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政治についてまじめに考えてみた⑤ 石丸伸二考その伍

先日Twitter(未だにXをTwitterと言ってしまう私)を眺めていたら、とあるポストが目に入りまして、なるほどなと思うところがありましたので記事にしてみました。

石丸伸二さんは変態です

突然失礼いたしました。
Xを眺めていた時に流れてきたポストの内容です。
「ここまで自分の利益を無視できるってのは変態以外言いようがない」
と書かれていました。
確かにこれは言い得て妙だな、と思いました。

変態エピソード①一流企業を即日辞職して地元の市長選へ

石丸氏が三菱UFJのアナリストとして世界を飛び回り、その中で衰退していく国を見ながら、経済と政治は密接に結びついている、日本も10年後、20年後は同じようになるのではないかという危機感を募らせていたのは街頭演説などでもよく触れられていました。
そして帰国して間もなく、地元の市長が不祥事で辞職、副市長以外の出馬がないと聞くと、翌日に辞職を申し出て地元へ戻ったそうです。
いやね、もともと政治の世界を志していたとかあるなら分からないでもないですし、著書によると定年後はそういう道もありかなと漠然と考えてはいらっしゃったようです。ただ、今のキャリアをなげうって地元のために一肌脱ごうなんて、しかも1日で即断できますか?
当時は在宅勤務だったようですが、上司も同僚も相当びっくりされたのではないかと思います。

変態エピソード②都知事選に出たのに都知事になることが目標ではない

開票直後のインタビューでマスコミをボコボコにし、かと思えば翌日のテレビではにこやかに出演する。
「開票直後は疲れていらだっていた」
「昨日やりすぎたと思って軌道修正」
こんな声が巷では溢れていたようですが違います。すべて計算しながら演じているのです。
仮に石丸氏がニコニコと開票後のインタビューを卒なくこなしたとします。そうしたら都知事選から2週間が経とうとしている今、既にメディアからは忘れ去られていた可能性すらあります。
それが信者やアンチを巻き込みながら、まだネット内で議論が続いている。メディアも批判一辺倒から少しずつ石丸氏の肩を持つような媒体も増えてきました。
ああいう対応をすればメディアが放っておかないと考えた、というようなことを仰っていました。
165万票もとったわけですから、無難に応対をこなしておけば、それこそ4年後は「大本命」としてメディアもちやほやしてくれていたはずです。都知事になりたいだけなら、これが恐らく目標を達成する近道でしょう。多少疲れていても苛立つ質問をされてもホンの小一時間くらい我慢できるでしょう。でも石丸氏は違った。我慢ができなかったのではなく、あえて我慢をしなかったのです。
ご本人の発言の端々にも見られますが、都知事選に出たのに都知事になることは目的どころか目標ですらない、ということです。

変態エピソード③自分のことよりも社会のこと

じゃあ何のために都知事選に出たの?やっぱり売名とか国政進出?などという声が出てきます。
しかし売名目的なら別に都知事選に出なくてもよいのです。数年我慢すれば広島県知事選挙もあります。国政に出たいなら放っておいてもどこかの既成政党が声をかけに来るはずなので、無理して都知事選に出る必要は皆無です(YouTubeであれだけバズった市長なのですから。特に噂された維新の会なんかは中国地方の足がかりとして最適の人物と見ていたかもしれません)。
石丸氏が都知事選にでたのは、都知事になるためでも売名でも国政への足がかりでも何でもありません。
石丸氏が出馬した理由は、(こうやって支援者に「感じ」させるから「信者」と呼ばれるような熱狂的な支援者が生まれるのだと思っていますが)それが日本のためになる、と考えているからです。
つまり石丸氏は国民が政治に興味を持ち、マスコミが公正中立の立場から政治を監視すれば、よりよい日本ができるという強い信念がある、というのが私の見立てです。そしてその目的のためなら別に自分が悪者になろうと構わない、という姿勢である、ということです。
都知事選の初期の討論会で、石丸氏は再生エネルギーに反対、原発稼働に賛成の立場でした。
その理由を「私は日本の科学者と技術者を信じています」と仰っていました。
これはそのまま、「国民」という言葉を当てはめても成り立つと思います。

日本を良くするためにはどうすればよいですか?
「もっと国民を信頼して政治に興味を持たせて政治に参画させる。私は日本国民を信じています」

これが石丸氏の主張の根底に流れているものだと捉えています。

変態石丸氏

石丸氏は、悪名は無名に勝る、とも仰っています。自分の人生くらい賭けてやる、自分の人生は自分にとっては大きなものだが、社会の利益の前では小さなものだ、とも仰っています。
自分より優秀な方が都知事になるならそれで良い、とも。

つまり自分は「踏み台」とか「捨て石」になっても良い、と考えているわけです。
いやいや、あなたを踏み台や捨て石にはさせられませんよ、と思った方々が支持をしている、というのが現状ではないかと思います。
石丸氏の情報を手繰っていく中で、どう考えても結論をここにするしか行動の説明がつかず、全般的に感情的、感覚的な物言いに終止してしまいました。
色々と言われていますが、ちゃんとケースバイケースで自分の中のチャンネルを使い分けていらっしゃると思っています。

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