カメラに求めるものってなんだ？

人それぞれカメラにこだわるものって違うと思います。

性能？　軽さ？　デザイン？

そのすべてを総合的に判断したうえで自身が使うべきカメラを選ぶものかなと思っています。
私はいまSIGMA fpをメインで使っていますが、これも色々なカメラを試して行き着いた先がSIGMA fpだったということです。

──皆さんがカメラに求めるものってなんでしょうか。

性能で判断するならソニー？

個人的にソニーのカメラは、なんでも撮れる万能なカメラという位置づけです。
静止画においても動画においても、AFも早いし追従性も万能、画作りにおいても映画的な表現が可能で綺麗。万能な優等生という位置づけです。

でも、自分が持っていて楽しいかというと、特に楽しくもない。

付き合っている男はイケメンで頭も良くて、お金も持っているけど一緒にいて楽しくない、たぶんそんな感じです。

ソニーのカメラを持っていればこの先も困ることはないだろうというカメラではあるものの、カメラに撮らされている感じがして、自分の実力で撮ったものではない。そんな感じがしてしまうのです。

私はカメラを使うなら道具として使う場合のフィーリングを重視し、カメラの性能に甘えず自分で判断して成長できるもの。自分がそのカメラを使っている様子を俯瞰的にみて似合っているかどうかを考えているので、ソニーのカメラはいくら万能であれ、自分の愛機にはしたくはないと個人的には思っています。

デザインで判断する

カメラデザインは自分の感性を揺さぶる重要なポイントです。
いくら性能が万能なカメラでも、自分が持っていて充実感を味わえるデザインかどうかは別ものでしょう。

感性は人それぞれだと思いますが、私は富士フイルムのカメラデザインは割と好きで、初めて自分で買ったカメラはX-T3です。
それからX-T4やX100Vも買いまして、フルサイズに以降したいなと思い、Nikon Z6にも手を出しました。α7 IVが発売されてからソニーに浮気しましたが、やっぱり好きになれなくて、色々手を出した結果いまのSIGMA fpに落ち着いたという感じです。

性能うんぬんは抜きにして、使っていて楽しいか、所持することで高揚感を味わえるかも、カメラを持つべき大事な要点かと思っています。

使いたいレンズで判断する

カメラ各社、しのぎを削って光学性能の向上を目指して開発を続けていますね。最近のSIGMAレンズの「24-70 F2.8 DG DN II Art」や「28-45 F1.8 DG DN Art」のビルドクオリティには驚かされる部分がありますね。

使いたいレンズがあるからそのカメラを使う、それも理由のひとつです。
ミラーレス向けのレンズはどんどん小型化が進んで、小さいのに画質は担保されているという性能面も評価できます。

フルサイズセンサーであればオールドレンズも楽しむことができるメリットがあります。マウントアダプターを介せば昔のレンズをつけて写真が撮れる。キリッとした描写の最新のレンズとは違う、独特な描写で味わいのある写真を撮ることができますね。

最近はどのカメラも横並びかと思う

プロ向けか、ミドルレンジか、はたまたエントリーモデルか。最近のカメラは動画性能に大きく差はあるにせよ、静止画を撮るうえでの性能差はそこまで無いようにも思えます。
連射性能や、バッファ容量、メモリーカード２スロット対応かなど、これらが必要とされるのはせいぜい野生動物の撮影やスポーツの撮影など、限られた写真家たちに向けたものです。日常的にカメラを使う上では、そこまでのスペックは必要ないと思います。

であれば各社どのカメラを手にとったとしても、同じような性能は搭載されているので、どれで撮っても上手に撮れるはずです。それでもいいスペックが欲しいというのであれば、ご自身の満足いくものを選べばいいです。
でもそれなりに良いカメラはでかくて重い……。それを日常的に持ち歩くかと考えたら、小さいカメラでも良いと思えませんか？

なぜ私は今のカメラに行き着いたのか

私は仕事柄さまざまなカメラに触れる機会があるので、それなりに各社の特徴や使い心地は把握しているのですが、自分自身が持つべきカメラを考えたときに、前述したようにそこまでのスペックを必要としなかったというのが一番です。

そこで今まで気にもとめなかったSIGMA fpに着目したのでした。
SIGMA fpは世界一コンパクトなフルサイズミラーレスカメラです。
電子シャッターのみ、バリアングルでもチルトでもない固定式のモニター、コントラストAFのみでフォーカスも遅い、そんなクセ強なカメラですが、使ってみるとその魅力にどんどんはまっていくのでした。

あとはSIGMA fpに搭載されたカラーモードの豊富さ、その色味に惚れたという部分も大きいです。
以前、富士フイルムを使っていたときも富士フイルム独自のフィルムシミュレーションが好きだった点が挙げられます。自分が撮りたい世界観に近いものを表現できるカメラかどうか、それが近い存在がSIGMA fpでした。

結局はカメラに求めるものって人それぞれ違うので、カメラを２、３台持っているひとは用途にあわせて使い分けることもできます。
なにが正解かなんて、答えはだせないですよね。時々、撮影をしていると自分のカメラのほうが性能が上だとマウントをとってくる人がいますが、別に勝負したいわけではないので、放っておいてほしいものです。
皆さん、自分が愛せるカメラを使いましょうよ。