
食べ物をどんどんこぼして
口の周りもいっぱい付けて、
そんな母を見るのはやっぱり辛い。

食欲はあるそうで、
自分で箸を持って食べる気力もある。
こぼしても、うまく口に運べなくても
自分で食べている。

何を考えているんだろう。
入院前はこんなではなかった。
母はどこへ行くんだろう、
どこへ向かっているんだろう。

衝動的にネットで保護猫を探し、
里親応募をしたら、
観音寺の人がクロネコとトラの子猫を出していて
メールでやり取りし、今日見に行くことになった。

また掃除も大変だし、しつけも・・・
いろいろ思うけど、
生きているものが、
そばにいてほしいという
どうしようもない寂しさが止められない。


この2,3カ月
こんなにいろいろ迷ったことは始めてだ。
自分の中に
こんな優柔不断なところがあるのをはじめて知った。

母のことでも、もっと割りきれると思ってたのに、
自分でも意外なほど、
不思議な感情が次々で生まれてくる。

もうホームへ面会に行っても
母の前でゲームなどしない。

今は、片時も目を離さず母の言うことに耳を傾ける。
意味の通じない言葉も、
なにかヒントはないかと、
目を皿のように、じゃなくて、
耳を皿のようにして聞く。

わかってあげたいと本気で思う。
何かを伝えたいのだろうと思うから
それを受け止めてあげたいと。

自分がこんなふうに母と向き合うことなど、
数か月前まで想像だにしなかった。

とても不思議だ、
でも、こんな私がいたこと、
悪い気はしない。


友人には、
そんな人、私の周りにはいないよと言われた。
みんな、年老いた親を見て、
いつまで生きるのか、
というため息なんだそうだ。

もちろん、私だってこの先
どんどん母の痴ほう症が進み
本当に訳が分からなくなって、
寝たきりになっていけば、
やっぱり同じように思うかもしれない。

それが悪いとは思わない。
人間ってそんなものなんだろうとも思う。

でも今の私はそうは思えない。
与えられた命をきちんを使って生きて、
そして、
うれしいとか美味しいとか楽しいとか
感じる部分が残っていてほしい、
一度でもそう感じられたなら、
それだけで、生きている価値があると思う。

兄弟の保護猫を2匹、引き取ることにした。

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12月31日大晦日
昨日、思いついてオカリナを持って行って
母の部屋で、久しぶりに吹いてみた。

でもそんなには喜んでくれなかった。
ま、もともと音楽が好きっていうわけでもなかったしな。

お饅頭を買い、ホームの人たちに差し入れをした。

今日の母は不思議な話をした。

「このまえなぁ、
散髪してもらった時にな、
わかったんや、私の悪いところ。」

え?

「まだ起きてもいないことを
悪い方へ悪い方へ、考えてしまう癖、
それがアカンかったって、わかった」

へ~~そうなんだ

「悪いことばかり想像しているから、
そういう夢を見るし、病気も作っているって」

すごい、わかってんじゃん! 
こんなセリフを聞くと、
どこが痴ほう症かと思うんだけど、

「今さら、わかっても、アカンなぁ~
もっと、早うわかったらよかったのになぁ・・・」

と、つぶやく顔がとても寂し気・・・

「あんたも早う、気づきや・・・」

???

その後はまた意味不明のことを言っていた。

母の頭の回路はどうなっていいるんだろう、
と思うけど、
でも母なりにいろんなことを考えているのだろう。

しゃべっているということは、
表現したいわけで、
それは聞く義務がある。

それが私の仕事だと思う。


1月15日
母の痴ほう症はどんどん進んでいるような気がする。
私の心配ばかりしている。
それも事実無根の
夢のようなことが前提なので困ってしまう。

大丈夫だよと言っても信用してくれない。
お金のことも気にかけている。

手元にお金がないから持ってこいと言われ、
しょうがないので小銭入れに、
1300円くらい入れて持って行った。

すると、
「ケチ!」と母に言われる。

「これっぽっち?あんたもケチになったね」って。

まいったなぁ~。

お金も持たずどこにも行けず、
こんな生活はしたことがない、
と母に言われると、

たしかに、
人間の自由とか尊厳とか、
ここでは半分以上、無くなるってことなんだよな、と思う。

本当にこれでよかったんだろうか、と何度も何度も思ってしまう。
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長い人生の中であれくらい
寂しいと強烈に感じた年末はなかった気がします。


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