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政治についてまじめに考えてみた④ 石丸伸二考その四

実力派でちょっと天然気味の女優、と言って思い浮かべるのはどなたでしょうか。
私は綾瀬はるかさんです(いや、別に変な忖度を働かせたわけではありません。私も個人的に好きな女優さんだというだけです)。

少し古いと大竹しのぶさんなんかも実力派ですがトーク番組なんかではちょっとぶっ飛んだ感じですね(褒めてます)。

さて、そんな天然+実力派の大竹しのぶさんは明石家さんまさんと結婚しました(そして離婚しました)が、綾瀬はるかさんもお笑い芸人と結婚して、そして離婚するなんていう未来予想図を描く人はおそらく皆無でしょう。
いや、お笑い芸人と結婚しないという意味ではなくて、大竹しのぶさんと似た特徴を持っているからといって同じ道を歩むとするのは暴論だ、という話です。

1920年頃?私も詳しい年代は不勉強で存じ上げませんが、ドイツに、何度か選挙に落ちつつも徐々に名声を高めていった、弁舌の上手い若者がいたのだそうです。彼はやがて独裁者となり、何十万、何百万人もの人を虐殺するような国家の長となりました。
名前はあえて書きませんが、ちょび髭のあの人です。
一方、裸一貫で地方から出てきて、巧みな弁舌と爽やかな見てくれでたちまち165万人の都民の票を、割合から言えば都民のおよそ1/4なので、日本国民に換算すれば2500万人、、、ちょっと言いすぎな感じはしますのでスケールダウンしたとして、恐らく1000万人近い日本人のハートをがっしり掴んだ石丸伸二氏。
どういうわけか、石丸氏はちょび髭のあの方とダブって危険だ、などという妄言をもっともらしく熱い口調?で語りだす輩がいるのです。しかも賛同者もいっぱい。
何だこの気持ち悪さと久々に悪寒が走りました。

だって両者で共通してるのって若くて男性で巧みな弁舌で国民を熱狂させた、というだけです。これまでも、そしてこれからも若い男性で国民を熱狂させるような政治家が現れるかもしれません。
そのたびにちょび髭のあの方をいちいち引き合いに出すつもりでしょうか。全く神経を疑います。

そもそも地方議会は二元代表制で、議会と首長がお互いを監視する立場にあります。現都知事のように自分を支持する政党が都議会内に居れば、癒着や根回し、数の暴力のようなそれこそ独裁政治が行われる可能性は十分にあります。
が、石丸氏は首長と議会は車の両輪ではなくアクセルとブレーキ、つまり是々非々の立場で議論すべき関係だと公言しています。
つまり支持母体を持たないということは、自分が下手なことをすれば不信任決議案が可決されて首長を辞職するか解散総選挙に臨むしかなくなるわけで、独裁者の生まれる下地は全くないと思うのです(もちろん石丸氏が変節して自分を支持する政党を作るような動きを見せ始めたら話は変わってきます)。
これを以て戦前のドイツの独裁者になぞらえようというのは甚だおかしな話です。

同じように巧みな弁舌で大衆の心を掴んで一躍時の人となった政治家といえばNHKをぶっ壊すの人とか、ドバイに渡航していて帰国後に逮捕された暴露系YouTuberさんとか、ほとんど活動家と化している幕末の京都守護代の団体名を名乗る政党の方とか、ちょっと前だと「セクシー」発言なんかで話題になった二世議員さんなんかも同類になるんでしょうか。
これらの人と比較して「どうせ口ばっかりだろ」みたいなことを言っている人も多数見かけました。
でも、この人たちみんな国会議員さんなんです。国会議員でできることと首長でできることは全く違うのです。
「都知事で国を変えられるわけがない!」とか「国政と都政は別だ!」とかいう人が、都知事と国会議員を同列視して論じるってどんな論理矛盾だと思ってしまいます。
むしろ全国では30代~40代、場合によっては20代の首長さんまで登場していると思うのですけれど、そういう人は弁舌は上手ではないのでしょうか。
そういう人たちがドイツの独裁者と同列に扱われないのはなぜなんでしょう。
やっぱり「東京都知事」っていうだけで「身の程知らず(東京マウント?)」みたいなことになっているのかなと色々な疑問が沸き起こります。
全国の若い首長よりも先にドイツの独裁者が来るその思考回路はどうなのかな、と、やっぱり緩やかに衰退しようとも現状維持を大切にする、一種の既得権益を守りたい心情なのでしょうか。

橋下さん辺りを座長にして、今の日本を憂う30代~40代の若手政治家(国会議員だけでなくて首長も)を集めて、それこそ朝まで生テレビじゃないですけど長時間議論してもらったらいいのになぁ、と夢想する毎日です。

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