見出し画像

しっこうんこの歌・空飛ぶ夢

あのころ「しっこうんこ」の言葉が
出ない日はなかったなぁと思います。
この歌と出会えたことは救いでした。

==============================

2019年2月3日

排泄の問題は介護の分野でとっても大きな問題だ。

今日も母を見舞った時、

うんうん〜〜と
苦しがっているのでどうしたのかと聞くと

うんちが出そうで出ないと言う。

頑張って出そうねと言うと
うん、と言う。

でも出ない!!と
すぐ、苦しそうに訴える。

頑張れ頑張れ、と応援するが、
ベッドに寝ていておむつをしている状態で

確かに出にくいよなぁ、とも思う。


この世のものではない声で
うーん・・・と辛そうで、

もうやめよか・・・・と、言うから

え??何をやめるん?

だから、もう産むのやめよか、
しんどいし・・・・・


は・・?

もしかして、うんこを、出産と間違えている??


やめたらあかんやん!!
あんたがやめたら、その子はどうなるの?(私のことだ!!)
とつい聞いてしまった。

そうやなぁ〜〜


私が産むしかないんよなぁ
誰に代わってもらうこともできへんし・・・

そうよ、あなたにしかできないことよ、

と言うと

うん、そうやなぁ・・・

やっぱり頑張ろか・・・
と母。


途中で
何の会話か訳わからなくなったけど
でもなんとか排便に成功。


こんなことはしょっちゅうで、
おしっこの時も一騒動です。

おむつをしているので
そのまましてもいいのよ、と
毎日のように言わなくてはならない。

したいのにできない、
このまま、おしっこをしては部屋が臭くなる、と大騒ぎ。

しっこ うんこ
しっこ うんこ

この言葉が出ない日はない。


このころ、コンチネンスという言葉を知る。

コンチネンスとは排泄が自分でコントロールできている状態のこと。

その反対が、失禁、
思わず漏れちゃったというやつだ。

そのコンチネンス協会というのが
25年も前からあったことに驚く。

そんな昔から、
排泄のタブーに挑戦してきた協会があったのだ。

そしてそのサイトにあったのが、これ。

谷川俊太郎氏の作詞です。

しっこうんこの歌

とてもステキな歌だ。

覚えて、母に歌ってあげた。


母が笑った。(やった~~~!)


3月2日

このところ、母は不安がっている。

「あのな・・・昨日もまた阿部(母の実家)へ行ってしもた・・
誰もおらんかったけど、1晩泊めてもろた・・
帰ってくるのが、たいへんやった」

そうなんだ、
一人で出かけたら危ないよ~と私。

「うん、

そう、危ない・・・・


なんでやろ、

この前も、Tさんの家に行ってしまった、
無作法な奴だと思われたかなぁ・・・
いきなり、夜行くなんて・・・」

Tさんとは、母がお気に入りのヘルパーさんだ。

どうやら、夜寝ている間に
意識が浮遊して
どこかに行ってしまう、
夢ではなく、
母は本当に行っている、と思い、
とてもそれを不安がっていたのだ。


その話は何度も何度も、
まるで内緒ごとを打ち明けるみたいに

「あのな・・・・」から始まった。

「昨日はあんたに相談しようと行ったのに、
なんでおらへんかったん?

こんなにしょっちゅう、夜、出歩いてたら
怒られるなぁ、
事故におうたら危ないし、
突然、行ったらむこうも迷惑やろうし・・・
でも気がついたら、行ってしまってる・・

私、やっぱりおかしいのかなぁ・・」


何度もこっそりと聞いてくる。

それで私は話した。

あのね、それは意識だけが飛んで行ってるの、
私もね、中学生くらいの時に、
夜、意識だけが飛んでしまって、
空を飛んだことがある、って
何度か話したこと、覚えている?

母は覚えていた。

今はもうそんなことはないけど、
人ってね、
時々、そんなこともあるのよ。

「意識だけ??」

うん、だからお母さんも
夜、よその家に行っても、
そこの人とおしゃべりなど
してないでしょ?

「うん、そういえば、いつも誰とも話してない」

ね、

だから意識だけが飛んでいるから
相手の人にはきっと見えないのよ、
なので迷惑はかかってないと思うよ。

そして、意識だけ飛んでるから
事故にも合わないし、心配しなくても大丈夫。


母はビックリしたような顔でしばらく黙っていた。

「なんでそんなことわかるん?」

だから私も中学の頃、体験したから。
何度か、本当に空を飛んでるって証拠を残そうと
いろいろ試してみたけど、ダメだった。
机の上のペンさえ落とせなかった。

だから肉体はついて行ってない、ってわかった。


「ふーん、そうなんや・・・
そしたら、誰にも迷惑かけてない?」

うん、大丈夫だよ、
大丈夫、大丈夫。


「そうかぁ、体はついて行ってない・・・
そうかぁ、意識だけ・・
もしかしたら、もう頭が変になっているってこと?」

ううん、そんなことない、
だって私も、中学生のときそんな体験したけど、
今、ちゃんと大人になったし、
頭も正常でしょ?


母は、考え込んでいたけれど、ポツンとこう言った。

「あんたはすごいなぁ、
気持ちを楽にする天才や」


ああ、気持ちが楽になったんだ・・・・
良かった、本当に良かった、と思う。

==================================

中学の頃の話は、本当でした。
あの頃、本当に何度も何度もそんな体験があり、
決して夢ではなく、
あ、またきた、という感覚があって、
肉体から魂が抜ける感じがよく分かったのでした。

幽体離脱?まさかぁ~~という感じでした。
大人になって「入眠時幻覚」と呼ばれるものだったかも、
と、なんとなく納得しましたが、

中学生の私は、そのことがとにかく不思議で
よく母に話してバカにされました。
どうせ夢の話でしょ?と。
どれだけ違う、と言っても信じてくれませんでした。

でもその話を私が必死でしていたことを
母は覚えていました。

そのエピソードが母の気持ちを楽にした、というのは
不思議なことでした。


あなたの元気ライフをサポートするコーチ福谷その子
◆元気塾メルマガ登録(ほぼ日刊)
https://selfmedico.biz/p/r/YvtvyJC8
◆元気塾LINEでお友達になろう
https://lin.ee/VGxWGHB
◆社内元気塾マガジン
https://selfmedico.biz/p/r/jM7ib6PQ
◆セルフメディコ協会ホームページ
https://selfmedico2020.com
◆ブログ
https:/selfmedico2020.com/blog
◆YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCyjNewfYr4mfDvCf8Re6HlA
◆Facebookページ
https://www.facebook.com/sonoko.fukutani
◆健康リテラシーグループhttps://www.facebook.com/groups/2297398283889272

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?