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住宅省エネルギー性能証明書

アラフォー女性建築士の「さわ」です。
主に関西で住宅を設計しています。


重い腰をあげて…

最近とうとう重い腰を上げて「省エネ」に着手したんです。

数年前から住宅業界では「省エネ」に関する法改正は頻繁で現在住宅でも説明義務はございます。
しかし、未検討や外注などでのらりくらりと「省エネ」から逃げ続けてきていたのです。

なぜ逃げていたかというと、シンプルに“苦手”だから。

建築と一概に言っても、意匠設計、構造設計、設備設計など様々です。
その中で「省エネは」は設備設計もしくは環境にあたるのかな??
そのジャンルが学生時代から苦手意識が強かったから余計に今も苦手意識が強いのです。

「省エネ」とは

ところで具体的に「省エネ」とは?ですが
主に私たち設計が検討しているのは断熱性能等級を必要な等級をクリアする断熱材の種類、厚みを満たしているか、窓サッシ、ドアの性能がクリアしているかを調べる「外皮計算」です。

そのほかにどれぐらいのエネルギーを消費しているのか調べる「一次エネルギー消費量」も計算します。

どちらも必要な計算ソフトに必要な情報を入れれば勝手計算はしてくれるんですが・・・

まずその勝手にやってくれる計算が一つデーター入力間違えれば一からやり直しでしょう~
(便利なのか不便なのか分からない)
必要な情報がどこにあるのか分からないでしょう~
(使う材料、メーカー、商品変われば全て違ってくれるから)
結局検討で出した数値は何を示しているのかもひとつピンとこないでしょう~
(国が示す数値以下ならOKだけれどそれは果たして体感でどれほどのものなのか??)

これらの理由から私、知恵熱が出そうです。

「住宅省エネルギー性能証明書」

そんな状態の私なのですが、最近また(国は全力で省エネを強制する流れなので)「省エネ」を検討する事を強いられる改正内容がありました。

住宅ローン控除に「省エネ」対策が必須になるのです。

住宅ローン控除に関する改正 国土交通省HP

2024年以降入居(2023年以内に建築確認申請を取得している場合は別対策あり)の住宅のローン減税には省エネ基準を満たしている等級に応じて控除額が決まるようになりました。

住宅を購入した人が次回確定申告を提出するときに購入した住宅が省エネ基準をみたいしているかの証明書が必要になります。

その証明書のひとつが
「住宅省エネルギー性能証明書」です。

それを発行できるのが登録住宅性能評価機関若しくは建築士の資格を有する者

ん??建築士???
え??自分で証明書発行していいの???

ちなみに登録住宅性能評価機関に申請した場合、審査機関にもよりますが10万円以上かかるところがほとんど。
しかも申請するのは主に建築士になるでしょう。
検討書以外にも必要な図面作って、必要な添付書類つけて、審査してもらって必要なら現場検査して・・・

で??建築士が証明する場合は指定の様式A4用紙一枚に証明するチェックと資格を表記するだけ。

それは・・・後者の方が断然楽ですよね。

(前回国土交通省に連絡した内容はこの件。
不安すぎて、本当に建築士がとれるの?取る場合のタイミングや必要書類などを問い合わせました。)

ただしきちんと等級をとれているかは証明する建築士に責任がかかってきます。
私みたいに今「省エネ」にてんやわんやしている状態では・・・

自信がない・・・汗

とりあえず今申請している「省エネ」に関する申請関係とあと数回は申請して仕様が固まってくれば間違いないという自信がついてくるのでまずはそこを経験してからですね。

さいごに

最近同級生と集まった時にも話のネタになった「省エネ」ですが、建築士の間では苦手な人は頭を抱える課題になっているようですね。

今回申請する時審査機関に初めて自分で申請します。
色々不備が多いと思いますが審査よろしくお願いしますと言ったら
「もう外注した方がよくないですか?」と言われました。
いやいや人が折角重い腰を上げてやる気になったのにそれ言うのやめてよって話てたのですが。

やはり構造と同じく専門知識が必要なので外注される方も多いんですかね?

なんとか審査機関に申請したら先日、久しぶりにA4三枚に渡る訂正が上がってきました。
建物の性能は十分取れているのですが、それを証明する必要書類が大量に必要でさらにそれの内容を図面に連動して記載しなければいけなく・・・
肩凝りと知恵熱が出そうです。

それでも一度は自分で経験しておかないといつまでも分からないままなので、色々なところに教えてもらいながらやりきろうと思います。

そんな私の「省エネ」奮闘記でした。

さわ。

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