2020年代の日本のボーイズグループが"デビュー時から勢いがある"理由
今回の記事を書こうと思い立ったのには理由があります。ふと思ったんです。
何故DISH//の「猫」は凄い知名度があるのに、デビュー曲の「I Can Hear」は余り有名じゃないんだろう…。
何故Da-iCEの「CITRUS」は凄い知名度があるのに、デビュー曲の「SHOUT IT OUT」は余り有名じゃないんだろう…。
2010年代のボーイズグループは遅咲きのグループが多く、2020年代以降にヒット曲を出して売れる形なのでこういう現象が起きます。
対して、2020年代以降にデビューしたボーイズグループは、「デビューから桁違いの勢い」があります。
それは何故なのかということについて1個1個解説して行きたいと思います!
・2020年代の日本のボーイズグループが"デビュー時から勢いがある"理由
①2010年代とはSNSの拡散力が違うこと
恐らくこれが一番大きな理由です。
まだテレビに依存していた感があった2010年代のボーイズグループと比べると、全体的にかなりネット中心の売り出し方をしているように思えます。それこそオーディション番組を配信しているのもネットのストリーミング配信などです。
何ならTHE SUPER FRUITのように"デビュー曲がSNSバズりでハネる"ことなどもあります。
ジャニーズもサブスクこそ解禁していませんが、YouTubeでMVやダンス動画、LIVE動画を公開して、デジタル寄りな売り出し方にはなっています。
更にTikTokなどをみんな使っているため、切り抜きの拡散力も桁違いです。後で書きますが、これが大きく関わってきます。
②下積みの過程を全部見せていること
これもどこもやっています。
非ジャニ系のグループはオーディション番組やYouTubeチャンネルだったり、ジャニーズは「ジャニーズJr.チャンネル」や「ザ少年倶楽部」やテレビのバラエティ番組などで、下積みの過程を全部見せています。
※ちょっと限定的ですが、8LOOMはドラマそのものを広報材料に使っていましたね。
必然的に下積み時代からファンが付くので、デビューには勢いがつきます。
何なら下積みを見せていることによって、下積み映像の切り抜きをTikTokなどで見た人もファンになります。日プなどは投票システムがあるので、投票の画面をSNSで見た人もファンになりますよね。
なかなかジャニーズほどの拡散力が無い非ジャニ系グループが韓国のオーディション番組ブームの流れを受けて「オーディション番組でデビューメンバーを決めて、いざデビューして売り出しにかかる」という作戦に出たのは英断だと思います。
非ジャニ系のグループが急に「デビューしました!」という形で世に出ても"売り出す力"や"拡散力"が無ければ売れないことは目に見えているのが2010年代の歴史から分かりますね。
そして「オーディション番組初のグループ」という肩書きも付くので分かりやすくライトな層に売り出すこともできます。
この肩書きを名乗ることによって新たにオーディション番組を見てファンになる方もいると思います。そこも高度な作戦ですね。
他にもジャニーズJr.を頻繁にテレビのバラエティ番組で目にするようになったのは、滝沢秀明さんの手腕が大きいと言われています。
③下積みを見せているためデビュー前の曲も割とみんな知っている
下積みを見せている分、オーディション番組の時の課題曲とか、デビュー前の曲とかも割とみんな知ってます。
例えば課題曲でプレデビュー曲だったBE:FIRSTの「Shining One」や番組のテーマ曲だった日プの「ツカメ 〜It's Coming〜」「Let Me Fly 〜その未来へ〜」、デビュー前なのにMVが作られたSixTONESの「JAPONICA STYLE」などが代表的ですね。
「Shining One」や「JAPONICA STYLE」はテレビ番組などでもよく歌唱されていて、何ならBE:FIRSTは「Shining One」で紅白に出場しています。
④気合を入れまくってデビュー曲を作っている
それでいて、デビュー曲はデビュー曲で結構凝った作品を作っているので、それも話題になりやすいんですね。
例えば、"日本のグループらしくない曲調"のJO1の「無限大」やYOSHIKIさんが作ったバラードであるSixTONESの「Imitation Rain」、暗くプログレ的な曲調のBE:FIRSTの「Gifted.」など。
また、かなり2010年代に比べて「デビュー曲らしくない曲」が増えているというのも思います。
これは「プレデビュー曲で既にデビュー曲っぽいコンセプトは済ませたので、デビュー曲は凝ったことをやろう」というのも一因な気がします。
他にも、INIはデビュー曲を始めとした「活動曲」を投票で選んでいますからね。それも話題になります。
④割とテレビにも出れる
JO1がデビューしたあたりは、デビューからゴールデンの歌番組に出演するのは厳しく、深夜の歌番組で「無限大」を披露していたのですが、今はジャニーズじゃなくても、全然デビューからゴールデンの歌番組に出れる時代です。
これは「CDTVライブ!ライブ」という"Mステ以外のゴールデンの歌番組"が始まったことや「Venue101」「プレミアMelodiX」「MUSIC BLOOD」など、"フランクに出してくれる番組"が増えたことも大きいです。近年は非ジャニ系でも音楽特番に出れたりします。
今まで非ジャニ系が出演出来る歌番組は「MUSIC FAIR」か「うたコン」に"ジャニーズがいないときに出る"くらいしかなかったので、これは大きいですね。
他にもテレビ局や事務所と仲が良いと、バラエティ番組などにも出れたりします。これも凄い効果がありますね。
また、最近SKY-HIさんが垣根を超えてダンス&ボーカルグループが出演出来る「D.U.N.K.」を作ったのも、これから結構影響してくると思います。
更に、JO1とBE:FIRSTは、w-inds.とWaT以降、LDHを除き、どの非ジャニ系グループも出ていなかった紅白歌合戦にも出場しています。
(w-inds.の例を元に考えると紅白に出ることはMステに出ることより遥かに簡単なのは分かっていたので、僕もどうにかJO1たちには出てほしいと思っていたので良かったです。)
2020年代のボーイズグループは本当に環境や売り出し方に恵まれていると思います。
・では2010年代のボーイズグループの環境はどうだったのか
2010年代のボーイズグループは、本当にテレビに出れませんでした。
まず非ジャニ系はデビューも急に「新しいダンス&ボーカルグループが出来ました!」という形で
インディーズレーベルで曲を出してLIVEをして下積みを行い、しばらくしてメジャーデビューという形になります。
テレビに出れないので、新曲をリリースしても地道に全国を回ってリリイベという感じです。たまにテレビに出れるとしても深夜の歌番組が中心です。
サブスクやTikTokも無いので、曲が伸びないのがほとんどです。
余りにテレビに出れず、Da-iCEは「EXITと一緒に曲を出して、ユニットとしてCDTVの特番に出たり」していました。この時代にテレビに出るのは、それくらい難しかったんです。
だからこそ、この時代にデビューしたボーイズグループに残された道は、本当にDISH//やDa-iCEのように「曲で売れる」しかないんです。
"良い曲"でも"流行る曲"でも"SNSバズり曲"でも何でもいいので、本当に今の環境を使って曲で売れるしかないんですね。。。
まとめ
・2020年代にデビューしたボーイズグループは、本当に環境や売り出し方に恵まれている!
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