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コロナ禍の青少年はゲームから幸福感を得ていたらしい(イタリアの研究)

 COVID -19 パンデミック時の青少年のビデオゲーム使用と幸福の関係については議論があり、ほとんど未解明である。本研究では、全国的な封鎖期間中(イタリア、2020年3月~5月)の青少年のビデオゲーム使用と幸福感の関連を調べた。この時、感情的自己効力感や、ポジティブコーピングについても調べ、これらがビデオゲーム使用と幸福感の関連をどう媒介するかも調べた。
 対象は、14~19歳のイタリアの青年168名(平均年齢16.6歳、標準偏差1.6歳)。データは匿名のオンラインアンケートによって収集。
 結果、ビデオゲームをすることは、感情的自己効力感を媒介として間接的に健康不満の低下や感情的幸福感の上昇と関連することが示された。
 さらに、ポジティブコーピングがビデオゲーム使用と感情的自己効力感の関係を緩和することが明らかになった。
 つまり、青年がビデオゲームをすることで感情的自己効力感が高まり、健康不安を低下させ、感情的幸福感を高めていた。一方、ポジティブコーピングを行っていればゲームの代わりになるらしい。

Emanuela Calandri, Elena Cattelino & Federica Graziano (2022) Is playing video games during COVID-19 lockdown related to adolescent well-being? The role of emotional self-efficacy and positive coping, European Journal of Developmental Psychology, DOI: 10.1080/17405629.2022.2148651

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