【イタリアで自分らしさを表現するピアニスト】〜峰松佳乃子さん〜
佳乃子さんは、山口県下関市出身で、3歳でお母さんにヤマハ音楽教室に連れられ、ピアノを習い始めました。
音楽を目指す前はスポーツも好きでリレー選手に選ばれたり、中学も吹奏楽でクラリネットを吹いたり、獣医になろうと思っていた時期もあるほど、割と自由にやれていたと振り返ります。
しかし、地元の音楽専門の高校に入学するとすぐ音大受験に向けての準備一色になり、周りの先生達も必死で、佳乃子さんにとっては、一息つく居場所もありませんでした。
シビアな現実と周囲との競争による妬みを受け、胃がひっくり返りそうな緊張とストレスでギリギリの状態でレッスンに行きながら「何で音楽をやっているのだろう」と思ったりしたそうです。
東京の音大に入学するも大学院には不合格。「海外に行く?」との話でイタリアに行き、そこの先生から「こっちの学校に来たら?」の言葉で方向転換し、イタリアに留学し10年になります。
教育実習にも行って教員免許も取ったにも関わらず、全て直感での決定でした。その事に両親は、驚きはしても、公私ともに見守ってくれる先生との信頼関係が良い事で安心しているとのこと。
イタリアは、日本とは音楽の環境の土壌が違って、高いレベルのコンサートにも安く行けて、毎日のように本番があって場数を踏めるのだと言います。
毎日なにかのトラブルが起こりますが「まあいいか」と思える事で怖いものがなくなりました。
おおらかで、追われることがないイタリアで素に戻れ、腰痛も含め体調も良くなったとか。
日本の真面目にきっちり演奏する特徴や協調生に優れている事を理解しつつ、イタリアの「自分は自分」とする風潮の方により馴染んでいます。
コロナの影響は厳しいですが、前向きに今まで出来なかった事の挑戦と捉え、コンサートの舞台裏もインスタにあげたら面白いかもとはしゃぐ子ども心を持つおちゃめな方なのです。
「結婚して家庭を持つことよりも、目の前の事に夢中で、ピアノの道に行くことを選んだからこそ今の生活があって、お陰でピアノが好きになったんです」と話す表情が生き生きしていました。
キャリアの拠点であるイタリアで、演奏活動や音楽教室の指導をしたり、のだめカンタービレのようなドラマ等でクラッシック音楽が題材の音楽指導の仕事にも興味があるそうです。
インタビュー中も終始笑いで溢れ、ジーパンとスニーカーが好きな飾りのない姿を見せる一方で演奏する時にはガラッと音楽家のオーラをまとい、その場にいる人を困惑させる一面も持つ佳乃子さん。
これからの活躍が楽しみです。
佳乃子さんと繋がると、音楽家の裏事情やイタリアの生活について聞けるかもしれません。
Instagram : https://www.instagram.com/kanokominematsu/
公式ホームページ :https://kanokominematsu.jimdofree.com/
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