姿勢の専門家目線のお薦め寝具


この寝具の問題は、何の愁訴もなく、丈夫な方には全く関係のない話です、どんな寝具でも大丈夫でしょう。体の問題が多く、脆弱な方は選ぶ寝具も考察が必要になります。

また、高額な低反発性の物や、フランスベッド風の超高級スプリンマット、ウォーターベッド等を大奮発して購入した方は、決して読まないで下さい。
今回は「寝具」あれこれです。

先ず結論は、
・立っている姿勢を仰向けでも維持できる
・骨盤、胸部が沈み過ぎない敷布
・首の前弯を下からしっかりと支えられる枕

※畳に木綿の敷布、蕎麦殻枕のような割としっかりした素材の物。
即ち、
「脊柱の生理的弯曲を維持出来る寝具」

但し、これらの事は、骨格バランスが問題が無い、もしくは調整済で有る事が必須条件になります。骨格状態が良好でないと、これには当てはまりません。
腰痛、肩こり等の愁訴が酷く、骨格状態の良くない方は低反発性等の物が無難な場合が多いです。

個人差はあれど、毎日4~8時間を睡眠時間に充てていると思います。その長時間体の体勢、姿勢が悪いと、それがそのまま骨格バランスへ悪影響を及ぼし、腰痛や肩こり等を引き起こす要因になります。

腰椎は緩やかに前方へ反った形状です。この弯曲が柔らかすぎる素材の物の上で仰向けになると、腰部がマットに沈んで行き、腰の反りが後ろに膨らんで行くような力が腰椎に掛かります。それは姿勢が中腰、及び腰のような格好になります。

立った状態での中腰、及び腰では無いので、その場で痛くなったりはしません。
しかし、就寝時間の中腰、及び腰的な脊柱の形状移行が、毎日毎晩数時間、幾月、幾年と続いていくと、やがて腰の前弯が損なわれて行きます。
中腰、及び腰の様な脊柱形状は本来の形状では無いので、いわゆる筋力負荷では無く形状変化による負荷が増して行く。
要は、じっとしてても、変な姿勢が続けば血流障害等で体がこわばって行きます。

本来、人は立っている姿勢で筋骨格系等、全ての組織は配置されてます。
デスクワーク等の座りっぱなしもそうですが、立っている時の体の形と違う姿勢で長時間過ごすと血流阻害問題等の問題に発展します。
椅子同様、寝具も一晩中姿勢を左右しますので適切な選択が必要です。

寝具の素材にアレルギー反応が無く、固すぎず、柔すぎず、適度な反発力でもって体を支えてくれる物が良いと思います。

あちこち痛すぎる方、また、その愁訴に対して対策が出来ない方は、低反発的な素材の物で良いと思います。
そもそも、低反発素材はNASAで開発された、パイロットシートの衝撃吸収材です。ですので、寝返り等の圧力を多少軽減してくれるので、寝返りがままならないほどの痛くて辛い方には向いています。

骨格状態が良好な方には
「畳に木綿布団、そば殻枕」
でいいです。
近年では畳の和室とか中々ありませんので、
「すのこベッドにユニット畳を置いて木綿布団を敷く」が現実的かと思います。
適度な反発力があった方が、骨格バランスの維持には有効です。

人の脊柱は「生理的湾曲」といって、前後への湾曲を持っています。この湾曲を維持する為には、低反発性の物で湾曲をなぞるのではなく、多少の反発性を持った物の方が、上手くいく事が多いです。それが「畳に木綿布団」ぐらいの物だと、経験則的に私は感じております。

様々な寝具が氾濫して、選ぶのも困惑されていることでしょう。
今回の記事が参考になれば幸いです。

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注記
あくまでも私見です、医療的な有用性を示すものでは有りませんので、参考実践は自己責任でお願いします。

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